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OWVが“カジノ”に興じたツアー終幕!歌、ダンス、ラップ、DJのソロステージでも魅了

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OWVが昨日4月1日に東京・NHKホールでライブツアー「OWV LIVE TOUR 2023 -CASINO-」ファイナル公演を開催した。

4月11日には結成3周年を迎えるOWVが、福岡・郡山文化センター 大ホール、大阪・NHK大阪ホール、福岡・福岡国際会議場、NHKホールの4会場で計7公演を行ったこのツアー。今回彼らは“カジノ”をテーマにコンセプチュアルなライブを展開した。

ライブの冒頭では、とある研究所を舞台にしたイントロダクションムービーが上映された。75年の歴史を持つという研究所は、未来と今をつなぐ林檎を開発。その林檎をめぐって、これから争いが始まるという。そして白と黒のクールな衣装に身を包んだメンバーがカジノに興じる映像が流れ、「WHO'S THE WINNER?」という文字とともにムービーは終了。ステージ奥の扉が左右に開くと、そこには映像と同じ衣装とサングラスを着用した4人の姿があった。QWV(OWVファンの呼称)の大歓声を浴びながらスタンドマイクの前へと歩を進め、4人が歌い始めたのはツアーのテーマソングとなっている新曲「Gamer」。OWVは挑発的な眼差しで、スタジアムロックのごとく壮大なスケール感を持つこの曲をパワフルに歌い上げた。

メンバーが一度ステージをあとにすると、再び映像がスタート。OWVのメンバーは研究所のロックを解除し、特別な林檎を入手してみせた。映像が終わると同時に4人は勢いよくステージに飛び出て、パーティチューン「PARTY」を4人のダンサーとともにパフォーマンス。スクリーンに映し出されたスロットで「777」をそろえるという“カジノ”ならではの演出も取り入れられた。「My flow」で高揚感はさらに高まっていき、アウトロでは4人が赤い絨毯の敷かれたステージで一糸乱れぬダンスブレイクを披露。そのまま間髪をいれず「Sound the Alarm」へ突入し、燃えたぎるような熱い思いを解き放った。「Caution」を熱っぽい眼差しで艶やかに歌い上げたあと、リーダーの本田康祐が「簡単に紹介しますと吉本興業の4人です。それだけ覚えて帰ってください」と端折って挨拶して笑いを誘う。OWVの魅力の1つである息ぴったりの軽快なトークを繰り広げ、本田は「最後の公演なので、僕たちもこれで終わっちゃうのが寂しいんですけど、皆さんも悔いのないように声を出す準備はできてますか?」とQWVを煽った。

「Let Go」では4人の儚い歌声と感傷的なダンスがセンチメンタルな世界を生み出し、続く「Scattered」でも胸を締めつけるようなボーカルが切ない恋の痛みを表現。そしてここからOWVはソロステージを交えてライブを展開し、それぞれのスキルと魅力をいかんなく発揮した。メンバーが1人ずつステージを去り、舞台の中央に残った浦野秀太がそっと歌い始めたのは「twilight」。柔らかなアコースティックサウンドに乗せて、浦野は幻想的な白いスモークが漂うステージで透明感のある繊細な歌声を響かせる。途中でサウンドが止まると、浦野は一筋のスポットライトを浴びながらアカペラで美しい歌声を紡ぎ、オーディエンスから大きな拍手を浴びた。本田は紗幕に映し出されたグラフィックと連動するようにキレのあるダンスを披露。ダンサーたちを引き連れて、指先まで表現が行き届いたしなやかな踊りで観客を魅了した。

続いて赤い衣装を身にまとった4人がステージに登場し、新曲「DARK STAR」「Slam Dog」とヒップホップナンバーを続けるとドープな空気が会場にたちこめる。その世界観をさらに深く濃厚なものにしたのは、中川勝就のラップスキルが際立ったソロステージ。中川は舞台を闊歩しながら、熱い眼差しで力強いラップを放った。その後、ステージの奥から現れたのはDJ機材を携えた佐野文哉。佐野はダンサーを引き連れてDJタイムを展開し、瞬く間に会場の空気を掌握。OCTPATH「Perfect」をプレイしたあと、「Time Jackerz」では自身も前に出てパワフルなダンスを繰り広げた。DJタイムのラストには、3人もステージに登場して「What you waitin’ for」をパフォーマンス。最後に佐野が「みんな、愛してるよ」と告げてQWVの胸を撃ち抜く場面もあった。DJ佐野によって作られたダンスフロアの空気の中、4人はデビュー曲「UBA UBA」をリミックスバージョンで投下。「Tararam」で盛大なコールを巻き起こし、QWVと心をひとつにしてステージをあとにした。

アンコールを求める“OWVコール”に呼ばれて再びステージに登場した4人は「TALK TALK TALK」をダンサーたちとにぎやかに歌唱した。アンコールのトークにも定評のあるOWVは、dTVで配信中の番組「全力フルスイングOWVり!!」でトレンディエンジェルから伝授された自己紹介を披露。アパレルブランドJUNRedとのコラボ商品紹介コーナーでは、浦野の腕がメンバーにハンガーラックのように扱われた結果、浦野とハンガーラックの立ち位置が入れ替わってしまうという珍事件も発生した。最後にはメンバーが1人ずつ挨拶。福島出身の本田は、あふれる涙をぬぐいながら「福島で『CASINO』ツアーの初日をやらせてもらって。しかも3.11というとても意味のある日にこの『CASINO』のツアーをやれたということは、僕にとってもすごく思い入れがあります」とツアーを振り返り、「今まで3月11日の思い出を振り返ってみても、いい思い出はなかったけど、この『CASINO』ツアーが始まって、そして最後にNHKホールでたくさんの人に見守られて完走できたこと、本当に誇りに思います! 今日は皆さん『CASINO』に来てくれてありがとうございます!」と感謝の思いを述べた。そんな言葉を経て、OWVは新曲「Better Day」に乗せて温かな言葉と思いをQWVに贈る。そして彼らが「Here & Now」を柔らかな表情で届けると、4色のペンライトの光が揺れる美しい景色の中で金テープが鮮やかに会場を舞った。

