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開幕戦・埼玉WK戦の惜敗の手応えと課題を手に、BL東京、NTTリーグワンホスト開幕戦へいざ!

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(写真左より)リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)、ジョネ・ナイカブラ(同)、ジェイコブ・ピアス(同) (c)JRLO

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確かに4強の力を見せた。東芝ブレイブルーパス東京は『NTTジャパンラグビー リーグワン 2022-23』開幕戦で埼玉ワイルドナイツをあと一歩まで追い詰めた。昨季までだったら、王者相手の善戦は称えられたことだろう。だが、今季は違う。BL東京が『NTTリーグワン2022-23』目指すのは4強の先にある。もう善戦では満足できないのである。

12月17日・熊谷ラグビー場で先にペースを掴んだのはBL東京だった。戦前、FL徳永祥尭共同主将が「ひとつのキーはブレイクダウン。ひとり目はスペースでアタックして、いいタックルを受けずにふたり目がブレイクダウンファイトすることによって、相手にブレイクダウンファイトをさせない」と語っていたように、出足のいいBL東京FW陣が接点で優位に立つ。4分、SOトム・テイラーがPGを沈め先制すると、10分WTBジョネ・ナイカブラの独力突破から最後はNO8リーチ マイケルがボールをインゴールに叩き込んだ。3分後にはPGで加点し、BL東京が13-0と主導権を握った。

20分に一本返されると、27分にはテイラーのPGで16-7。BL東京ペースで前半を戦っていたが、36分に球出しを妨害したとしてLOジェイコブ・ピアスがシンビン(10分間の一時退場)となり、流れは徐々に埼玉WKへと移っていった。

トム・テイラー(東芝ブレイブルーパス東京) (c)JRLO

埼玉WKに数的優位を生かされ連続攻撃から前半の内に1トライ1ゴールを返されると、55分、左膝前十字靱帯断裂から復活したSO松田力也が守備網のギャップを突いてハーフウェイラインを超えたところから独走トライ。ついに逆転を許した。60分にテイラーのPGで同点に追い付くも、71分途中出場のSO山沢拓也に決められて万事休す。そのまま19-22でノーサイドの笛を聞いたのだった。

ペナルティの数はBL東京が前半5・後半10に対して、埼玉WKは前半8・後半5。結局、反則の数がそのままスコアに反映される形となった。

試合後、トッド・ブラックアダーHCは選手たちのパフォーマンスに合格点を与えた。「まずは開幕戦を無事にプレーできたことをうれしく思う。自分たちにとっては素晴らしいチャレンジの日だった。前半は自分たちのプレーができていたが、後半プレッシャーを積み上げ切れなかった。自分たちのミスが多過ぎた。ペナルティの部分で規律が足りなかった。ただ自分たちのプレーについては誇りに思う。今日のチームの出来には満足している。ここからたくさん学んで、次の試合につなげていきたい」

もうひとりの共同主将は手応えを口にしつつ、悔しさを露わにした。SH小川高廣「次につながるいい試合だった。課題としては、自分たちのミスや規律で、自分たちで苦しめてしまった。本当にいい準備ができていて、一人ひとりが自分を信じて、チームを信じて戦うことができた。勝ちにつながるいいゲームだった。また修正して次に勝利を勝ち取れるようにチームとしてやっていきたい。(手応えと悔しさのどちらが大きいかの問いに)今日は悔しさの方が強い。自分は絶対に勝てると思って試合に臨んでいたので、悔しい」

リーチは「悔しさ半分、うれしさ半分」と振り返った。「結果はすごく悔しい。悔しい半分、うれしい半分。去年後半のいい形から継続してチャンピオン相手にいいチャレンジができたと思う。負けた部分は自分たちの規律の部分。しっかり修正して次のゲームに臨みたい」

後半ペナルティが多くなった理由について小川とリーチはそれぞれ見解を示した。小川「去年はペナルティが一番多く、そこで苦しめられたので、チャンピオンになるためには絶対ペナルティを少なくしなければいけないと練習から話をした。ワイルドナイツは昨季のチャンピオンで一番ディシプリンがいいチーム。格上相手に戦うためにはディシプリン(規律)で上回らなければいけない。みんな意識しているし、試合中もペナルティしないように声掛けしていたが、そこでコロントロールできるかできないかの差が出てしまった」

