竹原ピストル、オダギリジョーらが菊地凛子×熊切和嘉のタッグ作に出演
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上段左から竹原ピストル、オダギリジョー、黒沢あすか。中段左から見上愛、浜野謙太、篠原篤。下段左から仁村紗和、吉澤健、風吹ジュン。
菊地凛子主演作「658km、陽子の旅」に竹原ピストル、オダギリジョーらが出演していることが明らかになった。
映画オリジナル企画コンテスト・TSUTAYA CREATORS' PROGRAM 2019で脚本部門審査員特別賞を受賞した室井孝介の作品を原案とした本作。夢破れ挫折したフリーター・陽子が父の訃報をきっかけに、24年間帰っていなかった故郷の青森・弘前をヒッチハイクで目指すさまが描かれる。「空の穴」以来22年ぶりに菊地とタッグを組んだ熊切和嘉が監督を務めた。
菊地演じる陽子の従兄・工藤茂に竹原、陽子が旅の途中で出会う毒舌のシングルマザー・立花久美子に黒沢あすか、陽子と同じようにヒッチハイクをする訳ありな若い女性・小野田リサに見上愛、陽子を乗せる怪しいフリーライター・若宮修に浜野謙太が扮する。
また仁村紗和が陽子を助ける便利屋・八尾麻衣子役、吉澤健が麻衣子とともに陽子に優しく手を差し伸べる木下夫婦の夫・登役、風吹ジュンが妻・静江役、篠原篤が陽子の旅を静かに見守る水野隆太役にキャスティングされた。さらに、陽子の父・工藤昭政としてオダギリが参加する。竹原らのコメントは以下に掲載した。
「658km、陽子の旅」は7月28日より東京・ユーロスペース、テアトル新宿ほか全国で順次公開。
竹原ピストル コメント
奇しくも、何年も前に東京から青森まで自転車で走ったことがあります。台本を読んだ時にそんなことを思い出しました。陽子の旅は切なかったり、自分自身を見つめ直したり、さらけ出していくような切実な旅ではあるんですけど、陽子みたいに、出会う人出会う人に刺激を受けながら旅をしていくことはライブとはまた別にやってみたいなと憧れました。
また役柄上の話しですが、茂が陽子に話しかける時の、陽子の煩わしそうな表情が大好きで、すごく面倒くさそうにするから(笑)、早くあの表情をスクリーンで見たいです。
黒沢あすか コメント
久美子(役)は色々背負っています。日頃胸に秘めていることを口にしたいけど、忙しさや色々なことから、そういうことを聞いてくれる人との時間が少ない人間です。私は陽子の旅の中継点になれたらなって思い、作品に参加しました。
菊地さんとの共演は、初めてでしたがすごく楽しかったし、セリフを一つ一つ交わし合う瞬間も喜びと共に、緊張するどころかどんどんリラックスしていく自分がいて気持ちよかったです。
見上愛 コメント
とても楽しい撮影でした。数日しか参加していないのに、菊地さんやスタッフの皆さんの穏やかな空気に包まれながら、ゆっくりとした時間を過ごした気がします。
この物語の中で、小野田リサは人の温かみを感じられる存在になれたらいいなと思い、色んな悩みや葛藤を抱えながらも、明るく優しい女の子になる様に意識して演じました。
浜野謙太 コメント
若宮のキャラクターはクズ男なんですが、演じる際に熊切監督から「浜野さんの素でやってください。そのままでやってください。」と言われました。俺をクズだと思っているんですね。なんだよって思いましたけど、やってみたら難しく、深いなぁと。
以前熊切監督とご一緒したことがあり、カットがかかった後の「いいすね~」がすごく嬉しいのです。熊切節がまた聞けたなぁと。充実感がある現場でした。
仁村紗和 コメント
熊切監督の映画をたくさん拝見させていただいていて、私自身久しぶりの映画の現場で、すごい楽しみにしてましたし、熊切監督はすごく穏やかな方で、私が関西弁喋ると嬉しそうにニコニコ笑ってくださって嬉しかったです。菊地さんは昔から大ファンで、主演が菊地さん、熊切監督ということでオーディションを受けて参加させていただきました。
篠原篤 コメント
陽子のように透明な埒の中に入り込んでしまい不充足を生きている人は多いのではないでしょうか。たとえば、一見うまく社会の中で立ち回っている人も、友人たちと楽しく過ごしている人も、理想的な家族関係を築いているような人も、その実、内心には多少なりとも陽子と似たような感慨を抱えているものではないでしょうか。
道をそれたり、躓いたり、誰かの肩をかりたりしながら辿り着いたラストシーン。あの陽子の顔が今でも忘れられません。「そこには自分が映っていました」というと大変おこがましいですが、帰りの道すがら「今の自分をもう少しだけ認めてあげようかな」、なんてことを思い、心をふっと軽くしました。
ぜひ劇場でご覧になって、皆さんも陽子と一緒に旅をしてみてください。そして、そこに芽生えた感情をやさしく掬ってあげてください。
吉澤健 コメント
私の役は陽子の父親とイメージをダブらせるということで、父親役のオダギリさんより私は割と強面だから心配で監督に聞きたかったですが、結局聞かなかったです(笑)。つまり、まったく同じではなくても登のどこかに父親がダブればいいのかなと。あえてその方が面白いと思い芝居をしていました。熊切監督は今回初めてお仕事しましたが、芯の強さを感じました。
風吹ジュン コメント
お父さん(登)役の吉澤さんとは初めての共演でしたが、情景に説得力が増すようないい感じの役者さんでした。歳の差夫婦のように演じさせていただいて、吉澤さんのように良い萎れかたは真似できませんが勉強になります。菊地さんも初共演でしたが、リアルな演技、自然な在り方はこちらがグンと胸を打たれ、見惚れてしまいました。今までにない彼女の魅力が本編から観られると思います。ロードムービーならではの過酷な条件での撮影は殆どドキュメント?のように撮っているので、菊地凛子さん演じるヒロインやその出会いが、いいお話として届くのを期待しています。ぜひぜひ楽しみにしてください。
オダギリジョー コメント
年齢の近い菊地さんの父親役としてオファーを頂き、驚きましたが、これまた同世代の熊切監督からのお声がけという事が嬉しく、迷いなくお引き受けしました。
菊地さんと熊切監督のやり取りを隣で見ながら、いち映画ファンとしてニヤニヤしちゃってましたね(笑)。
名作誕生の予感です!
(c)2023「658km、陽子の旅」製作委員会