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2年連続4強からさらに階段を上ったS東京ベイ! 神戸Sを迎え撃ち“えどりく”11連勝なるか?

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バーナード・フォーリー(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ) (c)JRLO

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クボタスピアーズ船橋・東京ベイがまた新たな階段を上った。『NTTジャパンラグビー リーグワン 2022-23』第5節・グリーンロケッツ東葛戦で、S東京ベイは大幅にメンバーを入れ替えて臨んだ。LOデーヴィッド・ブルブリング、FL末永健雄、SH藤原忍、SOバーナード・フォーリーがベンチへ回り、PR海士広大、HOマルコム・マークス、LOヘル ウヴェはメンバー外。立川理道主将も当初ベンチスタートの予定だったが、先発予定のCTBテアウパ シオネのコンディション不良を受けて、急遽スタメンへ回った。

これまでも長く厳しいシーズンを戦い抜くために主力を休ませることはあったが、これほど大幅なメンバー入れ替えは珍しい。一抹の不安を抱えたが、今季“えどりく”に初登場したS東京ベイに隙はなかった。3分立川のカットパスからWTB木田晴斗が左サイドを突破、今季初先発のSH谷口和洋が幸先よく先制トライ。

谷口和洋(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ) (c)JRLO

しかし、その後我慢の時間が続く。17分にインゴールまで残り5mの位置でラインアウトモールを決められGR東葛に追い付かれると、30分にPRオペティ・ヘルの強引な突破からトライ獲得と思われたが、TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル=ビデオ判定)の結果トライは取り消しに。なかなかペースを掴めない展開に陥っても、S東京ベイは慌てず騒がず。前半終了間際のラインアウトからヘルが突破、ラックからボールを持ち出した谷口がゴール前の密集をすり抜けてこの日2本目のトライをマーク。WTBゲラード・ファンデンヒーファーがCGを決めて14-7で折り返した。

後半も一気に畳み掛けられない状態だが、46分残り5m付近でのラインアウトからモールを押し込み、この日リーグワンデビューのHOスカルク・エラスマスが記念すべきトライ。52分にSH藤原&SOフォーリーが投入されると、S東京ベイのギアを一段上がった。

64分、インゴール手前で相手ボールのラインアウトからパスが乱れると、オールブラックス48キャップのCTBライアン・クロッティがその隙を逃さずにトライ。2分後には敵陣22mでGR東葛のパスをインターセプトした木田がインゴールまで走り抜けた。74分にも藤原の素早いリスタートからフォーリー、木田とボールをつないだ。79分波状攻撃からLOブルブリングがインゴールにボールを叩きつけるが、TMOが入り、その前のプレーでPR杉本博昭のノックオンが認められてノートライに。83分何とか一本返したいGR東葛が猛攻に出る。WTB杉本悠馬の華麗なステップでインゴールに侵入するも、フォーリーが最後の最後グラウディングを許さずに40-7。S東京ベイは大幅なメンバー入れ替えて焦れる時間が多い中、きっちりボーナスポイントを獲得の上、えどりく10連勝を記録した。

ライアン・クロッティ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ) (c)クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
藤原忍(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ) (c)JRLO

フラン・ルディケHCが「まずはホームであるえどりくに多くのファンが集まってくれてうれしい。試合はいいスタートが切れたが、NECもチャンスをモノにして非常にタフなコンテストになった。ただそれも私たちには必要なこと。後半の20分はハードワークがようやく実った。まだまだ反省点は多いので、ここからまた成長して次の試合につなげていきたい」と手応えと課題を口にすれば、立川主将も「HCが言ったように前半、波に乗り切れない部分があったが、ハーフタイムでしっかりゲーム中に修正しようと。後半はずっと敵陣にいたし、最後は人数的にも少ない中守り切れたのも良かった。ただ、大味な試合と言うか、今後も成長できる部分もたくさんあったので、また1週間次に向けてしっかりと準備していきたい」と同意した。

指揮官と主将は、初先発したSO押川敦治をこう評価した。
ルディケHC「試合中に成熟さのようなものをすごく見せてくれた。ラインナップで変更が生じたが、試合に出ている選手たちをすごく信頼していた。シーズンは長く、全員で戦っていかなければいけないので、試合に出た人たちがしっかりといい形でそれぞれの仕事をしてくれた。押川選手も信頼を勝ち得ていると思う」

立川「押川はリーダーシップがあり、スキルも高いので、将来日本代表になれる逸材だと思う。もっともっと経験を積めば、そういうレベルになってくると思う。今日は難しい時間帯もある中、チームをすごくリードできていたと思う。スマートにFWに声をかけ、判断も良かった」

ルディケHCは開幕5試合連続となる6トライでトライランキングトップタイに立った木田にも高評価を下した。
「フィニッシュまで持っていけるWTBだと思っている。彼のラン能力、そして両足でもステップが切れるのは大きい。またワークレートも豊富なので常にライン参加、エクストラマンになっているところがトライの量産につながっているのだと思う」

木田晴斗(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ) (c)JRLO

GR東葛のレメキ ロマノ ラヴァは試合後、脱帽した。
「クボタは本当に強い。セットピースもそう。体もみんなデカくて、9・10番のゲームメークもすごく良かった。60分まではいい勝負ができたが、トップ4のチームとの差が最後の20分。強いチームはそこからもっとレベルが上がるけど、僕らは最後の20分でスタミナがなくなった。フォーリーが入ってきて、そこから流れが変わった。彼は本当にうまい選手。忍もめちゃめちゃいい。日本代表に入ってもおかしくないし、いいハートを持っている」

