展示総数なんと約1,000点! 『ヒグチユウコ展 CIRCUS FINAL END』開催
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《終幕》 2022年 ©Yuko Higuchi
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すべて見る空想と現実を行き交う自由な発想で、少女、キノコ、この世ならぬ不思議ないきものなどを精緻に描く独特の画風で知られる画家・絵本作家のヒグチユウコ。2019年から『ヒグチユウコ展 CIRCUS』と題して全国を巡回してきた初の大規模個展。2月3日(金)から4月10日(月)まで、東京・六本木の森アーツセンターギャラリーで、さらに出品作品を大幅に加えてパワーアップした大型展が開催される。
同展の大きな魅力のひとつは、「サーカス」をテーマとした空間がダイナミックに展開されること。貴重な原画が所せましと並ぶ空間には、2017年にぬいぐるみ作家の今井昌代と共作した『カカオカー・レーシング』(ヒグチが背景画を担当)の立体展示や、「サーカス」にちなんだ同展描き下ろしの原画も登場する。
2014年のデビュー作『ふたりのねこ』や2016年の『ギュスターヴくん』をはじめ、これまで刊行された絵本の原画が勢揃いするのはもちろんのこと、可愛いけれど、どこか不穏な怖さも秘めたヒグチ流のホラー作品が並ぶのも楽しみなところだ。
全国巡回展の出品作は約500点だったというが、その際に紹介しきれなかった作品や近作なども合わせた今回の展示総数は、なんと約1,000点。最近の仕事としては、本の装画やファッションブランドなどの企業に提供したクリエイション、2019年の作品集『ヒグチユウコ画集 CIRCUS』の原画、自主制作の画集『Fear』の掲載作品、近年精力的に発表している映画にまつわる作品なども紹介される。多彩な作品を通じて、表現の幅を広げる作家の現在を目の当たりにできるだろう。
同展ではまた、9会場に及んだ巡回地で会場ごとに描き下ろしてきたメインビジュアルとともに、今回のために描き下ろした大作《終幕》が一堂に並ぶ。この世のものならぬ不思議な生き物たちが繰り広げる、楽しくもどこか切ないサーカスの世界を、ヒグチユウコの密度の濃い画業をあますことなく伝える会場でぜひ堪能したい。
<開催情報>
『ヒグチユウコ展 CIRCUS FINAL END』
会期:2023年2月3日(金)~4月10日(月) ※会期中無休
会場:森アーツセンターギャラリー
時間:10:00~18:00、金土は20:00(入館は閉館の30分前まで)
料金:一般・大学2,000円、高中1,600円、小学600円
※事前予約制(日時指定券)
展覧会公式サイト:
https://higuchiyuko-circus.jp/
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