「名探偵コナン」林原めぐみ、「哀ちゃんは『人は変われる』と教えてくれた」
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「名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)」公開記念舞台挨拶の様子。
「名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)」の公開記念舞台挨拶が本日4月15日に東京・TOHO シネマズ日比谷で行われ、江戸川コナン役の高山みなみ、毛利蘭役の山崎和佳奈、毛利小五郎役の小山力也、灰原哀役の林原めぐみ、牧野洋輔役の沢村一樹、監督の立川譲と、江戸川コナン、灰原哀が登壇した。
本作は、東京・八丈島近海が舞台の物語。世界中の防犯カメラをつなぐ海洋施設“パシフィック・ブイ”本格稼働に向けて各国のエンジニアが集結する中、江戸川コナンが黒ずくめの組織とぶつかる様子が描かれる。
昨日4月14日に公開された本作。MCの日本テレビ・徳島えりかアナウンサーから、公開初日の興行収入が8.5億円、観客動員が58万人という数字は、前作「ハロウィンの花嫁」との比較で163%になることが発表される。「シリーズ初の興行収入100億円を見据えた、ロケットスタートを超える“魚雷スタート”と聞いております!」と作品に絡めて発表されると、キャストたちは拍手。高山が「今日初めて(の鑑賞)じゃない方もいるってことですよね?」と観客に問いかけると、すでに5回、6回と鑑賞しているファンが挙手し、登壇者たちを驚かせていた。
この日はキャストへのサプライズとして、背景にあるボードに試写会を訪れた観客たちが書いたメッセージが多数貼り付けられた。「毎回、哀ちゃんメインでお願いします」という要望が読まれると、哀役の林原は「だいぶ前に押し出されましたからね。これまでできるだけ陰に潜んでいたのに(笑)」と笑う。また高山が「これがいいよ、『最強人類・蘭ねーちゃん最高』だって(笑)」というメッセージを読み上げると観客からは大きな拍手。蘭役の山崎は「久しぶりに映画で戦えたのですっきりしました(笑)」と笑顔を見せた。
徳島から「灰原哀は子供の頃から優しくて強くて、芯が通った女性だと感じさせる作品でした。林原さんにとって灰原哀はどんなキャラクターですか」と質問が飛ぶと、林原は「短めに言うと『人は変われるんだな』ということを教えてくれる子だなって。いつ死んでも構わないとすら思っていた子が、今回は生きることに目を向けて、自分が生きるためではなく、『ともにいる人と帰らなければ』という強い意思を持てた。灰原哀の『哀』の字を『哀しい』で呼んでる人は、もう哀ちゃんの周りには誰もいないんですよ。周りが愛をくれたことで、彼女の氷のような心が溶けたなって全身で感じることができましたね」と語った。
ゲスト声優として参加した沢村には「国民的コンテンツである『名探偵コナン』に関われた実感というのは?」という問いが。これに沢村は「実感だらけ。今日は別の会場からみんなでバスで移動してきたんですけど、その中の会話が聞けるわけですよ(笑)。内側にいる人間だけが体験できる。みんなに自慢してるところですね」と冗談めかしつつ述べた。
今作は2016年に公開された「純黒の悪夢(ナイトメア)」以来、「黒ずくめの組織」との対決が本格的に描かれているという。演出面のこだわりを問われた立川は「キャラクターの魅力をできるだけ多く引き出したかった。組織との対決を描きつつ、どうにかキャラクターの関係性(の描写)も入れていくバランスを取るのがすごく大変だった」と述懐。また監督として見てほしいシーンとしては、「映画後半の……ゆっくりとこう浮上していく……わかりますかね(笑)」とボカしつつ、「あの美しいシーンは本当はシナリオになかったんですけど、僕が書いたものに青山(剛昌)先生が手を入れてくれて、驚きのシーンでもあるし、キュンとさせるシーンでもある。映画の最後を飾る名場面として、幻想的にしようと思ってああいうふうにさせてもらったんですけど、いかがでしたか」と裏話を明かし、観客から大きな拍手を受けた。
「名探偵コナン 黒鉄の魚影」は全国で公開中。
(c)2023青山剛昌/名探偵コナン製作委員会