気鋭のフルート奏者 鎌田邦裕の「笛吹絵巻(ふえふきえまき)」
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すべて見る山形県鶴岡市出身のフルーティスト鎌田邦裕のリサイタルが目前だ。
「笛吹絵巻(ふえふきえまき)」と題された今回のリサイタルは、「日本」「ふるさと」がテーマ。その心は、幼少の頃からクラシック音楽に触れ、日本にいながらにして西洋文化についての学びを深めてきた鎌田にとって、日本人が西洋の文化を学ぶ意味とはなにかを考えることにあるという。
「日本」に焦点を当てたプログラムには、日本の音楽や、日本人が作った西洋の音楽、西洋から見た日本の音楽が並ぶとともに、鎌田と同じ中学・高校の先輩でもある、鶴岡市出身の作曲家・佐藤敏直がフルートソロのために作曲した楽曲も披露される。
中でも興味深い作品が、フルートと詩の朗読による作品「笛吹き女(ふえふきめ)」だ。
菅原明朗作曲によるこの曲には、与謝野晶子に師事していた昭和の詩人、深尾須磨子の詩が用いられている。深尾須磨子は、詩人であると同時に昭和初期の女流フルーティストでもあり、昭和5年に発表した詩集「雌鶏の視野」において、自らとフルートのことを描いた詩がこの「笛吹き女」だというのだから意味深だ。
東京公演の朗読は、冨永みーな(代表作:「サザエさん」カツオ役、「それ行け!アンパンマン」ドキンちゃん/ロールパンナ/レアチーズ役)。
山形(庄内)公演は、松野太紀(代表作:「金田一少年の事件簿」金田一一役、「スポンジ・ボブ」スポンジ・ボブ役)が出演。鎌田邦裕のフルートと朗読で共演するのも楽しみだ。
山形から世界へと羽ばたく俊英の“今”を見届けたい。
「鎌田邦裕フルートリサイタル〜笛吹絵巻〜」
出演:鎌田邦裕(フルート) / 遠藤直子(ピアノ)
ゲスト:冨永みーな(東京公演)、松野太紀(山形(庄内)公演)
【東京公演】
2月17日(金) 19:00 開演(18:15 開場)
※18:40 頃よりプレトーク開催
江東公会堂(ティアラこうとう)小ホール
【山形(庄内)公演】<山形開催第10 回記念公演>
3月18 日(土) 14:00 開演(13:15 開場)
※13:40 頃よりプレトーク開催。
庄内町文化創造館 響ホール 大ホール
■プログラム(予定)
山田耕作:「この道」を主題とする変奏曲
尾高尚忠:フルート協奏曲
D. チェスノコフ:日本狂詩曲 Op. 48
江文也:祭典ソナタ
鶴の巣篭もり (尺八古典本曲)
佐藤敏直:舞 ‒ フルートソロのために
菅原明朗:笛吹き女
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