小沢仁志が「BAD CITY」撮影で拳を骨折、監督はニコニコ笑顔でUFCの動画見せる
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「BAD CITY」初日舞台挨拶の様子。
「BAD CITY」初日舞台挨拶が本日1月20日に東京・新宿ピカデリーで行われ、キャストの小沢仁志、坂ノ上茜、勝矢、圭叶、山口祥行、加藤雅也、かたせ梨乃、監督の園村健介が登壇した。
小沢の還暦記念作「BAD CITY」は、刑務所に服役中の元強行犯警部・虎田誠を主人公とするアクション映画。犯罪都市の異名を持ち、五条財閥の会長・五条亘が陰で操る開港市を舞台に物語は展開する。虎田役で小沢が主演を務めた。
小沢は“新宿タイガー”を客席に見つけて声を掛けつつ、「撮影からやっとここにたどり着きました」と挨拶。坂ノ上は少々変わったオーディション会場を回想し「エレベーターのドアを開けた瞬間、会場の部屋につながっていたんです。そしてそこに小沢さんがいて。いるとは思わなかったので、怖!と思いました(笑)」「前にお仕事でご一緒したので、怖い顔でも優しい人だとは知っていたのですが……」と言って笑いを起こす。また小沢から突然「独房のセットに入れ」と言われたとも話し、「嫌だと言ったんです。鍵を閉められて放置されたり、意地悪をされるんじゃないかなと。でも入ったら、『ハッピーバースデー』の歌とケーキのサプライズをされました! ちょうど誕生日でお祝いしてくださって」と和やかなエピソードを披露。それを横で聞いていた小沢は「お前のこれからの人生で、独房で誕生日を祝われることはないだろうな」とニヤリと笑顔を浮かべた。
勝矢は自身の役名“熊本聡”に言及。「兄(あに)ィが長年野球でバッテリー組んでいた方が“熊本さん”という方だったので、僕の役も熊本にしたんじゃないかなと。僕が熊みたいだからという安易なことじゃないと……」と述べると、小沢は「安易なほうだよ」と素早く回答して会場の笑いを誘う。圭叶は「ミュージカルをやっていて、今回初めて映像のオーディションを受けました。オーディションで歌とダンスがないのが初めてだったんです」「『踊っていいですか?』と聞いたら、小沢さんが『いいよ』と言ってくださったので、曲のサビ終わりまでお届けしました。気持ちよくできすぎて、まさか受かると思っていなかったんです」と当時の情景を説明する。そんな圭叶を、韓国マフィアのボスを演じたかたせは絶賛。「(圭叶は)ボスの息子の嫁役ですから、それなりの存在感がないとね」「でも彼女はオーラがあって、『うちの息子が選んだのはこの子なんだ』という説得力がありました」と述べた。
園村の監督就任に一役買ったという山口は「兄ィから『アクション監督でいいやついねえか』と相談受けたので、園村さんとは仲良しだと話しました。今電話して呼ぼうとなって、監督が来たら、兄ィが有無も言わさずに『やれよ』と言ったんです。監督は『あ、やります』と」と経緯を報告。園村は「還暦記念作品でやらないかと誘われましたので、脊髄反射的に『やります』と言いました」と続ける。また加藤は自身のデビュー作で小沢と出会ったそうで、「それから兄ィの25周年作品でも、還暦作品でも呼んでもらって。節目で呼んでもらえるのはうれしいですよね」としみじみ語った。
現場での園村について、小沢は「ずっとニコニコしていて、撮影終わったらモニタを見に行って『またもう1回』と。それで『ここからはフリーで』って言うんです。フリーじゃ本当の喧嘩になっちゃうじゃねえか」と話して笑う。勝矢は「監督が『こういうのがやりたい』と見せてくる動画が、(アメリカの総合格闘技団体)UFCの、本当に腕が折れてる人の動画なんですよ。『折れるよ!』と思いました」とぼやいた。さらに小沢は、本気で山口に殴りかかったシーンの撮影を振り返って「やま(山口)が避けたんだけど、そのときにコンクリを叩いて拳の骨が折れてますもん」と熾烈なアクションシーンを明かした。
最後に小沢は「旧知の人も新しい人も含めたキャスト・スタッフで、馴れ合いではなく本気で挑んだ渾身の一撃です。喜んでもらえたら、苦労した甲斐があるなという気分になりますので、よろしくお願いします」と会場に呼び掛けてイベントの幕を閉じた。
「BAD CITY」は全国で公開中。
(c)2022「BAD CITY」製作委員会