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内野聖陽&瀬戸康史「笑の大学」間もなく開幕、 三谷幸喜が太鼓判「面白いですよ」

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PARCO劇場開場50周年記念シリーズ「笑の大学」フォトコールより。

PARCO劇場開場50周年記念シリーズ「笑の大学」が、明日2月8日に東京・PARCO劇場で開幕。これに先駆け本日7日、フォトコールが行われた。

笑の大学」は、1996年にパルコ・プロデュース公演として初演され、第2回読売演劇大賞最優秀作品賞を受賞した二人芝居。警視庁の取調室を舞台に、警視庁検閲係の向坂睦男(内野聖陽)と、浅草の劇団・笑の大学の座付き作家である椿一(瀬戸康史)が相対するさまが描かれる。戦時色が濃厚な昭和15年、非常時に喜劇など断じて許さないとする向坂は、上演中止に追い込もうと椿に無理難題を要求する。しかし椿はそれらの要求を逆手に取り、あくまで真正面から作品を書き直し続け……。

劇中では向坂と椿の7日間の物語が展開。フォトコールではその5日目と6日目のシーンが披露された。5日目は向坂と椿が、警官が貫一とお宮のキスを邪魔するという台本のワンシーンを実際に演じながら、互いに意見を出し合って台本をブラッシュアップする。向坂と椿は、台本がどんどん面白くなっていくことへの興奮を隠せず、検閲中というシチュエーションにもかかわらず、楽しみながらアイデアを練り上げていった。

6日目には、ついに向坂が椿に上演許可を与える。しかし劇団・笑の大学の公演を観た向坂が、無理難題を要求されても台本を書き直し続けた椿を作家の鑑だと称賛すると、椿は作家としての信念を伝える。これを聞いた向坂は椿にある要求を伝え……。5日目は検閲官と喜劇作家という立場を忘れ、にぎやかに台本直しに取り組んだ2人だったが、6日目のシーンでは打って変わってシリアスな空気が舞台上を満たした。

内野は、生真面目な向坂が舞台を走り回りながら、大真面目に喜劇に取り組む姿をコミカルに演じて笑いを誘う。その一方、向坂が厳しい態度をとるシーンでは、検閲官という役割への義務感と、椿や喜劇に対する好意的な感情との間で揺れる様子を表情ににじませた。瀬戸は、細かいダメ出しにもめげない椿の、笑いへの情熱を目の輝きや熱っぽい語り口からほとばしらせる。また椿が喜劇への思いを明かす場面では、力強い口調で観客を惹き付けた。

開幕に際し、作・演出の三谷、出演の内野と瀬戸からコメントが到着。三谷は本作が25年ぶりに上演されることを「感無量です」と喜び、「内野さんは、ああ見えてとても繊細。瀬戸さんは、ああ見えてとても大胆。年齢も個性も全く違う二人が、丁々発止とやりあう2時間弱の演技バトル。一秒たりとも飽きるところがありません。作った本人が言っているのですから、間違いない。二人芝居は演劇の原点。堪能してください。面白いですよ」と語る。

内野は「三谷さんは僕らの芝居を見ながら、今回の二人にしか出せない面白さを探してくださって、僕らに合わせて現場でセリフがどんどん変わっていくのが嬉しく感じました。瀬戸くんとはセリフの掛け合いが日々面白くなり、信頼関係もバッチリできたように思っています。皆さんと楽しい劇空間を共有できますこと、楽しみにしております!!」と述べる。また瀬戸は内野について「大変な時も楽しい時も共に味わった大切な相棒……だと勝手に思っています(笑)」と話し、「なんだかこれは、向坂さんと椿さんが台本直しを通じて感じていく事と近い様な気がしています。年齢や立場をなしにして人間同士が認め合っていく。こういう人間関係、憧れます。三谷さんの演出、内野さんと僕の2人だけでお送りする『笑の大学』を、是非多くの方に楽しんでいただきたいです」とメッセージを送った。

上演時間は約1時間50分。東京公演は3月5日まで行われ、その後4月21日まで新潟・長野・大阪・福岡・宮城・兵庫・沖縄で上演される。

三谷幸喜コメント

笑の大学」は僕にとって思い入れのある作品です。登場する劇作家は僕の理想像。

そんな「笑の大学」が25年ぶりに再演。感無量です。

演じる役者さんは、今、僕がもっとも信頼している二人。

内野さんは、ああ見えてとても繊細。瀬戸さんは、ああ見えてとても大胆。年齢も個性も全く違う二人が、丁々発止とやりあう2時間弱の演技バトル。一秒たりとも飽きるところがありません。作った本人が言っているのですから、間違いない。

二人芝居は演劇の原点。堪能してください。面白いですよ。

内野聖陽コメント

演劇は演者とスタッフワークだけでは完成しないものです。

ドキドキワクワクですが、お客様の皆さんと一緒に心地よく「笑の大学」という劇世界を旅したいと思っています。

稽古をしていくうちに、表に見えてない部分が大切だなぁと感じるようになりました。

三谷さんは僕らの芝居を見ながら、今回の二人にしか出せない面白さを探してくださって、僕らに合わせて現場でセリフがどんどん変わっていくのが嬉しく感じました。

瀬戸くんとはセリフの掛け合いが日々面白くなり、信頼関係もバッチリできたように思っています。

皆さんと楽しい劇空間を共有できますこと、楽しみにしております!!

瀬戸康史コメント

笑の大学」いよいよ始まります。

約1ヶ月の稽古期間は、今まで関わってきたどの作品よりもあっという間でした。2人しかいないのに。

いや、2人だけだからか……?

とにかく、毎日がとても濃い時間でした。初共演の内野さんとは、最初はお互い様子を伺いつつ話をしたり、ストレッチしながら台詞を合わせたり。そして稽古を通じて距離を縮めていき、今では、大変な時も楽しい時も共に味わった大切な相棒……だと勝手に思っています(笑)。なんだかこれは、向坂さんと椿さんが台本直しを通じて感じていく事と近い様な気がしています。年齢や立場をなしにして人間同士が認め合っていく。こういう人間関係、憧れます。

三谷さんの演出、内野さんと僕の2人だけでお送りする「笑の大学」を、是非多くの方に楽しんでいただきたいです。

PARCO劇場開場50周年記念シリーズ「笑の大学」

2023年2月8日(水)~3月5日(日)
東京都 PARCO劇場

2023年3月11日(土)・12日(日)
新潟県 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 劇場

2023年3月18日(土)・19日(日)
長野県 まつもと市民芸術館 主ホール

2023年3月23日(木)~26日(日)
大阪府 サンケイホールブリーゼ

2023年3月30日(木)~4月2日(日)
福岡県 キャナルシティ劇場

2023年4月6日(木)~9日(日)
宮城県 電力ホール

2023年4月13日(木)~16日(日)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

2023年4月20日(木)・21日(金)
沖縄県 那覇文化芸術劇場なはーと 大劇場

作・演出:三谷幸喜
出演:内野聖陽、瀬戸康史