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S東京ベイが無敗で首位攻防戦に突き進むのか? BL東京がプレーオフ争いに踏みとどまるのか?

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根塚洸雅(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ) (C)JRLO

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無敗で後半戦に突入する。全勝で首位を走る王者埼玉ワイルドナイツとともに2位クボタスピアーズ船橋・東京ベイも7勝1分で『NTTジャパンラグビー リーグワン 2022-23』第9節に臨むのだ。しかも、後半戦一発目のカードは昨季の3位決定戦と同じ顔合わせである。2月25日(土)、13連勝中のホーム「えどりく」で東芝ブレイブルーパス東京と対峙する。

『NTTリーグワン2022-23』第5節・コベルコ神戸スティーラーズ戦・25-21、第6節・ブラックラムズ東京戦・40-38、第7節・トヨタヴェルブリッツ戦・44-34と際どい試合続きだったS東京ベイだが、バイウィーク明けとなった前節本来の姿を取り戻した。

前半こそ13-8と三菱重工相模原ダイナボアーズに食い下がられたが、後半早々数的有利になるとS東京ベイは一気に畳み掛けた。42分、ドライビングモールから南アフリカ代表57キャップのHOマルコム・マークスがインゴールにボールを運ぶと45分にはCTBリカス・プレトリアスのパスを受けたPRオペティ・ヘルが守備網を突破し、リカスへボールを戻すと、右サイドから中へ切り込んできたFBゲラード・ファンデンヒーファーが交差した瞬間にパス。ファンデンヒーファーがそのまま駆け抜けた。48分はWTB根塚洸雅のゲインからSH谷口和洋がショートサイドを突いて、SOバーナード・フォーリー、No8ファウルア・マキシ、再び谷口とボールをつないでトライ。52分には右サイドのフォーリーが左サイドのWTB木田晴斗へピンポイントキックパス一閃。木田がひとりかわしてこの日ふたつめのトライを決めた。怒涛の4連続トライにフォーリーはCGを4本とも通して41-8と勝負あり。

木田晴斗(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ) (C)JRLO

その後、相模原DBも意地を見せて2本返せば、S東京ベイは3トライ。最後まで攻め手を緩めずに60-22と完勝した。久々の快勝劇にフラン・ルディケHCは「80分間力強いパフォーマンスができ、それがいい結果につながった。とくに後半、イエローカードが出てからモメンタムが出た。選手たちは自分たちのタスクにフォーカスしてくれた」と評価した。今季チームとしてさらにステップアップした点を問われると、指揮官は「各チームがハードワークしいている中、選手たちがしっかりとプロセスにフォーカスしてやってくれている。そして、自分の役割をしっかりと遂行してくれている。リラックスできる試合がないタフな戦いが続く中、選手たちがどれだけベストな状態を保てるか。そんな中でも選手たちはエンジョイして取り組んでくれているところだと思う」と答えた。

この日CTBには立川理道主将もニュージーランド代表48キャップのライアン・クロッティも不在だった。南アフリカのストーマーズから加入したリカスともに先発を務めたのは2季目のハラトア・ヴァイレアである。S東京ベイには若い選手が次々と育つ土壌がある。『トップリーグ』2021新人賞は金秀隆、昨季は根塚、今季はトライランキング2位の9トライを挙げる木田が最右翼となっている。

根塚はチームの雰囲気を「新人でも縮こまらずに思い切りやれる雰囲気がある。ミスを恐れなくていい。消極的なミスではなく、チャレンジのミスなら全然OKという雰囲気があるし、ファミリー感がある」と語っていた。

2月23日には『リーグワン』初先発のPR紙森陽太、2試合連続スタメンのヴァイレアがメディア対応に登場。次のように意気込みを語った。

紙森「今回初めて公式戦のスタートメンバーに選ばれて、今までやってきたプロセス、準備を信じてすべて出し切って東芝に勝てるよう貢献したい。自分の持ち味はスクラムだと思うので、チームに勢いを付けられるスクラムをできればと思っている。東芝というのはセットプレー、FWが強いイメージがあるので、スクラムでドミネートできたらという気持ちはある」

ヴァイレア「今年の東芝戦も勝ちたい。自分の得意なプレーを、アタックもディフェンスも100%がんばりたい。(日本体育)大学でいろんなポジションでプレーしてきたので、チームの弱いところや足りないところを見て、そこに入ってプレーできている」

(写真左より)紙森陽太(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)、ハラトア・ヴァイレア(同) (C)クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

紙森はトイメンのPR小鍜治悠太、ヴァイレアはCTBセタ・タマニバルとのマッチアップを楽しみにしていた。

紙森「悠太さんとは(近畿)大学1・2・3年生の時にいっぱい戦っていたので、そこは意識している。天理から東芝に行って変わっていったりしているかもしれないので、しっかり対応したい」

