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【クリスマスライブレポート】MORISAKI WIN ACOUSTIC LIVE 「僕の隣にいてくれますか?」

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MORISAKI WIN ACOUSTIC LIVE「CHRIS’s CHRISTMAS TIME IS HERE」2022 撮影:渡辺誠司

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12月17日、18日の2日にわたって、MORISAKI WIN ACOUSTIC LIVE「CHRIS’s CHRISTMAS TIME IS HERE」2022が東京・丸の内COTTON CLUBにて行われた。
森崎ウィンにとって初となるCOTTON CLUBでのクリスマスライブ。本記事では18日に行われた昼公演の模様をレポートする。

ファンとウィンが共有する上質な時間

東京駅のすぐそばにある丸の内COTTON CLUB。
今回は、コース料理やドリンクをいただきながら観るスタイルのライブとなっている。いつもと異なる会場でのライブに、開演前のおしゃべりも弾む。

時間になると、照明が暗くなり、バックバンドのクランプルバンドがステージに。そしてウィンは……会場後方からワイングラスを片手に登場した。語り掛けるようにして歌うウィンに、客席のファンから眼差しも自然と熱いものになる。

まずはクリスマスソングを歌いながらステージへ。『Have Yourself A Merry Little Christmas』、『Wonderful Christmas time』、『Frosty the Snowman』、『ジングルベル』とクリスマスらしい楽曲をメドレーで届けた。

ステージ上のウィンは、楽し気に体を揺らしながらも時折客席に視線を向け、はにかんだような笑みを浮かべる。早速、優しい歌声で会場を癒した。

「みなさん、こんにちは!」という挨拶に客席も拍手で応える。そして、改めてグラスを手にとって「乾杯しませんか?」とウィン。

「昨日はシャンパンをいただきまして、ちょっと炭酸が強かったので今日は白ワインにしてみました」とはにかんだあと、「僕がかんぱーいと言ったあと、『ウィーン!』と言ってください」とレクチャー。実際にやってみると「いいですね、なんか集会みたい」とニコニコ。

そして、椅子に腰を下ろし、自身の楽曲『パレード-PARADE』を披露。いつもライブでは大きな盛り上がりを見せる曲だが、今日はアコースティックライブということでしっとりと。サビになると客席も手拍子と共に、おなじみの振りを。それを見てウィンも「いいねぇ!」と笑顔を弾けさせた。

改めて客席に向かって来場のお礼を伝え、「こういったみなさんがお食事をしながら僕のライブを聴いていただく、ということが初めてなので本当に嬉しく思います」

そして、今回の公演については、「ちょうど12月ですし、今年はありがたいことに去年よりも音楽に携わる仕事が増えた年でもありました。普段、自分が歌わない、自分の楽曲以外の曲も歌わせていただくこともありまして、せっかくだから1年間を振り返るライブになればいいんじゃないかな、ということで、今年いろいろ歌った楽曲をいろいろ披露していきたいな、と思います」

早速、オリジナル以外の楽曲を。12月24日に出演するNHK「映画音楽はすばらしい!」で歌った楽曲を一足先に。青春映画『カリブの熱い夜』の主題歌でフィル・コリンズが歌う『Take A Look At Me Now』を。淡い照明の中で歌う姿は、それこそ映画のワンシーンのよう。

さらに続けて『SING’IN THE RAIN』を。ピアノのメロディから始まり、心地良いリズムに、自然と会場からは手拍子が起こる。2曲を続けて歌い、グラスを傾けると「このワイン、おいしいな」とぽそり。いつもと違う表情が垣間見られるのは今回のようなライブならではかもしれない。

「ライブっていうのは僕にとってなくてはならないもので、それも初の2DAYSライブということで」と嬉しそう。ミュージカルなどでは連日ステージに立つことはあるが、自分のライブではなかなかない、とウィン。「年末に、しかもCOTTON CLUBでライブができるということは、本当にありがたくて」と改めてファンにお礼を伝えた。

「ライブの回数を来年はもっと増やしていきたい!」

続いてはフジテレビ「MUSIC FAIR」に出演した際に披露したミュージカル曲『Waving Through A Window』。『DEAR EVAN HANSEN』というミュージカルの冒頭で歌われている楽曲。ポップな曲だが、主人公の心の叫びを歌っているような楽曲だ。

