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伝説の絵仏師・明兆による「五百羅漢図」現存全幅を修理後初公開する特別展『東福寺』開催

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重要文化財 五百羅漢図のうち第20号幅 吉山明兆筆 南北朝時代・至徳3年(1386) 京都・東福寺蔵 ※展示期間:3月28日(火)〜4月16日(日)

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京都を代表する禅寺のひとつであり、新緑や紅葉の名所としても知られる東福寺。その寺宝をまとめて紹介する初の機会となる特別展が、上野の東京国立博物館平成館で、3月7日(火)から5月7日(日)まで開催される。

鎌倉時代前期に摂政・関白を務めた九条道家の発願により建立された東福寺は、南宋時代の高僧・無準師範(ぶじゅんしばん)に禅を学んだ円爾(えんに)を開山とする。国内随一の巨大な伽藍(がらん)を誇る東福寺の名は、奈良の大寺院である東大寺と興福寺になぞらえて、その一字ずつをとって付けられたもの。
以来、多くの弟子を育成するとともに、中国伝来の文物をはじめとして、建造物や彫刻・絵画・書・書籍など、禅宗文化を物語る多くの文化財を守り伝えてきた。

その貴重な宝物を紹介する同展のなかでも特に大きな見どころは、「画聖」とも崇められた絵仏師・明兆(みんちょう)による《五百羅漢図》の現存全幅が14年にわたる修理を終え、初公開されることだ。東福寺を拠点として活躍した明兆は、江戸時代までは雪舟とも並び称されるほどの高名な画人だった。

同展では、水墨と極彩色が見事に調和した《五百羅漢図》のほか、東福寺の大伽藍にふさわしい巨大な観音図や達磨図など、明兆の各時期を代表する大作を目にすることができる。

円爾と、その法を伝える後継者である「聖一派(しょういちは)」にゆかりの文物をはじめとする寺宝の展観は、草創以来の東福寺の歴史を脈々と伝えるとともに、東福寺の僧たちが大陸との交流を通じて花開かせた禅宗文化の全容を幅広く紹介するものでもある。

また巨大な伽藍に巨大な仏像が安置されていた東福寺は、創建時には「新大仏寺」とも称されていたとか。その後、度重なる災禍に遭いながらも復興をとげてきた寺は、今も大スケールの仏教彫刻や書画などで荘厳されている。

同展では、明治期に焼失した旧本尊から残された長さ2メートルにも及ぶ巨大な左手の遺例や、運慶作かとも目される多聞天立像など、注目作品も多数。東京国立博物館の大空間で展観される特大サイズの優品からは、東福寺の壮大さを実感できるに違いない。

<開催情報>
特別展『東福寺』

会期:2023年3月7日(火)~5月7日(日) ※会期中展示替えあり
会場:東京国立博物館 平成館
時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜(3月27日と5月1日は開館)
料金:一般 2,100円、大学1,300円、高校900円
公式サイト:
https://tofukuji2023.jp/

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