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満席回が続出。映画『タイタニック』がいまも愛され続ける理由

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『タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』

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1997年に公開され、アカデミー賞11部門に輝いた名作が『タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』のタイトルで2週間限定で公開されている。本作は初公開時から観客が支持し、口コミで動員を拡大し、長きに渡って愛され続けた作品だ。

本作は、豪華客船タイタニック号の沈没に関するドラマと、レオナルド・ディカプリオ演じる青年ジャック、ケイト・ウィンスレット演じる女性ローズらタイタニック号に乗り合わせた人々のドラマを描いた作品。第70回アカデミー賞では14部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、撮影賞、美術賞、主題歌賞、音楽賞、衣裳デザイン賞、視覚効果賞、音響効果賞、音響賞、編集賞の11部門を受賞。日本でも当時の日本歴代興行収入記録を更新するほどのヒットになった。

しかし、本作がここまでのヒットになると予測していた人は公開時、ほとんどいなかったはずだ。というのも、本作の制作は過酷を極め、撮影日程は予定から大幅に超過。最終的な製作費は当時の映画界で最高の2億ドルに到達した。連日、マスコミは本作についての噂を書きたて、評論家たちはまだ映画が完成していない段階から“失敗作”の烙印を押した。

ところが映画館で公開が始まると観客は本作を愛し、映画館に何度も足を運んだ。その結果、上映スクリーンが増え、観客も増え、興行収入が公開初週よりも増える状態が続いたのだ。

その後も本作はタイタニック号沈没100周年にあたる2012年に3D版で再上映され、本作のビデオテープ、DVD、ブルーレイも驚異的な売り上げを記録し、テレビ放映されるたびに繰り返し本作を観る観客が現れた。そう、『タイタニック』は他の誰でもない世界中の“観客”に愛され、その結果、いまも“伝説”と呼ばれる映画になったのだ。

今回の公開も映画館は満席の回が続出しており、中には観ようと思っていたのに満席で観られなかった人も多いという。

本作はすでに映画館で公開された作品だ。しかし、本作は何度でも観たい、久々に観てみよう、DVDやテレビでは観たけれどスクリーンで観てみたいと思われる作品になった。そもそも『タイタニック』は“ネタバレ”のない作品だ。映画の冒頭でタイタニック号が沈む過程がアニメーションで説明され、年齢を重ねたローズは登場するが、その隣にジャックはいない。しかし、本作のポイントはそこではない。キャメロン監督はこう語る。

「重要なのは、船が沈むかどうかではなく、沈没する船の乗客にどこまで共感できるかだ」

本作はこの点で大きな成功をおさめたのだろう。本作の描く物語はシンプルだが、そこで描かれるキャラクターや感情の変化、極限状態であらわになる人間性、何があっても生きることを諦めない人々の姿は普遍的な魅力がある。

もちろん今回の再上映のヒットには、上映環境の変化や、世代の移り変わり、公開されたタイミングなど外的な要因も大きいのかもしれない。しかし、名作は時を経ても愛され続け、新しい観客や、かつて映画館に行った観客を再び魅了する力がある、そう思えたことは、映画ファンにとって最高のニュースと言えるのではないだろうか。

『タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』
公開中
(C)2023 by 20th Century Studios and Paramount Pictures.

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