BUDDiiSの“ドタバタスクールライフ”を彩るバディの歓声、10人が新境地見せた「バディフェス!!」大成功
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BUDDiiS(撮影:笹森健一)
BUDDiiSが昨日4月5日に東京・Zepp Haneda(TOKYO)でライブイベント「バディフェス!!」を開催した。
「バディフェス!!」は、BUDDiiSにとって初となるファンイベントで、大阪と東京の2会場で全4公演が行われた。この記事では、東京公演の第2部の模様をレポートする。
バディ(BUDDiiSファンの呼称)が会場に足を踏み入れると、目に飛び込んでくるのは学校の教室風のセットが組まれたステージ。普段のライブとは明らかに異なる会場のムードに客席の期待感が高まる中、チャイムの音で「バディフェス!!」の幕が開けた。「仲舞立高等学校」なる架空の学校の教室に次々と“登校”してくるBUDDiiSのメンバーは色違いのカーディガンをコーディネートした制服姿で、彼らのクラスの担任を務めるのは小川先生ことリーダーのFUMINORIだ。声出しが解禁された観客とともに「絶対に笑ってください。全力で楽しんでください。小川の言うことは流してください!」という3つの校則を読み上げたメンバーは、さっそく1時間目の「コント」の授業を始める。買い食いをしてしまったメンバーや、マンガを“借りパク”してしまったメンバーの“犯人探し”をテーマにしたこのコントでは、これまでのワンマンライブでは見ることができなかったBUDDiiSメンバーのコメディアンとしての才能が続々と明らかに。安定の演技力を誇るSHOOTや、マンガの“借りパク犯”を演じたTAKUYAの熱演、そしてFUMINORIが繰り出す切れ味鋭いツッコミは絶えず会場を沸かせ、10人は真剣に笑いを追求する姿でバディに新境地を見せていた。
2時間目の授業は体育で、制服から体操着に着替えたメンバーは机を片付けたステージで「BEAST2」を披露。BUDDiiSの楽曲の中でも屈指のエッジーさを誇るこの曲を、10人は素朴なジャージ姿でアグレッシブに歌い踊り、クールなパフォーマンスとポップな見た目のギャップでバディを困惑させる。そんな中でFUMIYAが自身のパートで変顔をしたりステージ上を転がり回ったりとひときわ振り切った様子を見せると、曲が終わるなりステージ上のビジョンに彼の変顔のプレイバック映像が何度もリピート再生されるという展開に。映像スタッフの迅速なファインプレーにメンバーはステージ上を転げ回って爆笑。最終的にFUMIYAには、小川先生から「体育1」の成績が言い渡されていた。
3時間目に10人が臨んだのは「ゲーム企画」の授業。「バディーズの主張」と題された1つ目のゲームでは、主張したいことがあるメンバーが、ステージ上段からその主張を思い切り叫ぶことに。トップバッターのSHOOTは「SEIYAに一言」というタイトルを発表すると「俺がボケたとき、まともに反応して『これってそうなの?』とか聞いてこないでー!」と、SEIYAによる“ボケ潰し”被害を告白して笑いを誘う。そして、続くSHOWが「みんなに謝りたいことがあります。アイドルなのに、『WiiNTER LAND』(昨年12月開催のライブ)のとき、体重が70kgありました!」と叫ぶと、思わぬ告白に会場は騒然。一方でFUMIYAが「バディのみんな! いつもいつも、何をしても『かわいい』で終わらせて! もっと俺に辛辣なツッコミをしてくれ!」と嘆願すると、バディは即座に「かわいいー!」と返してFUMIYAを困らせる連携プレーを見せる。衝撃告白とバディのリアクションで大盛り上がりとなったこのゲームの最後に登場したのはSEIYA。照れ混じりの表情でステージ上段に立った彼は「『JOURNiiY』(昨年9月開催のライブ)のとき、ライブ中にオムツ履いてました!」「いったん説明しますね? 暑すぎて、衣装に汗が染みるのを防ごうと、スタッフさんに買ってきてもらったんです(笑)」と最後にふさわしい特大のカミングアウトでバディを驚かせていた。
4時間目の「ランキング発表」では、事前にバディから募っていた楽曲投票の順位発表と合わせて、ランクインした楽曲のパフォーマンスが披露された。東京公演の第2部で発表されたのは「帰り道に聴きたいBUDDiiSの曲」ランキングの4位、2位、1位の3曲。4位の「The One」が始まるとバディは歓喜の声を上げ、ステージ上のメンバーは弾けるような笑顔を浮かべながらポップなラブストーリーをファンに届けてゆく。KEVINとMORRIEが2人で形作ったハートを客席に飛ばしたのち、“ラブコール”のパートを担ったのはSHOW。「今まで言ってなかったけど、伝えたいことがあるんだ」と切り出した彼は「伝えてもいいかな……もっと食べたーい!」と「バディーズの主張」からの流れを回収する告白をしてメンバーとバディの爆笑を誘っていた。
