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海老原靖、鮫島ゆい、須藤美沙によるグループ展『引き寄せられた気配』2月11日より開催

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海老原靖 《Rose#01》 2009 (「NOISE」シリーズより)

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文京区にあるアートセンター、トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)本郷では、 2月11日(土・祝)から 3月26日(日)まで、注目すべき活動を展開している現代アーティストを紹介する企画展『ACT (Artists Contemporary TOKAS)』の第5回展を開催する。

TOKASのプログラムに参加経験のある作家を中心に紹介する同展は、2018年度に開始されたシリーズ。今回登場するのは、見えないものの存在をとらえ、その実体とイメージするものとの関係性を様々なスケールで問いかける3名の作家だ。

海老原靖は、大衆に消費される存在や薄れていく記憶の儚さを探求し、様々なかたちで表現してきた作家。今回の「NOISE」シリーズは、映画の停止画像をとらえた油彩作品となる。本来の物語から切り離された一瞬の描写が異なるイメージを想起させると同時に、映像中に認識されない瞬間があることを示すことで、現実の日常生活でも意識に残る記憶はごく一部だという気づきをもたらしている。

古来の自然信仰のように「目に見えないもの」を信じる精神性に興味を抱く鮫島ゆいは、「見えるもの」と「見えざるもの」をつなぐ、あるいはその境界を示すことをテーマとしてきた。同展では、古代遺跡の史料や使われなくなった道具、伝承やオカルトなどを題材に、異なる歴史や文化を継ぎ合わせる「呼び継ぎ」シリーズを、絵画や立体のかたちで空間構成する。

天体観測や神話に関心を寄せる須藤美沙は、体感しがたい宇宙空間を紙にピンで無数の穴をあけるという細かな手作業をとおして表現し、宇宙との距離を縮めることを試みてきた。同展では、太陽観測衛星「ひので」がとらえたX線画像などをもとに、太陽や土星、天の川などをモチーフとしたインスタレーションを発表する。

いずれも、知覚しても認識できないものや、失われてしまったもの、実際には目にできないものなどを題材とするが、その周囲にある広大な時空間へと想像力を広げるよう観る者を誘う作品群だ。各々の視座や手法は異なるが、その作品の背後から、不可視の存在が漂う気配となって立ち現れるのを体感できる展覧会となることだろう。

<開催情報>
ACT (Artists Contemporary TOKAS) Vol. 5 『引き寄せられた気配』

会期:2023年2月11日(土・祝)~3月26日(日)
会場:トーキョーアーツアンドスペース本郷
時間:11:00~19:00 (入館18:30まで)
休館日:月曜
料金:無料
公式サイト:
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2023/20230211-7161.html

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