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高良健吾が中島貞夫の“指定席”持参「僕の生活の一部」、「多十郎殉愛記」を回想

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「遊撃 / 映画監督 中島貞夫」トークイベントにて、左から三宅唱、高良健吾、松原龍弥。

「遊撃 / 映画監督 中島貞夫」のトークイベントが本日1月29日に東京・テアトル新宿で行われ、監督を務めた松原龍弥と、ゲストとして俳優の高良健吾、映画監督の三宅唱が登壇した。

1月27日に初日を迎えた本作は、2018年に中島貞夫が20年ぶりに手がけた映画「多十郎殉愛記」の制作・撮影過程を追ったドキュメンタリー。「多十郎殉愛記」で主演を務めた高良は、同作の撮影中に中島が使っていたお手製の椅子を持参した。“監督の指定席”と書かれ中島のサインが入った椅子はクランクアップ時にもらったものだそうで、高良は「キッチンの前に置いてあるのですが、毎日座っています。僕の生活の一部です。こぼしたりして油も染み込んでます(笑)」と話す。

三宅は「普通の映画のメイキングは撮影終了でおしまいだけれど、公開後の話まで映っているメイキングってありなの?と驚いた。松原監督の執念というか、映画や中島監督への愛だと思うのですが。しかも公開当時、(興行収入が)あまりよくないということを話されていて、そのうえで『次どうする?』と話されているのがスリリングで。『俺は映画をやっていくんだぞ』という大人たちがかっこよく映っていて、映画を作る人たちはかっこいいなと改めて思った」と感想を伝えた。映画のクランクイン前からカメラを回していた松原は「『この作品が世の中にどう受け入れられるかわからないけど秤になればいい』という言葉を聞いたときに、クランクアップで終わりではなく世の中にどう受け入れられたかまで撮らないと誠実ではないと覚悟を決め、監督の言葉の深さに感銘してこの映画ができました」と明かす。

また高良は「多十郎殉愛記」の撮影中、中島の自宅に招待されたエピソードを述懐。「5人ほどだったのに10人前ぐらい作ってくださって、『出したものを食べろよ』と試されている気もして、一生懸命食べました(笑)。そこから中島監督とより深い仲になれた気がします。現場も『中島監督のために』という雰囲気がすごくて、僕もその中の1人でした」と振り返る。三宅は「『監督のため』という気持ちが(これまでは)わからなかったけれど、この人のためならなんでもしたいとスタッフが思える中島監督の魅力が詰まっていた。この映画は松原監督による、中島監督のドキュメンタリーであり、中島監督のスタッフへのドキュメンタリーでもあるなと感じています」と、改めて本作について語った。

「遊撃 / 映画監督 中島貞夫」は全国で上映中。

(c)2022「遊撃 / 映画監督 中島貞夫」製作委員会