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窪塚洋介、18年ぶり主演作「Sin Clock」イベントで転落事故からの復活を振り返る

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ナタリー

「Sin Clock」公開直前イベントの様子。左から牧賢治、窪塚洋介。

「Sin Clock」の公開直前イベントが本日1月24日に東京都内で行われ、キャストの窪塚洋介、監督を務めた牧賢治が登壇した。

本作は社会からも家族からも見放されたタクシードライバーが偶然の連鎖に導かれ、幻の絵画をめぐる一夜の“人生逆転計画”に挑むサスペンスノワール。窪塚は主人公の高木シンジ役で長編映画では18年ぶりの単独主演を果たした。共演した坂口涼太郎、葵揚の名を挙げ「単独主演をうたっていただいてるんですけど、ズッコケ3人組の話。後輩の2人に本当に助けられた。単独と言ってしまうのはおこがましくて」と吐露。18年という年月については「仕事はしてたんですけど、今まで何してたんだろう?という気分にもなりつつ(笑)。驚きながら取材を受けたりしてますね」と話した。

窪塚は出演の決め手を「牧くんの人となりも知らずに脚本を読んだら、純粋に面白くて。ワクワクドキドキする……すごくしてきた!という感じで読み進めた。最後はそうなるんかい!というオチも含めて、ぜひ一緒にやってみたいと思える作品だった」と述懐。牧はシンジは窪塚に当て書きで執筆したそうで「もともとは普通のサラリーマンがドロップアウトしてタクシードライバーになる設定。シンジはどこか不安定で、常識はありながらも、バランスを崩して極論に走る。いち視聴者として、ニュートラルの状態から一気に5速まで上げられる窪塚さんの振り幅の大きさに魅力を感じていた」と語る。窪塚は、とあるライターが書いた「弱気な暴力性を秘めてる」という言葉でシンジの人間性を紹介した。

“想定外の偶然”にまつわるエピソードを聞かれると、窪塚は息子の窪塚愛流が出演した映画「少女は卒業しない」のイベントが本日夕方に開催されることに触れ「何かしらのシンクロニシティだなあ、と。先日、某雑誌で親子で表紙の撮影をしたんだけど、久々に話をして、成長してんじゃんと思って」と振り返りながら、自分や息子を支えてくれている周囲の関係者に感謝を伝えた。

物語にちなみ、どん底から這い上がったエピソードを話す場面では、2004年のマンション転落事故を「某マンションから落っこちてしまったことがあって。その瞬間がたぶん一番絶望的だったんですけど、それ以後、地味に復活していく」と回想。「その復活の過程にあった感情、空気感、目の色や光。自分としては二度と体験したくないんだけど、タンスの奥に突っ込んで忘れようとしていた感覚が、シンジをやるに当たって、とても役に立った。目の光を変えられるような役者。おぼろげながら、役者として新しいフェーズというか、そこまで(自分を)変えていけたら面白いと思えるきっかけになりましたね」と、本作での経験を顧みた。

「Sin Clock」は2月10日より東京・新宿ピカデリーほかで公開。

(c)2022映画「Sin Clock」製作委員会