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【ライブレポート】いずれ“現象”が追いついてくると予感させる、RQNY初ワンマン・ライブを観た。

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RQNY 1st ONEMAN LIVE『LIVE AFTER THE PAIN(TS)』12月4日TOKIO TOKYO Photo:石川浩章

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曲が持っている求心力とRQNY自身のアーティストとしての存在感だけで、目が離せなくなる。

RQNY(ロニー)が、12月4日に初のワンマンライブ『LIVE AFTER THE PAIN(TS)』を行った。場所は渋谷TOKIO TOKYO。フリーライブということで、小さなライブハウスのフロアに集まったのは応募から選ばれた観客のみ。おそらく初めてRQNYの姿を目の当たりにする人がほとんどだろう。今年8 月31日に1st EP『pain(ts)』をリリース、謎めいたベールに包まれたまま楽曲の力だけで噂が広まりつつある彼。ライブハウスで対バンを繰り広げ叩き上げてきたようなタイプではない。そもそも現時点でステージに立ったことも数回しかない。かと言って動画サイトやSNSで注目を集めてきた“ネット発”のタイプ でもないし、ヒップホップのアーティストのようにフィーチャリングや客演で名を広めてきたわけでもない。あらゆるシーンに属さず、孤高のスタンスのまま音楽活動を行ってきた。

ということもあって、集まったお客さんにとっては初めてのことだらけだっただろう。現時点で世に発表された曲も数曲しかないし、そもそもどんなスタイルでライブをやるのかということ自体、あまり知られていない。

初のワンマンは、とても鮮烈なライブだった。ステージはDATSのMONJOEを従えた、1本のマイクとひとりのDJという編成。演出や仕掛けもなく、MCもほとんどなく、ひたすらビートに乗せて歌っていく。オープニングから未発表曲を披露し、オーディエンスへも「RQNYです、よろしくお願いします」と挨拶したり「ありがとう」と告げたりする以外はほぼ言葉を挟むことなく立て続けに歌っていく。

かなりミニマルなパフォーマンスだ。それでも惹き込まれるようなものがあった。曲が持っている求心力とRQNY自身のアーティストとしての存在感だけで、目が離せなくなるような感じがあった。まずシンプルに歌がいい。ピッチもフロウもビシッと決まっていて、加えて声に独特の色気のようなものが宿っている。そして、楽曲自体にはダークで内に向かうようなテイストを持つものも多いけれど、ライブのパフォーマンスには目の前のオーディエンスを巻き込んでいくようなテンションが宿っている。「夢に戻り目を覚ます」では観客に呼びかけハンドクラップで熱狂を生み出していく。

インタビューではマイケル・ジャクソンが音楽との出会いと憧れになりXXXテンタシオンに触発されて表現を始めたということを語っていたRQNY。たしかにそのふたつのアーティストの要素を感じるようなパフォーマンスでもあった。そして「怒り」が自らの音楽の原動力になっているということも語っていたが、実際にライブで観ると、音源だけを聴くよりも格段にそのことが伝わってきた。名状しがたい抑圧のようなものがあって、そこからの解放として音楽が鳴らされている感があった。身体を揺らす熱量が伝わってくる感じがあった。そういう意味でも、未発表ながらすごく鮮烈なインパクトがあったのが「合図」という曲。「三日月の夜」から「alone」という孤独や不安や焦燥を綴った曲に続けて披露したこの曲は、前のめりで疾走感あるビートに乗せてシャウトする一曲だ。荒々しくフィジカルなパワーがあった。

後半は雨音のSEに続けて披露した「雨の魔法」から「戻れたなら」「流星」など『pain(ts)』収録のナンバーがセットリストの中心。当初は固唾を呑んで見守る感じだったオーディエンスの感じにも、どんどん熱気に満ちたムードが生まれていく。クライマックスになったのは終盤の「Lone Wolf」から「live for」、そして「shame」への流れだった。「どうせ俺は1人だけど悪くない」と歌う「Lone Wolf」も、「バカにされぬように 今死ぬ気でここを踏みしめてるんだ」と叫ぶ「live for」も、RQNYというアーティストの信条を生々しく伝えるもの。オーディエンスを煽りハンドクラップを巻き起こした「shame」も迫真のパフォーマンスだった。

次回のワンマンは4月8日(土) に決まった。彼の音楽が持っている巨大な求心力とポテンシャルからすると、いずれ“現象”が追いついてくる予感がある。この先沢山の人が彼の音楽に触れるのが楽しみになるような一夜だった。

Text=柴那典
Photo=石川浩章

<公演情報>
RQNY 1st ONEMAN LIVE『LIVE AFTER THE PAIN(TS)』

2022年12月4日(日) 渋谷 TOKIO TOKYO

【セットリスト】
01. 13の正夢
02. カジノ
03. 夢に戻り目を覚ます
04. 新曲(タイトル未定)
05. 本性
06. トラウマ
07. 三日月
08. alone
09. 合図
10. 破壊者
11. 幸せのバネ=強欲の果て
- Inst-
12. 雨の魔法
13. エゴ part1
14. 新曲(タイトル未定)
15. 戻れたなら
16. 流星
17. Lone Wolf
18. live for
19. shame
20⃣. No Love

<ライブ情報>
RQNY 2nd ONEMAN LIVE

2023年4月8日(土) 東京・SPACE ODD
開場17:00 / 開演18:00

『RQNY 2nd ONEMAN LIVE』告知画像

【チケット情報】
料金2,000円(ドリンク代別途必要)

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受付期間:12月8日(金) 18:00~12月19日(月) 23:59

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メール:SME.Inquiry@sonymusic.co.jp

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