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サザンオールスターズの快進撃! 熱狂のライブと話題の新曲を桑田が語る

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 次から次へと大きな話題を投下し続けているサザンオールスターズ。サザンのリーダー桑田佳祐がMCを務める『ニッポンハム ムーンライト・ミーティング 桑田佳祐のやさしい夜遊び』(JFN系列38局ネット)の6月30日の放送で、25日、26日にNHKホールで開催された「サザンオールスターズ キックオフライブ 2018『ちょっとエッチなラララのおじさん』」について語られた。

 桑田は冒頭、「サザンオールスターズ、デビュー40周年のキックオフライブ、無事終了しました。入れなかった方々、本当にごめんなさいね。たくさんのご応募ありがとうございました。ライブビューイングで盛り上がってくれた方々もいらして、本当にありがとうございました」と、すべてのファンに向けて感謝の言葉を送った。多数寄せられたファンのメールからは、キックオフライブの充実ぶりが伝わってくる。

 NHKホールのキャパシティは、バンドの規模から見れば決して大きいとは言えない3600人。対して、全国の映画館でライブビューイングを楽しんだファンは7万人に及び、ファンからのメールも後者が中心だ。「会場はとても盛り上がり、普段のライブかそれ以上に楽しめた。『みんなのうた』で手を振ったり、『HOTEL PACIFIC』や『DIRTY OLD MAN ~さらば夏よ~』の振り付けを真似したりして、軽い筋肉痛になるくらいだった」との声や、「機材トラブルがあった名古屋の映画館だったが、桑田さんがスクリーンに呼びかけてくれて、責任者の謝罪にも『ドンマイ!』『楽しかった!』と、最後はみんなで拍手して終わった」とのエピソードも。桑田が高校時代、初めて作ったオリジナル曲「茅ヶ崎に背を向けて」で始まり、いずれ劣らぬ新旧の名曲が披露されたライブは、スクリーンでもその感動を確かに伝えていた。

 久しぶりにステージで披露された「せつない胸に風が吹いてた」に、自分自身が重ねた年月を思うファンもいれば、原由子が歌う「私はピアノ」に痺れたというファンもいる。そのなかで、セットリストのど真ん中、11曲目に新曲「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」が違和感なく座り、会場を盛り上げたのが印象的だ。番組には、原の「(女性で)還暦を過ぎてバンドをやっているのは私くらいですが、サザンが続く限り頑張ります!」というMCにも感動の声が寄せられていたが、まさに、過去を懐かしむより未来に向かう、サザンオールスターズの姿勢に鼓舞されるファンが多かったのではないか。

 さらに、8月1日の発売が発表されているプレミアムアルバム『海のOh, Yeah!!』に収録された新曲「壮年JUMP」が初オンエアされ、40周年からその先へ、歩みを止めないサザンオールスターズの“今”が明らかに!

 来たる50周年に向けて、さらに加速していくサザンオールスターズ。そんな印象をさらに強調したのが、この日のラジオでフルバージョンが初オンエアされた新曲「壮年JUMP」だ。すでに「三ツ矢サイダー」のCMで30秒Ver.が流れ話題になっているが、去っていく「アイドル」や「ライバル」の輝かしい思い出を描きながら、<こんなにお別れが辛いとは 僕はひとりで歩くのさ><ブルーになって悲しいときは シュワーっとサイダー 闘魂の炎(ひ)が燃え上がる>とのフレーズに失われない情熱が感じられる、切なくも爽やかなロックナンバーである。

 「壮年」とは血気盛ん、働き盛りの年齢を指す。そこに「JUMP」ーーもちろん、『少年ジャンプ』にかけた言葉遊びだと思うが、この勢いのある言葉が連なることで、さらに先のステージへ跳躍しようという意志が見えてくる。オンエア後、リスナーからはさっそく「50周年に向けて、年々エネルギッシュになっていく、サザンのメンバー。この曲を聴くとまさに、未来を感じます!」などと、熱いメッセージがたくさん寄せられていた様子から、この夏を代表する1曲になる予感をひしひしと感じさせた。

 キックオフライブに関して、桑田が1曲目の「茅ヶ崎に背を向けて」を歌うなかで、盛り上がりつつも、感動でタオルを目に当てがうファンの様子を見て、「ここで自分がもらい泣きしたら後に差し支えちゃうから、非常灯を見て歌っていた」と明かしていたのが印象的だった。積み上げたものへの思いはあっても涙は見せず、称賛の声には照れ隠しをしながら、高いパフォーマンスを見せ続けるーーその姿は「壮年JUMP」という楽曲のイメージそのものだ。そして、サザンオールスターズというバンドのキャリアをライブに置き換えれば、まだまだ終演も、アンコールも見えてこない。

 番組の最後には、「おかげさまで楽しく、40周年キックオフライブを終えることができました。ライブビューイングのみなさんも、本当にありがとうございました。また(来春のツアーで)みなさんのところに伺いますので、宜しくお願いします」と、前向きな言葉を送った桑田。45周年、そして50周年に向けて、まずはプレミアムアルバム『海のOh, Yeah!!』のリリースと、ツアーの詳細発表を楽しみにしたい。

(文=橋川良寛)