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2023年のクラシック音楽界を展望する

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Refat/Shutterstock.com

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コロナ禍に見舞われて低迷が続いたクラシック界もようやく息を吹き返し、昨2022年秋から冬にかけてのコンサートシーズンには、ようやく活気が戻ってきたのは嬉しい限り。2023年のクラシック界はさらなる盛り上がりに期待したい。

2023年のクラシック界を彩る注目のメモリアル作曲家は、なんといっても生誕150年を迎えるロシアの作曲家セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)だ。昨年生誕150年を迎えた同じロシアのスクリャービンとは、モスクワ音楽院時代の同級生。ピアノ科の卒業試験では、1位がラフマニノフで、2位がスクリャービンというライバル同士だったことも興味深い。クラシック史上屈指のピアニストでもあったラフマニノフにまつわる今年の展開に興味津々。

他には生誕200年のフランスの作曲家エドゥアール・ラロ(1823-92)と、生誕100年のハンガリーの作曲家ジェルジ・リゲティ(1923-2006)あたりにも注目したいところだが、ラフマニノフの輝きには遠く及ばないことだろう。

さて、来日公演予定も華やかだ。オーケストラでは、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(5月)、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団(6月)、ハンブルク交響楽団(7月)、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団(10月)が名を連ねる。

中でも注目は、10月のオスロ・フィルを率いて再来日を果たす指揮者クラウス・マケラだ。長身痩躯でハンサムなマケラは、さながら俳優が指揮者を演じているかのようなカッコよさ。1996年1月17日生まれ(今年27歳)という若さにして、その能力も折り紙つきなだけに期待が募る。そして11月には、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団という3つの名門オーケストラが揃い踏み。にぎやかな秋になること間違いなしだ。

なにより嬉しいのは、GWの風物詩「ラ・フォル・ジュルネTOKYO」の復活だ。2020年のテーマでありながら中止となってしまった「ベートーヴェン」を再び掲げた同音楽祭の復活開催は、桜の季節の上野を彩る「東京・春・音楽祭」と共に、2023年のクラシック界を象徴する姿になりそうだ。

2023年のクラシック界に乞うご期待!

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