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ノーベル文学賞作家の“遺灰”の旅描く、パオロ・タヴィアーニ監督作が6月公開

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「遺灰は語る」場面写真

パオロ・タヴィアーニの監督作「Leonora Addio」が、「遺灰は語る」の邦題で6月23日に公開される。

「グッドモーニング・バビロン!」「父/パードレ・パドローネ」「カオス・シチリア物語」などで知られるイタリアのタヴィアーニ兄弟。「遺灰は語る」は、2018年に兄ヴィットリオが88歳で死去して以降、現在91歳のパオロが初めて1人で監督した作品だ。

描かれるのは、あるノーベル文学賞作家の“遺灰”の旅。1934年にノーベル文学賞を受賞した文豪ルイジ・ピランデッロは死に際し、「自身の灰は故郷シチリアに」と遺言を残す。しかし時の独裁者ムッソリーニは、作家の遺灰をその名誉を利用するためにローマに留めおいた。戦後、彼の遺灰が入ったつぼがシチリアへと帰還することに。シチリア島の特使がその務めを命じられるが、アメリカ軍の飛行機に搭乗拒否されたり、つぼがどこかへ消えたりと、次々にトラブルに見舞われる。

2022年のベルリン国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞した本作には、ファブリツィオ・フェラカーネ、マッテオ・ピッティルーティが出演した。ロベルト・ヘルリッカが声で参加している。

「遺灰は語る」は東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国で順次公開。

(c)Umberto Montiroli