「ロスメルスホルム」上演決定、森田剛「きっと大きなものを感じてもらえる」
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「ロスメルスホルム」出演者。上段左から森田剛、三浦透子、下段左から浅野雅博、谷田歩、櫻井章喜、梅沢昌代。
「ロスメルスホルム」が10月から11月にかけて愛知・福岡・兵庫・東京にて上演される。
「ロスメルスホルム」は、ヘンリック・イプセンの作品で、変わりゆく時代の中、保守的な思想と進歩的な思想を持つ人たちが対立する様を描き出す。2019年にロンドンで、ダンカン・マクミランの脚色による新翻案版が上演され、2020年のローレンス・オリヴィエ賞でベストリバイバル賞、ヘイリー・アトウェルが主演女優賞にノミネートされた。
今回の上演では、栗山民也が演出、森田剛が主演を務める。森田が演じるのは、ロスメルスホルムと呼ばれる屋敷の主ヨハネス・ロスメル。ロスメルは妻を失うも、三浦透子演じるレベッカの支えにより、新たな時代に向けて前向きに生きていこうとする。そのほかの出演者には浅野雅博、谷田歩、櫻井章喜、梅沢昌代が名を連ねた。
上演に向けて栗山は「まるでギリシャ劇の運命に揺れる人間たちのように、イプセンの描いた人物たちはとても雄大にも見え、あるときはひどく愚かで滑稽で、だからこそ愛おしく、必死にたくさんの言葉を目の前のあなたに投げつけてくるのです。なんだか人との関わりに距離をとってしまう今の乾き切った時代だからこそ、必死に何かを探し続ける、そんな出会いを夢中で求めてしまうのです」とコメント。
森田は「栗山さんの作品は、ステージの空間と俳優たちの立ち位置がすごく計算されていて綺麗で、今回ご一緒できることになって、演出を受けられることはとても嬉しいです。この作品はきっとご覧になる方にとっても、凄く集中力と体力がいると思いますが、きっと大きなものを感じてもらえると思います」と意気込む。三浦も「栗山さんとご一緒出来るのは光栄です。集中したくなるような素敵な空間と時間を作れるように頑張りたいと思います」と思いを述べた。
公演は10月に愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT、11月に福岡・キャナルシティ劇場、兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール、東京・新国立劇場 小劇場公演にて。詳細は今後の発表を待とう。
栗山民也コメント
イプセンの作品と出会うたび、独特な劇世界の中に喜びとも迷いとも分からぬまま、その言葉の海に漂っていたことを覚えています。それは、物語のぎりぎりのところでいつもはぐらかされ、方向性の見えぬどこか遠くへと連れ去られてしまった感覚なのです。でも、それが人間の在り方そのものでしょ?と問われたら、なるほどと頷いてしまうのですが。
まるでギリシャ劇の運命に揺れる人間たちのように、イプセンの描いた人物たちはとても雄大にも見え、あるときはひどく愚かで滑稽で、だからこそ愛おしく、必死にたくさんの言葉を目の前のあなたに投げつけてくるのです。
なんだか人との関わりに距離をとってしまう今の乾き切った時代だからこそ、必死に何かを探し続ける、そんな出会いを夢中で求めてしまうのです。
森田剛コメント
台本を読んで、緊張感のある会話の中でのシーンが深く描かれていて、暗く重たいストーリーではありますが、自分にとって大きなチャレンジになる作品だと思うので、稽古が始まるのが今からとても楽しみです。 栗山さんの作品は、ステージの空間と俳優たちの立ち位置がすごく計算されていて綺麗で、今回ご一緒できることになって、演出を受けられることはとても嬉しいです。この作品はきっとご覧になる方にとっても、凄く集中力と体力がいると思いますが、きっと大きなものを感じてもらえると思います。
三浦透子コメント
時代と国を超えて残ってきた作品に触れること自体学びがあり、純粋にこの作品に関われることは意味のある貴重な体験になると思いますし、すごく嬉しいです。 実際今を生きている自分が今の心で読んでも、考えさせられる部分や、刺さる言葉の強さを戯曲から感じるので、繰り返し読みたいですし、自分の中で生まれてくる解釈を楽しみたいと思います。 栗山さんとご一緒出来るのは光栄です。集中したくなるような素敵な空間と時間を作れるように頑張りたいと思います。
「ロスメルスホルム」
2023年10月
愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT
2023年11月
福岡県 キャナルシティ劇場
2023年11月
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
2023年11月
東京都 新国立劇場 小劇場
原作:ヘンリック・イプセン
脚色:ダンカン・マクミラン
翻訳:浦辺千鶴
演出:栗山民也
出演:森田剛、三浦透子、浅野雅博、谷田歩、櫻井章喜、梅沢昌代