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群馬県内におけるアートスペースの活動史を振り返る『アートのための場所づくり』1月21日より開催

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榎倉康二《干渉》1990年 個人蔵[コンセプトスペースでの展示風景]

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群馬・高崎市の群馬県立近代美術館では、2023年1月21日(土) から、1970年代から90年代にかけて、アートの揺籃の場となった県内のアートスペースの活動史を振り返る企画展『アートのための場所づくり』が開催される。

同展の中心として紹介されるのは、明治初期に高崎で創業し、県庁移転にともない1883年に前橋に拠点を移した書店「煥乎堂(かんこどう)」。店舗内で古くから美術展などを開催していたが、1954年より、白井晟一の設計による新店舗にギャラリー専用のスペース「煥乎堂ギャラリー」を設け、年間を通じて活発な展示活動を展開した。

創業家の高橋元吉と縁の深い彫刻家・高田博厚を中心とした一元会展や、県内作家をセレクトした煥乎堂美術展のほか、国内外の美術を広く紹介した煥乎堂はまた、音楽コンサートや文芸講座なども主催している。2005年にギャラリーを閉鎖したが、20世紀後半を通じ、美術家や文化人たちが分野を超えて交流する場として大きな役割をはたしてきた。

一方、この時代の群馬には、現代美術家が運営の主体となって活動したアートセンターが複数存在する。参加作家の会費によって展示スペースを運営した「ぐんまアートセンター」(前橋/1974〜1980)。福田篤夫が中心となって現代美術家の個展等を企画する「コンセプトスペース」(渋川/1982〜)。吉田富久一らが発起人となって展覧会企画や美術教室を運営した「アートハウス」(沼田、高崎、前橋/1987〜2001)。白川昌生らによる美術活動団体「場所・群馬」の拠点となると同時に、海外作家の招聘なども行なった「北関東造形美術館」(前橋/1992〜?〔2002年に閉館〕)。

同展は、こうした特色あるアートスペースの活動の歴史を当時の作品や資料とともにたどり、それぞれのスペースの特徴やアートシーンで果たした役割や意義を検証する試みだ。多様な人々が集い、交流してきたアートスペースに注目することで、その時代と場所ならではの新たな表現を生み出してきた現代アートの現場の熱気も感じられるに違いない。

高田博厚《美しきエミーII》1963年 群馬県立近代美術館蔵
河内世紀一《無題》1977年 作家蔵
吉田富久一《Nature's Engineering No.443》1996年 作家蔵[ノイエス朝日での展示風景]
白川昌生《赤-彫刻》1987年 群馬県立近代美術館蔵

<開催情報>
『アートのための場所づくり』

会期:2023年1月21日(土)~4月9日(日)
会場:群馬県立近代美術館
時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜
料金:一般 700円/大高 350円
公式サイト:
https://mmag.pref.gunma.jp/

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