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劇場を豊かな創造を育む場所に KAAT 神奈川芸術劇場 2023年度ラインアップ発表

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スクリーン内上段左より)タニノクロウ、伊藤郁女、松井周、根本宗子 中段左より)浅田政志、倉持裕、杉原邦生、ソン・ギウン 下段左より)多田淳之介、福原充則、小山ゆうな スクリーン手前中央)長塚圭史 撮影:加藤甫

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KAAT神奈川芸術劇場の2023年度ラインアップが発表された。

同劇場館長の眞野純の挨拶に続き、芸術監督3年目を迎える長塚圭史が登壇。冒頭2022年度に上演されたを振り返り、城山羊の会『温暖化の秋 -hot autumn-』(山内ケンジ作・演出、11月大スタジオにて上演)の戯曲が第74回読売文学賞戯曲・シナリオ賞を、『ライカムで待っとく』(兼島拓也作・田中麻衣子演出、11~12月中スタジオにて上演)が読売演劇大賞優秀作品賞をそれぞれ受賞したことを報告。喜びを語り、改めて忘却の「忘」をシーズンタイトルに掲げた2022年度を「昨年は戦争を含め、さまざまな世界情勢が変わり、日本もまたその変化の只中にいる、という状況です。ずいぶん前に決めたシーズンタイトルでしたが、思いもよらない形で、響いてくる状況になったな、という感覚がありました」と振りつつ、「このように日々変化する情勢の中で、改めて、劇場という場所が、多様な社会を認め、受け入れていく場所であり、豊かな創造を育む場所、そして他者のことを深く考えられる場所であるという劇場の魅力を伝えていかなければならないと考えています」と背筋を伸ばした。今シーズンは、2月25日(土)開幕の『蜘蛛巣城』(赤堀雅秋演出)、そして3月4日(土) 開幕の『掃除機』(岡田利規作・本谷有希子演出)の上演が控えている。

長塚圭史

2023年度は引き続き、シーズン制を導入して4月に劇場がオープンし、8月までの間をプレシーズンとして劇場をより“ひらいて”いくための様々実験的な作品を上演。夏には恒例のキッズ・プログラムを上演し、9月から3月までの半年間は、シーズンタイトルを設けメインシーズンを走らせることを発表。「劇場がリズムを持ち、この街の中で、“シーズンが始まったんだな”ということが分かるように、これを5年間続けていくと、劇場がここにあるということが伝わるんじゃないか、という思いでシーズン制というものを設けました」と思いを語った。昨年度の「忘」に続くメインシーズンタイトルは「貌(かたち)」に決定したことも発表。このシーズン制に加え、劇場を“ひらいて”いく、そして劇場が単に発表の場ではなく、常に考える場、豊かな発想を生み出す場となることを目指し、クリエーションのアイディアをカイハツする「カイハツ」プロジェクトという、就任時から掲げている3つの柱を改めて継続していくという。

劇場を“ひらいて”いく。

「アトリウムという入り口を開いていくということだけではなく、まだ誰も知らないかもしれないこの劇場で、ただ待って、作品を上演していくだけではなく、扉を開いていく。むしろ、僕らが表に出て行って、皆さまと出会う場を作っていく。KAAT PAPERという季刊誌では、地域活性化のために活動されている方、異なるジャンルの方との対談を行ったりして、色々な方に興味を持っていただきたいと思っています。2023年度にも予定しているKAAT カナガワ・ツアー・プロジェクトで、県内の皆さまに直接お会いする機会を設けたい。またフレンドシッププログラムでアトリウムを開いていって、僕らが劇場の中に閉じこもっているのではなく、どんどん出て行くことを続けたいと思っています」(長塚)

「カイハツ」プロジェクト
劇場は思考し、実験する場所でもある

「劇場がただ作品を上演するだけでなく、アーティストが熱気を持って発想や創造の芽を育て、思考し、実験する場所でもあるべきだと思っています。人材育成や、研究、情報を集めていく、長い時間をかけたクリエーション、そういったこと全般を「カイハツ」と呼んでいます」(長塚)

