ゲーム「刀剣乱舞ONLINE」とのコラボ事業も！『揃い踏み 細川の名刀たち―永青文庫の国宝登場―』1月14日より開催

東京・文京区の永青文庫では、刀剣コレクターとしても著名な設立者・細川護立（ほそかわ・もりたつ）の刀剣と刀装金具のコレクションを一堂に並べる展覧会を、2023年1月14日(土) から5月7日(日) まで開催する。約8年ぶりに、館所蔵の国宝の刀・全4口が勢揃いする。

細川護立が、本格的に刀の世界に足を踏み入れたのは、学習院中等学科在学中の10代のこと。母親に小遣いを前借りして蒐集を始めた早熟なコレクターは、細川侯爵家の「御刀掛（おかたながかり）」だった肥後金工師の末裔・西垣四郎作（にしがき・しろさく）らと開いた研究会で刀剣の目利きを学び、審美眼を磨いたという。

同展の見どころのひとつは、その護立が情熱をかけて集めた国宝4口に加え、重要文化財と重要美術品の刀剣・刀装金具が一挙に公開されること。10代で入手した最初期のコレクション「生駒光忠」や、「価格の如何にかかわらず、是非とも傍に置きたい」と買い求めた短刀「日本一則重」など、蒐集にまつわるエピソードも合わせて紹介される。

近年、オンラインゲーム「刀剣乱舞」の人気によって、女性ファンを増やしている刀剣だが、今回はそのゲームキャラクターのモデルとなった細川家初代・藤孝（幽斎）ゆかりの「古今伝授の太刀」と、二代・忠興（三斎）ゆかりの「歌仙兼定」の実物が並ぶのも注目を浴びることだろう。

鐔（つば）をはじめとした刀装金具の名品の数々も見逃せない。江戸時代に細川家が治めた熊本で発展した個性あふれる「肥後金工」や、足利家から徳川家まで武家の為政者に仕えて格調ある作品をつくり続けた後藤家の「家彫（いえぼり）」、市井で活躍するがゆえに自由な発想で多彩な試みを行なった在野の金工の「町彫（まちぼり）」など、変化に富んだ作品群の表現を間近で見られるのも楽しみだ。

同展開催に合わせ、ゲーム「刀剣乱舞ONLINE」とのコラボ事業が展開される。文京区が主体となって進めるこの関連企画も、地域の魅力を再発見する機会となるだろう。

＜開催情報＞
『揃い踏み 細川の名刀たち―永青文庫の国宝登場―』

会期：2023年1月14日(土)～5月7日(日)
会場：永青文庫
時間：10:00～16:30（入館は16:00まで）
休館日：月曜
料金：一般 1300円／大高 800円
※日時指定予約制
公式サイト：
https://www.eiseibunko.com/