2位にランクインした「her+art」をKEVIN、MORRIE、SHOOTが圧倒的なボーカルワークで歌い上げてオーディエンスの心を震わせたのち、1位に選ばれた曲として発表されたのは温かなミドルテンポナンバーの「R4U」。サビ前のパートでFUMINORIが「バディの声、もっと聞かせてください!」と呼びかけると、バディは大きな声でレスポンスを返し、10人と観客は一緒にサビのダンスを踊って温かな一体感を作り上げた。
プレゼントの抽選会が行われた5時間目が終わって下校のチャイムが鳴ると、10人は「文化祭の準備をしよう」と声をかけ合う。“放課後”の時間は、SHOOTの軽やかな歌声とウインクで幕を開ける「OZ」でスタート。「オズの魔法使い」の冒険の物語になぞらえた歌詞を10人全員で歌いつないでゆく人気曲で、メンバーは宙に描いたハートマークを次々とバディへとプレゼントした。本編ラストのナンバーとなった「Under The Sea」では“盛り上げ隊長”のFUMIYAが「ラスト踊りまくるぞ! 一緒に!」とバディに呼びかけ、これに応じたオーディエンスは波打つ動きでリズムに乗り、フロア一面に大きなウェーブを作り出す。10人それぞれがバディと笑顔を交わす中で「仲舞立高等学校」の1日は幕を閉じ、10人は晴れやかな表情を浮かべながら学校をあとにした。
バディからの大きな「アンコール!」の声に応じて始まったアンコールでは、メンバーが1人ずつ、初のファンイベントを終えての思いをコメント。「高校は通信制だったから、こういう学園祭は中学校以来」と明かしたMORRIEは「青春もしてこなかったんで、こうやってキャーって言っていただけるのがうれしいなって。勝手にモテた気持ちになってます(笑)」と笑顔を見せ、SHOWは「普段のライブじゃ見せない姿を一番見せられた自信があります(笑)」と続く。このイベントをもってバディの声出しが解禁されたことに触れたSHOOTは「声出しができなかったご時世にデビューして、悔しい思いもたくさんしてきました。またこういうイベントを開いて、皆さんと距離を近付けていけたらうれしいです」と感謝を伝え、YUMAは時折涙で声を詰まらせながら「みんなの声が聞けるようになって、応援がもっと伝わりやすくなって。みんなの声で『次からもがんばろう』と思えます。ライブのたびに、みんなからの声援で楽しいなって思います」と思いを語った。
TAKUYAが「メンバーのキャラクターをより理解してもらえたと思うし、アンコールの声を聞くのも初めての体験でうれしかったです。活動を始めて3年になるけど、常に新しい体験があって、伝えたいことも増えていくので。お互いに初めての経験を積み重ねていけたらいいなと思います」と、SEIYAが「声が聞けると何十倍も楽しくなるし、笑っているみんなの声がきけるのがうれしいです」と語ったのち、10人は「P.A.R.T.Y」を最後に届けて「バディフェス!!」を締めくくった。
そして終演後、メンバーは音楽ナタリーの取材に応じ、初のスペシャルイベントを終えた感想を伝えてくれた。FUMIYAは「新しい挑戦を通して、バディの皆さんと新しい空気感を作れたなって思います!」と実感を語り、FUMINORIは「楽しさに振り切って新しい挑戦をやり遂げられたし、新しい僕らを見せられたと思います」と続いた。また、KEVINは「セリフがあるコントの演技とか、それぞれが自分なりの責任感を持ってやっていたので、4公演でしっかり成長した感じがあって。最後の挨拶とか、みんなこんなにしっかりしゃべれるようになったの?と感動しました」と、メンバーの進化を感じたことを明かす。FUMIYAは過去の体重をカミングアウトしたSHOWの勇姿が心に残ったとのことで「SHOWは1つ殻を破ったんじゃないかなと思います」と印象を語った。
また、FUMINORIはバディの声出し解禁について「めちゃくちゃうれしかったけど、感動する隙がないくらいみんなずっと声を出してくれていて。これからがより一層楽しみになりました」と声を弾ませる。最後にYUMAは「僕ら、次のライブに向けてまた今日からがんばっていきますので、これからも応援よろしくお願いします!」とバディへのメッセージを送った。
BUDDiiS「バディフェス!!」2023年4月5日 Zepp Haneda(TOKYO)セットリスト
01. JEALOUS
02. BEAST2
03. The One
04. her+art
05. R4U
06. OZ
07. Under The Sea
<アンコール>
08. P.A.R.T.Y
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