小川高廣(東芝ブレイブルーパス東京) (c)JRLO

リーチ「違いは疲れた時にいかに集中できるか。パナソニックは後半から出るメンバーにベテランが多く、経験が豊富で自然と規律が高まっていった。自分たちはそこで気に掛けて気に掛けてやっていくしかない。疲れた時に同じだけ守れるようにしないといけない」

指揮官とリーチは左PR木村星南、HO原田衛、右PR小鍜治悠太の若いフロントローを称えた。ブラックアダーHC「若手のフロントローは本当にいい活躍をしてくれた。いいプレシーズンを積み重ねて、ここまでいい手応えを掴んできた。チーム内でいい意味での競争心が根付いている。しっかりと準備ができ、信用して送り出せている。今回重要なテストだったが、それに合格したという認識。すごく誇りに思う」

リーチ「すごくハードな練習を乗り越えて、代表クラスの選手も揃っているので、この3人もがんばればジェイミー(・ジョセフ日本代表HC)にもいいアピールになると信じている」

一方、第2節の相手ブラックラムズ東京も開幕戦は黒星を喫した。敗戦の中にも手応えを見出したBL東京とは対照的に、BR東京は三菱重工相模原ダイナボアーズの粘り強いディフェンスを破れず、8-34の完敗に終わったのだ。

試合後、ピーター・ヒューワットHCが「すごく残念。そして驚いている。ダイナボアーズがやってきたことに対する驚きではなく、自分たちのパフォーマンスに対しての驚き。試合中の自分たちのリアクションには驚きがあった。(東京サントリー)サンゴリアスや(花園近鉄)ライナーズとのプレシーズンマッチでいいゲームができたが、今日はそれが見られなかった。そういったところがサプライズだった」と胸の内を明かせば、武井日向主将も「自分たちにフォーカスしてこの試合に臨んだが、自分たちがレジリエンス(しなやかな強さ、回復力)を見せなければいけないところで見せられなかった。相手にやられてしまったという印象」と唇を噛んだ。

準備してきたことを出せなかったBR東京の次節に対する思いは強いだろう。両チームの試合登録メンバーは以下の通り。

【東芝ブレイブルーパス東京】
1木村星南、2原田衛、3小鍜治悠太、4ワーナー・ディアンズ、5ジェイコブ・ピアス、6伊藤鐘平、7德永祥尭、8リーチ マイケル、9小川高廣、10トム・テイラー、11濱田将暉、12ニコラス・マクカラン、13セタ・タマニバル、14ジョネ・ナイカブラ、15松永拓朗、16橋本大吾、17藤野佑磨、18山川力優、19梶川喬介、20佐々木剛、21ジャック・ストラトン、22森勇登、23バーガー・オーデンダール

【ブラックラムズ東京】
1西和磨、2武井日向、3千葉太一、4ジョシュ・グッドヒュー、5ロトアヘア ポヒヴァ大和、6アマト・ファカタヴァ、7ブロディ・マクカラン、8ネイサン・ヒューズ、9山本昌太、10アイザック・ルーカス、11ネタニ・ヴァカヤリア、12ハドレー・パークス、13礒田凌平、14西川大輔、15メイン平、16大西将史、17谷口祐一郎、18笹川大五、19柳川大樹、20松橋周平、21南昂伸、22堀米航平、23マット・マッガーン

『NTTリーグワン2022-23』第2節・BL東京×BR東京は12月24日(土)・味の素スタジアムにてキックオフ。当日、先着5000名にオリジナルポンチョをプレゼント。またこの試合は今季ホストゲームで導入する新音響システム「リアル・グラウンド・サウンドシステム」で楽しめる。選手たちがぶつかり合う音やキックの際の音が新音響システムによって、まるでグラウンドに立っているかのような臨場感と迫力で会場の隅々にまで届くとのこと。チケット発売中。

取材・文=碧山緒里摩(ぴあ)

東芝ブレイブルーパス東京対ブラックラムズ東京 NTTジャパンラグビー リーグワン 2022-23 DIVISION 1:
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2241747&rlsCd=006&lotRlsCd=

リーグワン特設ページ:
https://t.pia.jp/pia/events/rugby-leagueone/

ジャパンラグビー リーグワン 観戦ガイド 2022-23:
https://book.pia.co.jp/book/b617541.html

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