これでS東京ベイは3勝1分。4連勝発進の埼玉ワイルドナイツを追い、2位で続く。次節対戦するコベルコ神戸スティーラーズは2勝2敗のイーブン。1月19日のメディア対応に出席したLOウヴェ、CTBクロッティは次節に向けて意気込みを語った。

ウヴェ「相手が神戸なので、フォーカスポイントはディティールのところ、自分の役割をどれだけ遂行できるのか。FWとしてドミネートしていく、相手を圧倒していくことが必要。BKにいいボールを供給しスコアさせるため、クボタの強いFWがドミネートし、相手を圧倒していくことが必要だと思っている」

ヘル ウヴェ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ) (c)クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
李承信(コベルコ神戸スティーラーズ) (c)F.SANO

クロッティ「神戸はアタッキングチーム、ボールをキープし、いい選手が揃ったBKラインからオフロードなどで攻撃してくる。自分たちのディフェンスシステムを信じてしっかり横の連係を取り遂行すれば、相手を止めることはできると思う」

2シーズン連続4強入りから今季さらなる成長を感じさせるS東京ベイだが、ふたりは強さの要因を次のように挙げた。
ウヴェ「コンスタント、一貫性の部分が大きい。前は個人、各自が仕事をしていたが、主なメンバーが変わっていないので、一貫性を持って仕事ができている。メンバーがそんなに変わっていないのでやりやすいし、新しい選手が入って来ても、やり慣れているシステムなのでスムーズにやれている」

クロッティ「クボタはプライドを持って取り組んでいる。企業側の成長したいマインド、企業のトップの本気で勝ちたいというマインドがチームにポジティブなチェンジをもたらしている」

今季無敗だが、課題はあるとウヴェは言う。
「勝っているからと言ってパーフェクトではない。学びも多い。いかに80分間一貫性のあるパフォーマンスを続けられるか。NEC戦では失トライがあったので、FWパックとしていかに一貫性を持ってやれるかが大事」

さらにLO一本での出場を歓迎した。
「ヤマハ時代はLOではなく、FL。前へボールを運ぶ仕事をしていて、今のようなメインジャンパーの仕事はやっていなかった。今季はLOの仕事にフォーカスできているし、自信も付いている。ヤマハではFL、日本代表とサンウルブズではLOだったので、今はLOに集中できてやりやすい」

カテゴリーの関係で出場時間が限られるクロッティだが、大事なのは「チームファースト」とキッパリ。
「自分はフレッシュでいいコンディションで準備ができている。長い時間出れば、チャンスに対してどれだけ貢献できるか考えている。ただどこのポジションでも何分でも試合に出ればハッピー。カテゴリーの問題でこの試合はFWに何人、BKに何人というクボタの戦略がある。スターターでもベンチでも、大事なのはチームファースト」

クロッティはホーム・江戸川区陸上競技場でのゲーム、そして次節着用する「BLKスペシャルジャージ」について喜んだ。
「オレンジアーミーはリーグでもベストのファンだと思っている。彼らの応援はすごいし、チーム、ファミリーの一員だと思っている。応援してもらえるのは光栄だし、応援があることが当たり前だと思っていない。彼らに感謝している。
(黒のジャージは)クール。昨シーズンもSDGsのスペシャルジャージがあったし、ナイスアイデアだと思う。オールブラックスで馴染みのある色なので、そういう部分でもエンジョイできればと思っている」

両軍の試合登録メンバーは次の通り。

【S東京ベイ】
1海士広大、2マルコム・マークス、3松波昭哉、4ヘル ウヴェ、5デーヴィッド・ブルブリング、6ピーター"ラピース"ラブスカフニ、7末永健雄、8ファウルア・マキシ、9藤原忍、10バーナード・フォーリー、11ゲラード・ファンデンヒーファー、12立川理道、13ライアン・クロッティ、14根塚洸雅、15島田悠平、16杉本博昭、17山本剣士、18オペティ・ヘル、19ルアン・ボタ、20トゥパ フィナウ、21谷口和洋、22押川敦治、23テアウパ シオネ

【神戸S】
1中島イシレリ、2松岡賢太、13山下裕史、4張碩煥、5JD・シカリング、6サウマキ アマナキ、7橋本皓、8マルセル・クッツェー、9中嶋大希、10李承信、11山下楽平、12リチャード・バックマン、13ラファエレ ティモシー、14アタアタ・モエアキオラ、15山中亮平、16王鏡聞、17山本幸輝、18前田翔、19今村陽良、20前川鐘平、21日和佐篤、22ボーディン・ワッカ、23井関信介

『NTTリーグワン2022-23』第5節・S東京ベイ×神戸Sは1月21日(土)・江戸川区陸上競技場にてキックオフ。来場者全員に応援フラッグをプレゼント。チケット発売中。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2241128&rlsCd=007&lotRlsCd=

リーグワン特設ページ:
https://t.pia.jp/pia/events/rugby-leagueone/

ジャパンラグビー リーグワン 観戦ガイド 2022-23:
https://book.pia.co.jp/book/b617541.html

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