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シーレの作品を中心にウィーン世紀末美術を展観『レオポルド美術館 エゴン・シーレ展』1月26日より開催

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エゴン・シーレ《菊》 1910年 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna

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文化芸術が爛熟した「19世紀末ウィーン」という特異な時代の掉尾を飾る夭折の画家エゴン・シーレの展覧会が、東京・上野の東京都美術館にて、2023年1月26日(木) から4月9日(日) まで開催される。世界有数のシーレ・コレクションで知られるウィーンのレオポルド美術館の全面協力により、日本における回顧展としては、約30年ぶりの大規模展が実現した。

1890年に生まれ、学年最少年の16歳でウィーン美術アカデミーに入学したシーレは早熟な画家だった。当初はウィーン世紀末を代表する画家クリムトの影響を受けるも、すぐにその影響から脱却し、人間の内面をえぐるような強烈な力をもった表現主義的な画風を確立したのは、19歳から20歳にかけての頃。第一次大戦の兵役を経て、展覧会で成功を収めた矢先に、スペイン風邪により28歳で早世するが、わずか10年の画業の間に自画像、肖像画、裸体画、風景画など、様々な分野で独自の展開を見せ、ウィーン・モダニズムを代表する画家の地位を不動のものとした。

同展は、そのシーレの作品約50点をテーマごとに展観することで、画家のそれぞれの主題に対する取り組みを深く掘り下げる構成をとっている。自己の内面を深く追究したシーレは特に自画像で名高いが、今回は《ほおずきの実のある自画像》をはじめとした代表作がいくつも来日するのも見どころのひとつだ。不穏な母子像や、心象が映り込んだ風景画、生涯をかけて果敢に取り組み続けた裸体画など、その特異な才能を直に目撃できる貴重な機会となる同展はまた、画家の言葉などを通じ、その短くも激動の生涯にふれられる点でも興味深い。

同展のもうひとつの見どころは、先輩格のクリムトらウィーン分離派の画家たちや、ともに活動した友人画家たち、そしてココシュカやゲルストルといったウィーン表現主義の画家たちもまた手厚く紹介されていること。約120点の作品によって、シーレという天才を回顧しつつ、19世紀末から20世紀初頭にかけてのウィーン世紀末美術に親しめる見応えのある展観となっている。

エゴン・シーレ《ほおずきの実のある自画像》 1912年 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
エゴン・シーレ《母と子》 1912年 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
エゴン・シーレ《自分を見つめる人Ⅱ(死と男)》 1911年 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
エゴン・シーレ《モルダウ河畔のクルマウ(小さな街Ⅳ)》 1914年 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
エゴン・シーレ《縞模様のドレスを着て座るエーディト・シーレ》 1915年 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna

<開催情報>
『レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才』

会期:2023年1月26日(木)~4月9日(日)
会場:東京都美術館
時間:9:30~17:30、金曜は20:00まで(入室は閉室の30分前まで)
休室日:月曜
料金:一般2,200円、大学1,300円、65歳以上1,500円
※日時指定予約制(1月12日より予約開始)
公式サイト:
https://www.egonschiele2023.jp/

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