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「アダマン号に乗って」本編の一部公開、常盤貴子・想田和弘のコメントも到着

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「アダマン号に乗って」ビジュアル

「アダマン号に乗って」の本編映像の一部がYouTubeで公開。同作を鑑賞した著名人のコメントも到着した。

第73回ベルリン国際映画祭コンペティション部門で金熊賞を受賞した本作は、パリ・セーヌ川に浮かぶデイケアセンターの船アダマン号に乗る人々を追ったドキュメンタリー。アダマン号に集まる精神疾患者が、文化活動を通して社会とのつながりを目指すさまが映し出される。「ぼくの好きな先生」のニコラ・フィリベールが監督を務めた。

本編映像には、アダマン号の船内で男性患者がロックバンド・テレフォンの「La bombe humaine(人間爆弾)」を歌う様子が収められている。テレフォンは1976年から86年にフランスで活動していた。

常盤貴子は「議論を重ねて権利を勝ち取ってきたこの国に於いては、留まるのではなく、常に流れる水の上でこそ自由に漂うことができるのかもしれない。セーヌ川に浮かぶアダマン号に集い、話し合う様は、尊い、と思った」と述べている。詩人の谷川俊太郎、編集者の白石正明、映画作家の想田和弘、クシノテラス主宰の櫛野展正、憲法学者の木村草太によるコメントは下記の通り。

「アダマン号に乗って」は、4月28日に東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国で公開。

常盤貴子 コメント

議論を重ねて権利を勝ち取ってきたこの国に於いては、
留まるのではなく、常に流れる水の上でこそ
自由に漂うことができるのかもしれない。
セーヌ川に浮かぶアダマン号に集い、話し合う様は、尊い、と思った。

谷川俊太郎 コメント

面白い! リアルでメチャクチャ面白い! 日本が製作に参加してるのが誇らしい。

白石正明 コメント

登場する一人一人が怪しすぎて見惚れてしまう。
瞼のようなブラインドが開いてセーヌの川面が光り、鉄橋を渡る列車の音がぼんやり響く。
なんて贅沢なアダマン号。さあ、ブルシットジョブを捨てて乗船しよう!

想田和弘 コメント

アダマン号、誰もが自然体になれそうな、心地良さそうな空間だなあ。
フィリベール監督らが散歩のついでにぶらりと立ち寄ったような、
てらいのない描き方も素晴らしい。デイケアも映画も、これでいいんだよな。
当たり前のことを、当たり前にやればいいんだ。

櫛野展正 コメント

こころの病を抱える人たちが集うデイケアセンター<アダマン号>。
そこに行けば「仲間」がいる。
ここで互いに語り合い、表現し合うことが治癒へと繋がっていく。
薬だけに頼らない「社会的処方」の素晴らしい実践が、ここにある。

木村草太 コメント

なんて多彩な人たちなのだろう。
その声、その眼差し、仕草、紡がれる言葉、そしてメロディーに魅せられた。
船の窓が開く姿も、たまらなく良い。

(c)TS Productions, France 3 Cinéma, Longride – 2022