4人がステージを去ったあとも、熱いOWVコールがやまない。QWVたちの声に応えて姿を現した4人は、ライブ冒頭にスタンドマイクで歌い上げた「Gamer」をダンスパフォーマンスとともに披露して会場を沸かせた。4人は手をつなぎ合い、「OWVでした!」とマイクを通さずに声を合わせて挨拶。4人が扉の奥へと去って行ったあと、林檎を手にした4人の姿を描いたエンディングムービーが上映された。本田が握る林檎は赤いキューブへと姿を変貌。本田は晴々しい表情でキューブをながめていた。OWVが林檎をめぐった戦いに勝利したことで、物語はハッピーエンドを迎えたかと思われたが、突然背後から何者かが本田に拳銃を突きつける。そこで映像は終了し、オーディエンスのどよめきの中でライブはエンディングを迎えた。

なおOWVは7月19日に2ndアルバム「JACK POT」をリリースすることを発表した。アルバムにはこのツアーで初披露された新曲「Gamer」「DARK STAR」「Better Day」を含む全10曲が収録される。

OWV アンコールでの挨拶

中川勝就

皆さん、「CASINO」ツアーは楽しかったですか? 僕もめちゃくちゃ楽しかったです。早いものでもうファイナルを迎えちゃったんですけど、今回から声出しありということで皆さんの熱量をさらにヒシヒシと体で感じることができて、本当にまずうれしかったです。これからもたくさんライブをしていくと思うんですけど、こうやって徐々に一歩ずつOWVが前進してるんだなと感じられるのがやっぱりライブで、皆さんと直接会って、音楽を楽しんでくれているんだなと僕はすごく思っています。これからも皆さんと、夏だけじゃなくて1年後、2年後、3年後もずっと一緒にいたいなと思います。もっとそう感じました。「CASINO」ツアーは終わっちゃうんですけど、また皆さんに会いにきます。今日の公演もまだあるので、最後まで笑顔で思いっきりはしゃいで、喉枯らして、楽しんで帰ってください! これからも一緒に歩んでいきましょう!

浦野秀太

このツアーは3月11日の福島公演から始まりましたけれど、個人的には考えさせられるライブだなと思いました。OWVももう3年目になるんです、いろいろ進化しなければならないツアーだなということを福島公演から思いながらやらせてもらいました。その気持ちプラス、個人的にも藍備だったりガゼルだったり、それぞれにファンがいて、全部俺に来るわけだから。俺の利点はそれ。それぞれのファンがいて、全部俺に来る。(「ハンガーラックのファンも次から来るかもしれない」という佐野の意見を受けて)来るかもしれない。こんな感じでOWVの浦野秀太もがんばっていきますので、これからよろしくお願いいたします。主体は僕なので、それを忘れずに生活してください。ありがとうございました!

佐野文哉

本日はお越しいただきありがとうございました。皆さんのおかげで無事にこのツアーも完走することができました。このツアーを通して思ったことは、僕たちOWVは大人に作っていただいたグループではなくて、自分たちの意思で手をつないで進み出したグループだということ。このグリップの強さは本物だなと思いますし、これからもベクトルは同じ方向を向いていると思いますので、僕たちを信じて、皆さんがこれからもついてきていただけたら、必ず恩返しをします。(小さな子供の声を受けて)かわいいちびっ子の君にも、必ず幸せな日々をお届けしたいと思います。これからも信じてついてきてくださればうれしいなと思います。ただ僕たちはまだまだ道の途中ですので、これからも皆さんの支えが必要です。ぜひ、末長くこれからもよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

本田康祐

「OWV LIVE TOUR 2023 -CASINO-」も今日が千秋楽。思い返せば初日が3月11日の福島公演ということで。僕の出身の福島で「CASINO」ツアーの初日をやらせてもらって、しかも3.11というとても意味のある日にこの「CASINO」のツアーをやれたということは、僕にとってもすごく思い入れがあります。そこから福島、大阪、福岡、東京と全7公演やらせてもらったのは本当に光栄です。公演を観に来てくださった皆さんも、オンラインで配信を観てくださってる皆さんも全員で作った「CASINO」公演だと思います。今まで3月11日の思い出を振り返ってみても、いい思い出はなかったけど、この「CASINO」ツアーが始まって、そして最後にNHKホールでたくさんの人に見守られて完走できたこと、本当に誇りに思います! 今日は皆さん「CASINO」に来てくれてありがとうございます!

OWV「OWV LIVE TOUR 2023 -CASINO-」2023年4月1日 NHKホール セットリスト

01. Gamer
02. PARTY
03. My flow
04. Sound the Alarm
05. Caution
06. Let Go
07. Scattered
08. 浦野秀太ソロ(twilight)
09. 本田康祐ソロ
10. DARK STAR
11. Slam Dog
12. 中川勝就ソロ
13. 佐野文哉ソロ
14. UBA UBA(Remix)
15. Tararam(Remix)
<アンコール>
16. TALK TALK TALK
17. Better Day
18. Here & Now
<ダブルアンコール>
19. Gamer