「シーズン制でリズムを作り、ひらいていく・飛び出す、それから『カイハツ』。これらを覚えて頂けると大変嬉しいです」と締めくくった。

KAAT神奈川芸術劇場 2023年度主なラインアップ

KAAT神奈川芸術劇場2023年度 ラインアップチラシ

<プレシーズン>
■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『虹む街の果て』

作・演出:タニノクロウ
音楽・音響:佐藤こうじ 美術:稲田美智子
照明:大石真一郎 衣裳:富永美夏

出演:渡辺庸介(パーカッショニスト)、赤星満(DJ)、阿字一郎、アリソン・オパオン、小澤りか、ジョセフィン・森、馬双喜 ほか神奈川県民を中心とした街の人たち
2023年5月中旬<中スタジオ>

■KAATキッズ・プログラム 2023『さかさまの世界』

振付・構成・演出:伊藤郁女
出演:川合ロン、Aokid、岡本優、石川朝日
2023年6月下旬~7月上旬<大スタジオ>

■KAATキッズ・プログラム 2023『さいごの1つ前』

作・演出:松井周
出演:白石加代子、久保井研、薬丸翔、湯川ひな
2023年7月下旬<大スタジオ>、8月にツアー予定(ハーモニーホール座間 <小ホール>、逗子文化プラザホール <なぎさホール>、久留米シティプラザ <久留米座>、まつもと市民芸術館 <小ホール>)

■KAATキッズ・プログラム 2023『くるみ割り人形外伝』

作・演出:根本宗子
音楽:小春(チャラン・ポ・ランタン)
2023年8月上旬~中旬<大スタジオ>、ツアーあり

<メインシーズン「貌(かたち)」>
■KAAT EXHIBITION 2023 浅田政志展『Yokohama Photograph -わたし / わたしたちのいま-』

映画『浅田家!』のモデルになった写真家。新作撮り下ろしによる初の劇場での大規模個展
2023年9月3日(日)~10月1日(日)<中スタジオ、小スタジオ、アトリウム>
11:00~18:00 (入場は閉場の30分前まで)
※木曜休場予定

■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『アメリカの時計』

作:アーサー・ミラー
演出:長塚圭史
翻訳:髙田曜子
2023年9月中旬<大スタジオ>

■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「新作(タイトル未定)」

作:倉持裕
演出:杉原邦生
2023年11月<ホール>

■KAAT×東京デスロック×第12言語演劇スタジオ『外地の三人姉妹』

原作:アントン・チェーホフ「三人姉妹」
翻案・脚本:ソン・ギウン
演出:多田淳之介
翻訳:石川樹里
2023年11月下旬~12月上旬<大スタジオ>

■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『ジャズ大名』

原作:筒井康隆
上演台本:福原充則、山西竜矢
演出:福原充則
音楽:関島岳郎
振付:北尾亘
2023年12月<ホール>

■KAATカナガワ・ツアー・プロジェクト 2023『箱根山の美女と野獣』『三浦半島の人魚姫』

作・演出:長塚圭史
音楽:阿部海太郎
振付:柿崎麻莉子
2024年2月<中スタジオ>、2024年2~3月神奈川県内ツアー(座間公演 ハーモニーホール座間 <小ホール>、川崎公演 川崎市アートセンター <アルテリオ小劇場>、小田原公演 小田原三の丸ホール <小ホール>、逗子公演 逗子文化プラザホール <なぎさホール>、茅ヶ崎公演 茅ヶ崎市民文化会館 <小ホール>)

■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『スプーンフェイス・スタインバーグ』

作:リー・ホール
演出:小山ゆうな
翻訳:常田景子
2024年2~3月<大スタジオ>

■「YPAM - 横浜国際舞台芸術ミーティング 2023」

2023年12月上旬<大スタジオ、中スタジオ>(予定)

【提携公演】
■仕立て屋のサーカス 2023年4月<大スタジオ>
■ロロ 2023年5月<大スタジオ>
■木ノ下歌舞伎 2023年5~6月<大スタジオ>
■OrganWorks 2023年6月<中スタジオ>
■範宙遊泳 2023年7~8月<中スタジオ>
■黒田育世再演譚 vol.3 2023年11月<大スタジオ>
■天使館 2024年1月<ホール>
■地点 2024年1月<大スタジオ>
■Noism Company Niigata 2024年1月<ホール>
ほか

※各公演の最新情報は、劇場公式サイトにてご確認ください。

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