ヴァイレア「13番がセタ・タマニバル。オールブラックスに入っていた選手だが、そういうことを考えずに自分が勝負に負けないようがんばりたい。セタはアタックもディフェンスも強くて、オフロードもうまい。そういうところでセタをミスさせるようプレッシャーを掛けていきたい」

対するBL東京は『NTTリーグワン2022-23』プレーオフトーナメント進出に早くも黄色信号が灯っている。前節、横浜キヤノンイーグルスとの4位争いで48-59の敗戦。4勝4敗・勝点21の5位と、4位・横浜Eに勝点5差を付けられ、6位・コベルコ神戸スティーラーズに勝点2差に迫られた。

横浜E戦後、トッド・ブラックアダーHCは「ゲームの入りが大事になると認識していたが、イーグルスがいい試合のスタートを切った。自分たちがプレッシャーにさらされて、ミスをつけ込まれました。ラインアウトも相手のプレッシャーにさらされ、7本のラインアウトも取り切れなかった。このレベルの試合でそうなると、自分たちのプレーをできるチャンスがなくなる。普通にキックをするべき場面でそう判断しないこともあった。イーグルスはカウンターアタックでスピードを出し、ブレイクダウンを狙ってきた。それで自分たちに勢いをもたらすことができなかった。ボール保持からの速いブレイクダウンができた後半は自分たちのプレーを発揮できたと思う。ボールを速く出せない時にどういうプレーをするか。その判断はもっとよくしていかないといけない」と反省の弁を述べた。

ブレイクダウンで優位に立てば順調にスコアを重ね、後手に回れば黒星を喫するBL東京。パフォーマンスの波がそのまま結果に直結しているのが気になる。埼玉WKやS東京ベイはメンバーが代わっても、パフォーマンスが低調に終わっても、規律が乱れても、勝ち切る勝負強さがある。4勝4敗のイーブンのBL東京にとって、次節で負け越すわけにはいかない。しかも、第10節には神戸戦Sが控えているのだから。

リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京) (C)JRLO
セタ・タマニバル(東芝ブレイブルーパス東京) (C)JRLO

2月20日の定例記者会見で薫田真広GMは次のように現状を分析し、課題を口にした。

「上位チームとの差は選手層。15名を2チーム分、30人はしっかり戦える戦力を抱えることがタフな『リーグワン』で勝ち抜く条件。そういう選手をチームとしてしっかり育成しなければいけない。今後プレーオフ進出が目標なのは変わらない。昨年と同じ勝点53が境界線になると思う。残り8試合で32ポイントを取らないといけない。残り試合タフな試合になる。埼玉WKとの最終戦、ここで自力で取れるように残り8試合を戦っていきたい」

もちろん、S東京ベイも勝利を譲る気はさらさらない。S東京ベイも第10節に大事な試合が待っている。埼玉WKとの首位攻防戦がラインナップされているのだ。負けられない戦いが続く両軍の試合登録メンバーは以下の通り。

【S東京ベイ】
1紙森陽太、2マルコム・マークス、3松波昭哉、4青木祐樹、5デーヴィッド・ブルブリング、6トゥパ フィナウ、7末永健雄、8ファウルア・マキシ、9谷口和洋、10バーナード・フォーリー、11木田晴斗、12リカス・プレトリアス、13ハラトア・ヴァイレア、14根塚洸雅、15ゲラード・ファンデンヒーファー、16スカルク・エラスマス、17山本剣士、18オペティ・ヘル、19ヘル ウヴェ、20玉置将也、21藤原忍、22立川理道、23テアウパ シオネ

【BL東京】
1木村星南、2原田衛、3小鍜治悠太、4ワーナー・ディアンズ、5伊藤鐘平、6德永祥尭、7マット・トッド、8リーチ マイケル、9小川高廣、10トム・テイラー、11桑山聖生、12ニコラス・マクカラン、13セタ・タマニバル、14濵田将暉、15松永拓朗、16橋本大吾、17三上正貴、18タウファ・ラトゥ、19梶川喬介、20佐々木剛、21ジャック・ストラトン、22眞野泰地、23豊島翔平

果たして、S東京ベイがえどりくで14連勝を飾り無敗対決へ進むのか、それともBL東京が昨年の3位決定戦の借りを返して4位争いに踏みとどまるのか。『NTTリーグワン2022-23』第9節・S東京ベイ×BL東京は2月25日(土)・江戸川区陸上競技場にてキックオフ。この試合は「きらぼし銀行スペシャルマッチ」として開催、来場者先着4500名にオリジナルステッカーをプレゼント。チケット発売中。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ対東芝ブレイブルーパス東京 NTTジャパンラグビー リーグワン 2022-23 DIVISION 1
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2243030&rlsCd=007&lotRlsCd=

リーグワン特設ページ
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ジャパンラグビー リーグワン 観戦ガイド 2022-23
https://book.pia.co.jp/book/b617541.html

ジャパンラグビー リーグワン 観戦ガイド 2022-23ウェブ版
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