「仮想空間内の彫刻」を展示 平田尚也の個展『不完全な監獄』開催
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平田尚也の個展『不完全な監獄』が、1月8日から東京・銀座のガーディアン・ガーデンで開催される。
平田尚也はインターネット上で収集したフリーの3Dデータや画像データなどを用いて作品制作するアーティスト。自身が重力などを数値によって定義したコンピューターの仮想空間内で、収集したデータをもとに制作した作品を「仮想空間内の彫刻」と捉えている。
同展は『第18回グラフィック「1_WALL」』グランプリ受賞者個展。置物、動物、自転車などの乗り物、家具、植物などの3Dデータを自身の文法によって組み立てた新作などを展示予定。また1月17日には『第18回グラフィック「1_WALL」』の審査員を務めた菊地敦己をゲストに迎えたトークイベントが開催される。詳細はオフィシャルサイトで確認しよう。
平田尚也のコメント
昔思い描いていた自分の作家像と今の自分とを比べてみると、なんでこうなってしまったのだろうとつくづく思うが、「仮想空間」の中で彫刻を構築し、存在の在りかを確かめるような今のスタイルはかなりはまってきている。
思い返せば小さい頃からインターネットやデジタルゲームに囲まれて育ってきた私である。今こうしてバーチャルにどっぷり浸かったものをつくっているのは必然的なことなのかもしれない。
特に最近は至る所で仮想体験をすることが多くなってきて、そういったものにリアリティを感じることに抵抗がなくなってきている気がする。
それはYouTubeで誰かのゲーム実況動画を見ているとき、Netflixで機械学習によっておすすめされたB級映画を見ているとき、Instagramのタイムラインに流れてくるどうでもいい料理の画像を見ているときetc.
全てはこのどこまでも続く愛すべき監獄の中での出来事で、その中の「モノ」は愉快で死の匂いがしない。///監獄はどちらか、つまらないことを言ってみる。