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浮世絵に登場するあらゆる猫の姿を紹介『江戸にゃんこ 浮世絵ネコづくし』4月1日より開催

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歌川国芳《猫の当字 かつを》(前期)個人蔵

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4月1日(土)から5月28日(日)まで東京・原宿の太田記念美術館で。浮世絵に登場する動物のなかでも最も多く描かれた猫たちの様々な表現に焦点をあてた楽しい展覧会が開催される。

同展の大きな見どころのひとつは、大の愛猫家としてよく知られる歌川国芳の魅力的な猫の作品が多数出品されること。前期には、国芳作品のなかでも人気の「猫の当字」シリーズ全5点を、また後期には、東海道の宿駅の名を猫の姿でもじった名作《其まゝ地口 猫飼好五十三疋 上中下》や、猫にまつわることわざや言葉を猫の姿で表した《たとゑ尽の内》とともに登場する。ポーズを巧妙に組み合わせて文字をかたちづくる猫たちや、擬人化された猫の姿がユーモラスかつ愛らしい作品群である。

国芳はまた、猫を歌舞伎役者の顔で描いた団扇絵「猫の百面相」や、当時話題を集めていた鞠(まり)を使った曲芸「曲鞠(きょくまり)」の芸人を猫に置きかえた擬人化作品、さらに猫が活躍する説話や小説の挿絵などでも人気を博した。そんな国芳の団扇を用いた演目が歌舞伎でも上演されるなど、江戸時代には、浮世絵や芝居、文学や芸能など、メディアを横断しての「猫ブーム」が到来したのだという。

とりわけ物語に登場する猫たちは、ただ可愛らしいだけではない。化け猫もいれば、武道の極意を説く古猫もいる。あるいは、母親の仇を討って御殿奉公に上がるなど、波乱に富んだ「人生」ならず「猫生」を送った猫もいる。バラエティに富んだ物語の世界にふれられるのもまた、同展の魅力のひとつだ。

そのほか、猫の絵をネズミ除けのお守りとした浮世絵や、子供向けの浮世絵として人気だった「おもちゃ絵」も約40点出品予定だ。国芳のみならず、広重や月岡芳年といった浮世絵師の優品も含め、多彩な猫の魅力がたっぷり楽しめる展覧会となっている。

なお、同展は、前後期で全作品が展示替えとなる。前期の終了日は4月25日(火)、後期の開始日は4月29日(土・祝)となっているので、ご注意を。

<開催情報>
『江戸にゃんこ 浮世絵ネコづくし』

会期:2023年4月1日(土)~5月28日(日) ※会期中展示替えあり
会場:太田記念美術館
時間:10:30~17:30(入館は17:00まで)
休館日:月曜、4月26日(水)〰-28日(金)
料金:一般1200円、大高800円
公式サイト:
http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/

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