記者・須賀川拓が語る、自分自身の役割とは? 『戦場記者』スペシャルインタビュー映像が解禁
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『戦場記者』 ©TBSテレビ
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すべて見る12月16日(金) 公開のドキュメンタリー映画『戦場記者』より、本作を紐解くスペシャルインタビュー映像が解禁された。
本作は、世界の紛争地を飛び回ってきた日本人記者の視点から“戦場の今”を映し出すドキュメンタリー映画。ガザ、ウクライナ、アフガニスタンなど世界の戦地における国際ニュースだけでは知りえない戦争の残酷さを現実として突きつける作品となっている。
この度、解禁となった映像では、中東を中心に世界中を飛び回る記者・須賀川拓の紛争地取材に掛ける想いを語るインタビューに加え、須賀川と同じ職場で共に働き、見守ってきたTBSロンドン支局長(当時)・秌場聖治や、共に取材地へ同行しているカメラマンの渡辺琢也から見たテレビ記者としての須賀川を語るシーンも収められている。
その中で須賀川は、「“戦場”と“日常”は紙一重」と様々な紛争地を取材した彼だからこその見方を率直に語る。さらに「空爆された現場はもうこの世の地獄。でもその反対側の道には、これまで通りの日常がある。従来のテレビは、その瓦礫(の映像)から入るんです。瓦礫しか見せない。でもそうじゃないんです。瓦礫の隣を見ると、ケバブ屋がケバブを焼いている。そして『いらっしゃい。いらっしゃい』と言っている。そういった映像を見せることを今まであまりしてこなかった、してこられなかったんです。1分2分3分ではできない。今は映画やインターネットを含めて表現の幅が広がったので、それをちゃんと見せることができる。いろんな考え方があると思うんですけど、あの空爆の現場だけ見せたら、かわいそうだけで終わっちゃうんですよ。『大変そうだな』、『かわいそうだな、遠く離れたところで』って。でも戦争って、それだけじゃないんですよね。表現の幅が狭かったからできなかったことが、今これだけ拡がったからできるようになった。」と、ウェブ動画や本作のような映画といった試みによって、これまで時間の制限ゆえに戦争の現実をごく一部しか報じられなかったテレビ報道の枠を超えていけるようになったと話す。
そんな須賀川に対して、秌場聖治は「須賀川はすごいですよ。ずっと喋っていることができる人はあんまりいないんですよ。それはそこまでに勉強してきて、普段から蓄積してきた知識みたいなものがあって初めて喋れる。その引き出しをガッと開けて、そこから掴んで喋るっていうことができる人っていうのはそんなに多くはない。テレビ記者として大事なスキルだと思います」と須賀川の強みを語る。さらに取材で何度も須賀川に同行しているカメラマンの渡辺琢也は「須賀川さんとか、色々な日本の記者が現場に行ってレポートすることが大切なんだと思います。現場に日本人がいることに意味がある」と、須賀川だけではなく、日本人特派員が現場に入りレポートすることの重要性を強調している。
また、本作の公開に合わせて緊急帰国することになった須賀川監督と、ゲストによる生配信スペシャル特番が12月17日(土)に配信されることが決定。ジャーナリストの峯村健司氏と政治評論家のナザレンコ・アンドリー氏をゲストに迎え、『戦場記者』にまつわる話から、ウクライナ戦争をはじめとする世界情勢、進化するジャーナリズムなど多岐にわたる内容で深堀りする。
『戦場記者』スペシャルインタビュー映像
『戦場記者』
12月16日(金) 公開
【映画『戦場記者』スペシャル特番 開催概要】
配信日時:12月17日(土)21:00~22:30予定(生配信)
配信サイト:「共感シアター」
※オンラインで出演者が集合トークしている模様をお届けします。
ゲスト:須賀川拓監督/峯村健司(ジャーナリスト・青山学院大学客員教授)/ナザレンコ・アンドリー(政治評論家)
聞き手:奥浜レイラ
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