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ただそこにふっと存在しているような博士に…串田和美「博士の愛した数式」松本で開幕

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舞台「博士の愛した数式」より。(撮影:山田毅)

舞台「博士の愛した数式」が、本日2月11日に長野・まつもと市民芸術館 小ホールで開幕する。

博士の愛した数式」は、小川洋子が2003年に発表した小説。作中では、交通事故による脳の損傷をきっかけに、記憶が80分しか持続しなくなってしまった元数学者の“博士”と、彼の新しい家政婦“私”、そして“私”の息子による、愛の物語が描かれる。

劇団た組の加藤拓也が脚本・演出を手がける本作では、“博士”役を演じる串田和美、“私”役を務める安藤聖のほか、井上小百合、近藤隼、草光純太、増子倭文江が出演。また音楽・演奏を谷川正憲(UNCHAIN)が担う。

開幕に際し串田は「今回は役者に専念させてもらっているので、自分が演出を兼ねている初日とは違う良い緊張感を感じています。演出の加藤拓也さんが『博士』と言う役に求める事と、自分が今回掲げた目標をうまく融合したいなと思っています。色々な事を考え続けた芸術監督(現在は総監督)としての20年間、今は、そういう事から解放され、良い意味で力を抜き、ただそこにふっと存在しているような『博士』に集中したいです。演劇は、どこで見るかも大切だと思います。松本が、街も人も含めここで演劇を見たいと思う場所に認められて来たように感じて嬉しいです」とコメントした。

松本公演は2月16日まで。本作はその後、19日から26日まで東京・東京芸術劇場 シアターウエストでも上演される。なお前売り券は完売。当日券は若干枚数販売あり。

舞台「博士の愛した数式」

2023年2月11日(土・祝)~16日(木)
長野県 まつもと市民芸術館 小ホール

2023年2月19日(日)~26日(日)
東京都 東京芸術劇場 シアターウエスト

原作:小川洋子「博士の愛した数式」(新潮文庫)
脚本・演出:加藤拓也
音楽・演奏:谷川正憲(UNCHAIN)
出演:串田和美、安藤聖、井上小百合、近藤隼、草光純太、増子倭文江