アカデミー賞国際長編映画賞カンボジア代表、「ソウルに帰る」が公開決定
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「ソウルに帰る」場面写真
2023年のアカデミー賞国際長編映画賞カンボジア代表作品に選出された「Return to Seoul(英題)」が、「ソウルに帰る」の邦題で8月より全国で順次公開。6月にオープンする東京・Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほかで上映される。
「ソウルに帰る」は韓国で生まれ、フランスで養子縁組されて育った25歳のフレディが初めて母国に戻り、友人の力を借りて実の両親を探し始める物語。2022年のカンヌ国際映画祭ある視点部門に出品されたのち、東京フィルメックスで審査員特別賞、ボストン映画批評家協会賞で作品賞をに輝いた。2023年1月に封切られたフランスでは、公開2週目にして7万人以上を動員するヒットを記録している。
本作の監督を務め、友人の経験に着想を得て脚本も自ら手がけたのはカンボジア系フランス人のダヴィ・シュー。カンボジアの首都プノンペンを舞台にした「ダイアモンド・アイランド」に次ぐ長編2作目となった。自分の原点を探し求める主人公フレディを演じたのは、映画初出演を果たしたパク・ジミン。突如目の前に現れた娘と向き合うことになる父親に「オールド・ボーイ」のオ・グァンロクが扮したほか、ドラマ「愛の不時着」のキム・ソニョン、小説「砂漠が街に入り込んだ日」の作者として知られるグカ・ハンらが出演した。
ダヴィ・シューによるコメントは以下の通り。
ダヴィ・シュー コメント
カンボジア系フランス人監督として人種差別を受けた立場から私が興味を持ったのは、あらかじめ設定された定義に収まること、あるいは代弁されることを常に拒否するキャラクターの軌跡という地平線です。パク・ジミンが演じるフレディは、自分自身を再発明し、再構築し、再主張することに時間を費やしています。私は誰なのか? 私の居場所とは? 他者との関係において、自分はどのような立ち位置にいるのか? 「ソウルに帰る」では、アイデンティティという普遍的なテーマを追求しました。
(c)AURORA FILMS/VANDERTASTIC/FRAKAS PRODUCRIONS/2022