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キー・ホイ・クァン「僕にとって大きな贈り物となった作品」 映画『エブエブ』応援イベントレポート

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映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』キー・ホイ・クァン応援イベント

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現在公開中の映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(略称:『エブエブ』)で約30年ぶりにスクリーン復帰を果たし、名だたる賞レースを総なめにしているキー・ホイ・クァンを応援するイベントが、3月8日(水) に東京・神楽座で開催された。

本作は、ある日突然、宇宙一の悪党と闘うためにマルチバースに放り出されたおばさんの活躍を描いたSFアクション。第95回アカデミー賞では10部門11ノミネートで最多候補となっている。主演に『シャン・チー/テン・リングスの伝説』で華麗なアクションを見せたミシェル・ヨーを迎え、キー・ホイ・クァンのほかに『トゥルーライズ』のジェイミー・リー・カーティスも出演する。

イベントでは彼の代表作でもある『グーニーズ』の上映会をはじめ、『グーニーズ』が好きだと公言しているエレキコミックのやついいちろうによるトーク、さらにイベント終盤にはサプライズとしてキー・ホイ・クァン本人からのコメント動画が到着。会場は大盛り上がりとなり、まさにキー・ホイ・クァン一色のプレミアムな内容となった。

『グーニーズ』の上映後、興奮と懐かしさが冷めやらぬまま、キー・ホイ・クァンが『グーニーズ』で演じたデータの衣装(アパレルブランド「HEADGOONIE」提供)を身にまとい、黄色いリュックサックを背負ってやついが登場。久々に観たという『グーニーズ』について「やっぱり面白いですよねぇ……。忘れてるところもあって、初めて観るような感じで楽しめました」としみじみ。

やついいちろう(エレキコミック)

イベントはあくまでも“キー・ホイ・クァン祭り”だが、やついの推しは、ピザとお菓子の大好きな太っちょのチャンク(ジェフ・コーエン)とのこと。「チャンクの表情が抜群じゃないですか! 触ったもの全て落とすし、近くにいたらマジで腹立つでしょうけど、良い表情してますねぇ」と称賛した。

やついは小学生の頃『グーニーズ』が好き過ぎて、本作を題材に国語の授業の課題で小説を書いたという。「架空の大陸の絵から想像して話を書くということで、『グーニーズ』っぽい宝探しの物語で、『ズッコケ三人組』を混ぜて、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も入っていて、空中を飛ぶローラースケートが出てきたり、絵は『ドラゴンボール』の悟空も入っていたり(笑)。学級文庫に置いてありました」と懐かしそうに振り返る。

公開当時、やついは小学5年生で「ラジオも聴き出した頃で、サントラが流行ってて、映画音楽を流す番組があって、シンディ・ローパー(本作の主題歌「The Goonies 'R' Good Enough」)もそこで聴いてました」と明かした。

ちなみに、公開当時はアンディ(ケリー・グリーン)に心惹かれていたそうで「スカートがめくれてドキドキしちゃいました」と明かすが「いまになって観るとステフ(マーサ・プリンプトン)のほうがタイプですね。(当時はアンディの)パンチラに心がときめいてただけだったんですね。キスシーンとか、いま見ると『なんでいま!?』って笑っちゃいますね」とバッサリ。

そしてこの日のイベントのために、キー・ホイ・クァン本人が『グーニーズ』や『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』に出演した際のエピソードや、アカデミー賞ノミネートへの思いを語ったスペシャル動画を上映。キー・ホイ・クァンは集まったファンに向けて「みんな、元気? キー・ホイ・クァンです。キー・ホイ・クァン・マツリ(祭)に来てくれてありがとう!」と笑顔で呼びかける。

そして『グーニーズ』について「何世代にもわたって感動させる映画に関われたのはとても嬉しいよ。信じられないかもしれないけど、38年経った今でも僕を見つけては『グーニーズ』がどれほど好きか話してくれる人たちがいるんだ。『グーニーズ』は生き続けているんだね。この映画を見て育った人が親になって子供ができて、その子どもたちにこの映画を見せ、次の世代もこの映画を愛してくれる。素晴らしい旅をしている映画だよね」と特別な思いを口にした。

ちなみに当時の共演陣とは今でも仲が良いとのこと。特にチャンクを演じたジェフ・コーエンとは大の仲良しで、現在彼はエンタメ系の弁護士となり、キー・ホイ・クァンのエージェントを務めていることが明かされると、会場は驚きに包まれた。『エブエブ』の出演交渉の際にはプロデューサーから「まさかデータの出演の件でチャンクと交渉する日が来るなんて」と驚かれたと明かした。

また『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』についても「ずっと大好きな作品だよ。スティーブン・スピルバーグとジョージ・ルーカスという巨匠コンビが初めてアジア人をキャストした映画だからね。しかも当時大ヒットしていた『レイダース/失われたアーク<聖櫃>』の続編だよ! この映画は僕の人生を変えたんだ。人生の軌道を変えてくれたおかげで、僕の人生はとてもいいものになった。年数を経ても愛される作品に参加することができたのは特別なことだね」と強い思い入れと感謝の思いを語った。

そして20年以上のブランクを経て俳優業に復帰し、ゴールデングローブ賞を獲得した『エブエブ』について「(『インディ・ジョーンズ』や『グーニーズ』への出演で)僕はもうこれで終わりなのかなと長い間不安だった。子どもの頃に達成したことをもう超えることはできないのかなと。でも感謝すべきことに『エブエブ』という小さな映画がやってきて、それが全てを変えてくれた。いまは外に出るとたくさんの人が“エブエブのウェイモンドだ!”と声をかけてくれる。『エブエブ』は僕にとって大きな贈り物となった作品だよ」と嬉しそうに語った。

アカデミー賞助演男優賞へのノミネートについては「もう最高の気分だね。自分がオスカー候補俳優だなんて信じられないしびっくりしてるよ。(俳優業から)20年以上遠ざかっていたのに復帰作が『エブエブ』でしかもこんな評価をいただけてとてもとても光栄です」と笑みをたたえて喜びを口にした。最後は「みんな、愛してるよ!!!!!」とカメラに向けて投げキッス。約4分に及ぶこの日のための動画メッセージに集まったファンも大喜びだった。

やついは、キー・ホイ・クァンの口から明かされたチャンクの大出世に「すごい!チャンク大活躍!データとチャンクが親友って、本当にいい!」と満面の笑み。既に『エブエブ』も鑑賞したというやついだが「すごい作品でした。超カオスですね。最初はアジア人差別を描いた社会派かと思ったら、全然違いました。全部が新鮮で、ギャグも『グーニーズ』以上に下ネタしかない(笑)! 下ネタでアカデミーまで行けるんだ?って思いました」と独特の表現でその魅力を熱弁した。

ミシェル・ヨー演じる主人公の夫を演じたキー・ホイ・クァンに関しても「大活躍ですよ。気弱な……でも優しいというのがピッタリで、頭を下げながら、いろんな人を守っている」と称賛。いよいよ3月12日(現地時間)にアカデミー賞の授賞式が開催となるが「(受賞したら)こんな感動的なことはない! 子役で終わりかと思ったら、これでアカデミー賞を獲ったらすごいですよ」と快挙に期待を寄せ、イベントは幕を閉じた。

<作品情報>
映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

公開中

監督:ダニエル・クワン ダニエル・シャイナート
出演:ミシェル・ヨー、キー・ホイ・クァン、ステファニー・スー、ジェイミー・リー・カーティス

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公式サイト:
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