由来を教えて!劇団名50 その9 演劇ユニットあやとり
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演劇ユニットあやとり
次々と新たな作り手が頭角を表す演劇界。数ある劇団の中から、ジャケ買いならぬ“劇団名買い”で観劇に行った経験はないだろうか。チラシやニュース、SNSなどで目にする劇団名は、シンプルなものから不思議な音の響きを持つもの、「どういう意味?」と目を引くものまでさまざまだが、それには名づけ主の希望や願い、さらには演劇的活動戦略が込められているはず。このコラムでは多彩な個性を放つ若手劇団たちの、劇団名の由来に迫る。劇団名が持つ秘密と共に、未来の演劇界を担う彼らの活動の軸を紐解いていく。
9番目に登場するのは、演劇ユニットあやとり。2020年に結成されたあやとりは、全員1997年生まれで、主宰の森菜摘を中心に、こころ、小高愛花が集う。4月13日に開幕する第2回公演では、人類惑星移住化計画が進む世界を舞台に、その対象者に選ばれた6名が宇宙に向かう様を描き出す。
演劇ユニットあやとり
Q. 劇団名の由来、劇団名に込めた思いを教えてください。
「あなたとわたしを繋ぐ糸」。演劇を通して、人と人や場所をつなぐきっかけとなることを願って名付けました。あやとりのように誰もが手軽に遊べて、さまざまな“カタチ”を楽しむことができるものを創作したいという思いもこもっています。
Q. 劇団の一番の特徴は?
全員25歳の女性のみで結成し、女性ならではの視点で“生”と“性”をモチーフに創作を行っていることです。主宰の森菜摘が全作品の作・演出を担当しています。近年は劇場に限らず、地方の保育園などさまざまな場所で上演も行っています。
Q. 今後の目標や観客に向けたメッセージをお願いします。
現在は東京を拠点に、公演を行っています。ゆくゆくは、拠点を“日本”にしたいと考えております。その土地ならではの空気、人並み、景色を元に、地域の方々も気軽に参加できる作品を全国各地に届けたいと思っております。社会問題を題材にした作品から、親子向けの作品まで、さまざまな“カタチ”を創っているあやとりの公演をぜひ観に来ていただけるとうれしいです!
プロフィール
2020年、主宰の森菜摘を中心に結成。メンバーは、全員1997年生まれの森、こころ、小高愛花の3名。森菜摘が全作品の作・演出を行う。劇団作品では“生”と“性”をテーマにした創作を行っており、2021年に旗揚げ公演「てのあと」を実施した。近年では場所や空間にとらわれず、石川・能登の保育園などでも活動を行っている。