手羽先センセーション扉を開けて新世界へ、TDCホールで怒涛の26曲パフォーマンス
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手羽先センセーションのワンマンライブ「ニューワールド」が3月21日に東京・TOKYO DOME CITY HALLで開催された。
手羽先センセーションにとって過去最大規模の単独公演となった「ニューワールド」。開演時刻を迎えると、ステージ後方の高台に出現した白い扉が開く。濃紺を基調とした衣装に身を包み、その扉から飛び出してきた日南遥、佐山すずか、カワイレナ、三好佑季、茉城奈那の5人は「ハロー、ブランニューミー」で勢いよくライブを開始。レーザービームが場内を飛び交う中、「ウノウクノウカノウサノウ」など3曲を立て続けにパフォーマンスした。続けて披露された「好きって言ったらどうする?」では、高台の下部に設置された5つのスクリーンに、同曲のミュージックビデオのソロカットが映し出され、それぞれのパフォーマンスとシンクロする演出が観衆の目を引いた。
自己紹介を挟み、客席のファンと一緒に手を打ち鳴らして「Wonderland」を歌ったメンバーは、そのままの勢いで最新アルバム「ハローニューワールド」から2曲を連続で歌唱。「NARUNAI」ではステージ中央から延びた花道を渡り、センターステージで歌い踊った。続いて「ニコピの方程式」で可憐な歌声を届けた5人がステージをあとにすると、会場内には彼女たちによる「刹那ストリングス」の歌詞の朗読が響く。「もう君しかいないと知ったくせに、忘れてしまうことなんてできない」という言葉を経て、再びステージに現れたメンバーは、同時に高台に登場したストリングスチームの演奏をバックに「刹那ストリングス」「モブ」で恋の苦い思いを切々と歌い上げる。さらに佐山の力強いアカペラを機に「君キミ、恋病」で情感のこもった歌声を響かせ、「未完成日記」をエモーショナルに歌唱した。
再びステージから姿を消した5人。ストリングスチームによる「センセーションが鳴りやまない」の演奏が終わり、ステージ後方のスクリーンには大きな丸い月が浮かぶ。そしてステージ上に焚かれたスモークが危うい雰囲気を醸し出す中、白色と青色を基調にした衣装に着替えたメンバーが姿を見せた。彼女たちは疾走感あふれるナンバー「STIMULATE」でライブを再開すると、続けてセンターステージで「満開サクライロ」を披露。この曲ではステージ下から桜吹雪が吹き出し、ステージをかわいらしくピンク色に染めた。さらに曲を畳みかけた5人が高台に移動して歌ったのは新曲「スターバーストエンパシー」。凛とした歌声を響かせたのち、「あなたの光は」や「あしたのはなし」などメッセージソング4曲を立て続けに投下して、場内を熱気で包み込んだ。
ここまで計21曲をほとんどMCパートなしにパフォーマンスしたメンバーは、公演を振り返って1人ずつ感想を語り始める。カワイは理想とする自分にはまだなれていないと話しつつも、ファンのおかげで嫌いだった自分を好きになれたと語り、「私たちの音楽で、自分も今日1日がんばってみよう! 明日1日がんばってみよう!と思ってもらえるような……ただ日常のちょっとのことでもいいんです。1歩ずつを応援できるような存在でいたいと思っています」と自身の思いを熱弁。佐山は昨年9月に東名でのワンマンライブ開催が発表された際、不安や恐怖が強かったと切り出し、「でも今日(ライブが)始まって、この景色を見たときに、なんでライブが発表されたときにこの手羽センを信じられなかったんだろうって、私たち5人ならワンマンライブを大成功で収められるって思えなかったんだろうって思いました」と涙ながらに思いを吐露した。「もっともっとこの5人でがんばっていきたいなと思いました」と改めて前を向いた佐山は、素敵な景色を一緒に作り上げてくれたファンへ感謝を伝える。珍しく佐山がステージ上で涙を見せたことに、「みんなー! すずかが泣いてるよ!」と声を上げた4人が彼女のそばへ駆け寄ると、佐山は涙声で「ありがとう4人とも……」と呟き、メンバーはお互いに感謝の言葉を言い合った。
客席にも「ありがとうー!」と叫んだ5人は、ストリングスチームの演奏をバックに、ライブタイトルにもなった「ハローニューワールド」を力強くパフォーマンス。曲中には彼女たちのステージに華を添えるように、銀テープが噴出し、それと同時に金の紙吹雪が客席に降り注いだ。
鳴り止まない拍手と声援に応えて、メンバーカラーのTシャツにチェンジした5人は、蝉時雨をBGMに再びステージへ。「夏情気性」の曲中、9月に野外ワンマンが行われることが発表されると、客席から驚きの声が上がった。「夏情気性」を歌い終えたメンバーは、昨年9月に愛知・名古屋城二 丸広場特設ステージで開催したワンマンライブを、今年は規模を拡大して行うことをアナウンス。そして5月に開催される主催フェスの詳細が今週中に明かされることを声高に話した。その後「センセーションが鳴りやまない」でライブを再開した5人は、「I'm Believer」をパワフルに歌唱。最後に「始まりのシグナル」を弾けるようにパフォーマンスし、ライブの幕を下ろした。ステージをゆっくりと練り歩き、客席のファンとの別れを惜しんだメンバーは高台へ。手をつなぎマイクを通さずに「ありがとうございました」と深く頭を下げ、登場時と同じく白い扉をくぐってステージをあとにした。
手羽先センセーション「ニューワールド」2023年3月21日 TOKYO DOME CITY HALL セットリスト
01. ハロー、ブランニューミー
02. New stage
03. ウノウクノウカノウサノウ
04. ノンフィクション
05. 好きって言ったらどうする?
06. Wonderland
07. どっちが悪役
08. NARUNAI
09. ニコピの方程式
10. 刹那ストリングス
11. モブ
12. 君キミ、恋病
13. 未完成日記
14. STIMULATE
15. 満開サクライロ
16. そうだ、僕は恋をしたんだ。
17. スターバーストエンパシー
18. 僕と君とポラリス
19. あなたの光は
20. この空は続いている
21. あしたのはなし
22. ハローニューワールド
<アンコール>
23. 夏情気性
24. センセーションが鳴りやまない
25. I'm Believer
26. 始まりのシグナル
(写真:ポテヤマムラ、ミヤタショウタ、TAKASHI KONUMA)