Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 花鳥画の制作に力を注いだ文人画家・椿椿山の画業を展観する『椿椿山展』3月18日より開催

花鳥画の制作に力を注いだ文人画家・椿椿山の画業を展観する『椿椿山展』3月18日より開催

アート

ニュース

ぴあ

椿椿山《玉堂富貴・遊蝶・藻魚図》泉屋博古館【展示期間3/18~4/2】

続きを読む

フォトギャラリー(2件)

すべて見る

江戸時代後期を代表する文人画家のひとりである椿椿山(つばき ちんざん/1801-1854)を関東圏では初めて本格的に紹介する展覧会が、東京の板橋区立美術館で、3 月18 日(土)から4 月16 日(日)まで開催される。

江戸に生まれた椿山は、はじめは幕府の下級役人を勤めながら、絵師の金子金陵(かねこ きんりょう)に師事し、またのちに渡辺崋山(わたなべ かざん)に学んだ画家だ。渡辺崋山が高名であることから、「崋山の弟子」という視点から語られることが多かったというが、同展はその椿山の魅力を重要文化財にも指定されている代表作をはじめとした作品群で紹介し、その画業の全貌に迫る展覧会となる。

椿山が特に制作に力を注いだ花鳥画は、そのみずみずしい色彩と軽やかな筆致の作風が多くの人々に親しまれ、江戸のみならず地方からも注文を受けるほど人気を博したという。同展でも、写生に基づいてリアルな質感表現を追求したものから、形にとらわれない大胆な筆づかいのものまで、その画業を通して生み出された様々な花鳥画を見ることができる。

また西洋の陰影法なども採り入れた崋山の表現を受け継いだ椿山は、肖像画も得意とした。対象をありのままに写し取るだけではなく、その人となりをどう表すかに試行錯誤を重ねた結果、肖像画のジャンルでも新たな境地を拓いたのだとか。椿山のその探究ぶりは、師の崋山を描いた画稿と、ほぼ10年をかけて完成させた作品《渡辺崋山像》とを比べてみると、よく見えてくる。

同展でもうひとつ興味深いのは、椿山の人柄の紹介に力が入れられていること。好奇心旺盛で、すぐにメモをとる人物であったことや、温和な努力家だったこと。また、師の崋山が「蛮社の獄」で捕らえられたときには救済のために奔走するなど、誠実で忠孝に篤い人物だったことなどが、作品や資料を通じて明らかになっていく。

近年は「奇想」の画家の紹介が多い江戸絵画にあって、美しい色彩の軽妙端麗な作品群と、真面目で清廉な人柄がどこか新鮮に感じられるだろうか。江戸絵画の新たな魅力に出会える展覧会となりそうだ。

<開催情報>
『椿椿山展―軽妙淡麗な色彩と筆あと』

会期:2023年3月18日(土)~4月16日(日) ※会期中大幅な展示替えあり
会場:板橋区立美術館
時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜
料金:一般650円、大高450円、小中200円 ※土曜は高中小無料
公式サイト:
https://www.city.itabashi.tokyo.jp/artmuseum/

フォトギャラリー(2件)

すべて見る