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タッキー&翼、ふたりの“物語”は新章へ 一夜限りの復活果たすカウコンに寄せて

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リアルサウンド

 タッキー&翼が一夜限りの復活を果たす。12月31日放送の『ジャニーズカウントダウン2018-2019 平成ラストの夢物語!ジャニーズ年越し生放送』(フジテレビ系)に、年内でタレント活動を引退する滝沢秀明が、今井翼と共に出演することを発表した。今年9月、タッキー&翼の解散と同時にジャニーズ事務所を退所した今井。退所後に『ジャニーズカウントダウンコンサート』に出演するのは、今井が史上初となる。

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 連名の文書、そして滝沢がパーソナリティを務めるラジオ『タッキーの滝沢電波城』(ニッポン放送)での事後報告という形で、解散を発表したタッキー&翼。活動再開を待ちわびていたファンにとっては、なかなか受け入れがたい現実に、多くの悲しみの声をあがっていた。今回の出演発表は“せめて最後にふたり揃った姿を見たい”そんな叫びが通じたかのような展開だ。滝沢は「翼と話をして、ふたりの姿を皆さんに見ていただく機会を作りたいという想いが実現しました」とコメント。ファンの気持ちを知って見て見ぬふりはできないと、立ち上がるタッキー&翼に、多くのファンが改めて“彼らを好きになってよかった”と、胸を熱くしたことだろう。

 ふたりが魅せる最後の“夢物語”となれば……、ファンの中でも期待が膨らむもの。ジャニーズJr.黄金時代を共に築いてきた渋谷すばる、生田斗真、風間俊介、屋良朝幸らとの共演はできないだろうか、滝沢と今井のステージに多く出演してきたKis-My-Ft2、A.B.C-Z、中山優馬、そして、ふぉ~ゆ~、Snow Man、Travis JapanをはじめとするジャニーズJr.たちがバックについてほしい……他にも“あの人とも! この人とも!”と見たい風景が広がるのは、それほどふたりがジャニーズタレントとして残した功績の大きさを物語っている。

 思えば、タッキー&翼は、自ら輝きを放ちながら、その光で周囲をも明るく照らす、そんなデュオだった。ふたりが主演を務めた舞台は、彼らがメインに立ってはいるものの、そのカンパニー全員が主役となっていた印象が強い。誰よりもストイックな座長を前に、後輩たちも必死についていく。

 そして、その後輩たちの頑張りに「公演期間中はご飯代も大変だと思うから」と、週1回の自由参加のご飯会で美味しいお店に連れて行っていた滝沢。そして、自宅に後輩を招いて手料理を振る舞うことが好きな今井。アプローチ方法は異なるものの、文字通りカンパニーを“食わせていく”という大黒柱感、そして彼らの成長が自分自身の成長だと捉える愛情の深さが、ふたりの共通点だ。

 タッキー&翼として披露した楽曲も、「夢物語」「Venus」「Ho! サマー」など彼らを中心に、みんなで踊って楽しめるものが多い。事務所に入ったばかりのJr.も、ジャニーズを好きになったばかりのファンも一緒に楽しめる。少しでも縁があって知り合った人ならば、まとめて歓迎する、そんな包容力がタッキー&翼にはあった。

 コメディタッチな振り付けが楽しい「ビバビバモーレ」「山手線内回り~愛の迷路~」「山手線外回り feat.GUSSAN」なども、人を楽しませることが好きなふたりらしい楽曲……と、名曲をあげればキリがないが、やはりラストステージはキレキレのダンスが楽しめる「REAL DX」をみんなで歌って、大団円を迎えてほしいというのは、多くのファンが願うところではないだろうか。

 12月26日には、そんな彼らが16年間にわたって歌ってきた全68曲を収録したタキツバベストアルバム『Thanks Two you』も発売される。初回限定盤のBlue-ray/DVDにはMV26曲と21曲分のMVオフショット映像も収められているという。大晦日にどの曲が流れても、一緒に盛り上がれるように振り返るのはもちろん、2019年以降タッキー&翼を恋しく思うファンの心に光を当ててくれることだろう。

 表舞台を去り、ジャニーズのプロデューサーに転身する滝沢。そして、体調回復に向けて本格的に休養に入る今井。それぞれの道の先に、どんな未来が待っているのかは誰にもわからない。〈誰も知らない扉叩け/美しく咲かせましょう/恋の花〉と凛々しく歌うタッキー&翼の有終の美を見届けながら、ふたりの“物語”の新章が夢のある、輝かしいものとなることを願ってやまない。(文=佐藤結衣)