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有村架純「ちひろさん」の沼にハマる、30代は「孤独を愛せる女性に」

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「ちひろさん」完成披露舞台挨拶の様子。

Netflix映画「ちひろさん」の完成披露舞台挨拶が本日2月5日に東京・スペースFS汐留で行われ、キャストの有村架純、豊嶋花、嶋田鉄太、van、監督の今泉力哉が登壇した。

安田弘之のマンガをもとにした本作は、海辺の街の小さな弁当屋で働く元風俗嬢・ちひろがうまく生きられない人々と関わり、それぞれの生き方に影響を与えていく物語。ちひろを演じた有村は「“ちひろさん”に出会えてすごくよかった。原作を読んで彼女の沼にハマる感覚がありました。ちひろさんという女性が、この作品を観ていただいた皆さんの背中を押す存在になれたらうれしいです」と述べる。

ちひろと出会い、自身の殻を打ち破っていく高校2年生・瀬尾久仁子(通称オカジ)に扮した豊嶋。有村は「絵から出てきたような、本当にオカジそのものでした。小さい頃からお芝居もされているし、肝が据わっている。しっかりしていて礼儀正しい」と彼女の印象を明かす。豊嶋は「(有村の言葉が)うれしすぎて大興奮しています! 女優さんとしても女性としても憧れの存在です!」と頬をゆるませた。

また、シングルマザーの母親と暮らす小学3年生・佐竹マコト役に嶋田をキャスティングした理由を問われた今泉は「オーディションですごく覚えていることがある。泣く芝居で泣けなかった鉄太が『泣けないところが出ちゃったか……』と言って部屋を去ったんです。落ち着きのなさや自由すぎるところに不安があったんですが、豊嶋さんにもお付き合いしていただき、もう1度会って嶋田くんに決めました。セリフもすごく入るし、演出を変えても対応できる。アドリブの掛け合いもできるんですよ。嶋田くんで本当によかった」と太鼓判を押す。嶋田は「うれしいです!」と喜びをあらわにした。

ショーパブで働く歌姫バジルを演じたvanは「演技自体が今回の作品が初めてだった。オーディションの次の日にご連絡をいただいたのですが、それがちょうどクリスマスの前で、最高のプレゼントになりました。ですが、喜びと同時に初めての演技に対するプレッシャーや動揺はありました」と明かす。続けて、「バジルは私と同じトランスジェンダーの役。こうして当事者が表に出ることによって、観ていただいた方に少しでも何かを感じ取っていただけたらうれしいです」とメッセージを送った。

Netflixの作品を初めて手がけた今泉は「映画館の利点で言うと、不特定多数の方々と時間を共有できること。Netflixでは、世界中に届くことがいいところだと思います」と述べ、「本編が終わったあとに映画館に足を運んでいただいた方限定で特別映像があるので、最後まで楽しんでいただけたら」と発表する。

イベントでは、2月13日に30歳の誕生日を迎える有村に、サプライズで嶋田から花束のプレゼントがあった。有村は「より質のいい作品を届けられるように、皆さんとディスカッションしながら柔軟な心を持って作品に臨みたい。ちひろさんのような孤独を愛せる女性になれるよう、30代は進んで行けたらいいなと思います」と笑顔で抱負を明かした。

「ちひろさん」は2月23日よりNetflixで全世界配信。全国の劇場でも上映される。

(c)2023 Asmik Ace, Inc. (c)安田弘之(秋田書店)2014