立ち上がり、感情を込めて、まるでひとりひとりと目を合わせようとしているかのようにして歌う。そして歌い終わり「いい曲だなあ」「いい声だなぁ」とつぶやき、会場も笑みを漏らし拍手を送った。

さらにNHK「SONG OF TOKYO」で歌った『真夜中のドア~stay with me』を。
今、世界では、日本のシティポップが空前の大ヒット中。その中から今回の楽曲をチョイス。
「昔の楽曲っていうのは本当に色あせないですし、時代が進めば進むほど、昔の曲を勉強がてら聞いていると自分にとっては新しく感じたりとかして色あせないというか、当時から尊敬されていて。80年代、90年代の曲をおばあちゃんがよく聴いていたこともあってその影響が強いんですけど、それよりもさかのぼっても音楽の歴史っていうのはおもしろいものだな、と感じながら。なおかつ、音楽のまた新しいことに触れているような感覚になっているという……毎日楽しく過ごしています」と思いを語った。

早くもライブは後半戦へ。
NHK「映画音楽はすばらしい!」でお世話になっているという指揮者からのお誘いで広島交響楽団と一緒にステージに立つ機会があったウィン。そこで披露した『My Heart Will Go On』、『Fly Me to the Moon』を2曲続けて披露した。セリーヌ・ディオンが歌う『My Heart Will Go On』はかなりの高音だが、それも柔らかく歌いこなす。

女性の楽曲を歌うときにいつも迷うのがキー設定、とウィン。『My Heart Will Go On』も高く、原キーで試しに歌ってみたウィンに、思わず会場から大きな拍手が。

「高音は出るけどあえて抑えて歌いたいかな、とか考えるんですけど、名曲だからこそ、というのもあって。でも何より歌える場があるということ自体がすごくありがたいな、と思うので……何が言いたいかというと、ありがとうございます」とニコッ。
そして『WonderLand』を今回ならではの形で。力強く情熱的に歌い上げた。ライブによって、楽曲には揺らぎがある、と言っていたウィンだが、この日の『WonderLand』はファンの心にはどのように楽曲が響いたのだろうか。曲終わりには大きな拍手がなかなか鳴りやまなかったのが答えのひとつかもしれない。

そして、ラストはCrumple Bandのバンマス・宮野弦士のピアノに合わせて『My Place,Your Place』を会場の隅々に響き渡らせようとするかのように歌い上げた。途中、歌詞に合わせるようにしてアカペラで歌い、生の声も届ける。曲中の歌詞の中にあるように「僕の隣にいてくれますか?」と問いかけると大きな拍手が沸き起こった。

「こうやってアコースティックライブを年末にできたことを本当に嬉しく思います。ライブができる回数が去年よりもちょっと増えまして、来年はもっと増やしていきたいな、と思いますので、関東だけじゃなくていろんなところに、小さい場所でもいいから回っていきたいという気持ちをうちのスタッフも含めみんな頑張っていろんな準備をしてますのでそのうち発表があると思うので、楽しみに待っていてください!」と来年がワクワクするようなメッセージを届けた。

が、これで終わらない。アンコールの手拍子に呼ばれてウィンが再登場。

「実はですね、私のしゃべりが大変おもしろくて、時間がなくなってしまいました。アンコール、僕が1曲歌うっていうのでもいいですか?」と言い、ピアノの弾き語りで『おばあちゃんの言葉』を。

歌い終えて、「今朝、家でコーヒーを飲んでいたらたまたまおばあちゃんから電話がきまして。今日、この歌を歌うって自分の中で決めていたので、なんだこのタイミングは、って。家族っていろいろあるかもしれないけど、血が繋がっているっていうのはこういうことなのかな、って感じました」と言い、「自分の大切な人に、会えなかったとしても思いを飛ばしてみてください」と語った。

オリジナル曲からカバー曲、そして最後は弾き語りで魅了したウィン。ファンにとっては、一足早い素敵なクリスマスプレゼントとなったに違いない。

取材・文:ふくだりょうこ 撮影:渡辺誠司

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