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トニー賞10部門を制したミュージカル『バンズ・ヴィジット』日本版初演開幕へ 【アプリ限定割引チケット販売あり】

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ミュージカル『バンズ・ヴィジット』開幕会見より、左から)こがけん、濱田めぐみ、風間杜夫、新納慎也

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2018年のトニー賞10部門を制したミュージカル『バンズ・ヴィジット』の日本版初演が2023年2月7日(火) から日生劇場で開幕する。初日を前にした6日(月)、プレスコールと会見が行われた。

会見には出演の風間杜夫、濱田めぐみ、新納慎也、こがけんが出席。警察音楽隊の団長・トゥフィークを演じる風間杜夫は「去年12月から2カ月にわたって稽古を重ねてきました。今、大変ワクワクしております。いっときも早くお客様の前で演じたい。緊張感もありますけど、初日の幕が開くことを楽しみにしております」と挨拶。

風間杜夫

森新太郎による日本版演出について、「エジプトとイスラエルの国の話で、言語がお互い違いますから、ブロードウェイでは共通言語として英語を話した。そのたどたどしい英語が今回は日本語になっている。そこから起きる笑いとか、必死に相手に自分の気持ちを伝えることとか……それらをどう伝えるかがひとつの演出でご苦労なさった点じゃないかな」と話す。そして、「(日本人が演じるという点で)どう見てもイスラエル人やエジプト人には見えないんですけど、文化が違う国が、言葉も超えて、たった一晩触れ合う。そういう情や心のつながりみたいなものは我々日本人にも理解できるし、そこは日本という国で育った僕らの国の感覚で演じてみたいと僕は思っています」と意気込んだ。

濱田めぐみ

楽隊が訪れる街で食堂を営む女主人・ディナ役の濱田めぐみは「ようやく初日ということで、みんなで一丸となって稽古を進めてまいりました。素敵な作品に仕上がっておりますので、ぜひ劇場で楽しんでいただければと思います」と自信を滲ませ、本作の楽曲の見どころを問われると、「稽古場で初めて楽隊の音色を聞いたとき、みんなから拍手が沸き起こったんですよ。音色もロマンチックでノスタルジックでエモーショナルな感じで」と生バンドの魅力を伝えつつ、「楽曲は素晴らしくてジーンとするんですが、歌い手側はものすごく難易度が高い。今までやった演目の中でトップクラスで稽古を重ねたぐらいメロディが難しかった」と稽古での苦労を語った。

新納慎也

トランペット奏者のカーレド役を演じるのは新納慎也。「今、世界中でいろいろ戦争が起きたり、コロナ禍であったりするんですけど、この作品には平和を願う気持ちがあって、今まさに上演すべき作品。今までとはちょっと違うミュージカルで、日本のお客さんがどういう風に受け止めてくださるのか、とても楽しみにしております。ぜひ劇場にいらしてくださればと思います」と思いを語った。また、2018年に実際にブロードウェイで『バンズ・ヴィジット』を観た経験がある新納は「あまりミュージカルでは聞いたことない中東の音楽にすっかり心奪われて、すごく癒された」と当時の感動を振り返りつつ、「(日本版の)この真っ赤なセットには驚きました。衝撃的なセットの中で、とてもとても繊細な人々の日常の物語が繰り広げられます。日本人の琴線に触れる演出なのでは」などと話していた。

こがけん

電話を待ち続ける電話男役のこがけんは「芸人を始めてこんなに同じものを練習するということがなかったので、さすがに飽きるかなと思ったんですけど、めちゃくちゃ面白くて!」と目を輝かす。「通しで衣装を着て稽古した日に感極まって、泣いてしまって。泣いているのを隠しながら稽古をしました。それぐらい作品も面白い。(原作が)『迷子の警察隊』ということで、演技で迷子にならなければいいなと思います」と語り、笑いを誘った。

錚々たるミュージシャンが奏でる音楽にもぜひ酔いしれて

物語はエジプトのアレクサンドリア警察音楽隊がイスラエルの空港に到着するところから始まる。彼らはペタハ・ティクヴァのアラブ文化センターで演奏するようにと招かれたのだが、いくら待っても迎えが来ない。楽隊長のトゥフィーク(風間杜夫)は自力で目的地に行こうとするが、若い楽隊員のカーレド(新納慎也)が間違えたのか、案内係が聞き間違えたのか、彼らの乗ったバスは、目的地と一字違いのベイト・ハティクヴァという辺境の町に到着してしまう。

一行は街の食堂を訪れるが、もうその日はバスがないという。演奏会は翌日の夕方。食堂の女主人・ディナ(濱田めぐみ)は、どこよりも退屈なこの街にはホテルもないので、自分の家と常連客イツィク(矢崎広)の家、従業員パピ(永田崇人)と店に分散して泊まるように勧めるーー。

国も宗教も文化も違う、遠い隣の国であるエジプトとイスラエル。たった一晩、ふたつの民族が日常の中で交わり、溶け合っていく。ストーリー上、何も大きな出来事はないし、通常のミュージカルのようにダンスが挟まれているわけでもない。それでも場面場面で感情が動かされるし、旅先で出会った見知らぬ人と通じ合った思い出を懐かしく思ったし、心がじんわり温まった。

最大の魅力はやはり音楽だろう。警察音楽隊が芝居をしながら舞台上で生演奏を繰り広げるのだが、いわゆる歌唱曲以外にも、場面転換の際に流れる音楽もしっかり聴かせる演出。民族音楽やジャズ、即興演奏を得意とするヴァイオリニストの太田惠資、サックス・クラリネット奏者としてフリー ジャズを中心に幅広い分野の第一線で活躍する梅津和時、クラシックに留まらずロックからアラブ音楽まで網羅するチェロ奏者の星衛ら、錚々たるミュージシャンが奏でる音楽にぜひ酔いしれてほしい。

東京公演は2月23日(木・祝) まで。大阪公演は3月6日(月)〜8日(水)、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて。愛知公演は3月11日(土)・12日(日)、刈谷市総合文化センター大ホールにて上演。

取材・撮影・文:五月女菜穂

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