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ラフ×ラフ「なんだろう……このライブは」歌ありラジオあり大喜利ありの1stワンマン

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「ラフ×ラフ 1stライブ」昼公演の様子。

ラフ×ラフ初のワンマンライブが、昨日4月16日に東京・harevutaiで行われた。

多方面で活躍するテレビプロデューサー・佐久間宣行が総合プロデュースを務めるアイドルグループとして誕生したラフ×ラフ。メンバー9人は、佐久間をはじめ放送作家のオークラや芸人の東京ホテイソンなどからバラエティマナーの英才教育を受け、お笑いに特化したアイドルグループとして歌やダンス以外のレッスンにも励んでいる。3月にデビューしたばかりで当日までにリリースにされた楽曲は3曲のみ、という状況下で1stライブがどのような内容になるのかは未知数だったが、ラフ×ラフは歌あり笑いありの約90分のステージを昼夜2公演行い、満員のフロアを大いに沸かせた。この記事では昼公演の模様をレポートする。

ラフり隊(ラフ×ラフファンの呼称)が9人の登場を待ちわびる中、場内にチャイムが鳴り響き、続いて「影ナレ選手権ー!」というメンバーの声が。ライブ開演前、出演者本人がライブにおける注意事項をアナウンスする演出はさまざまなアイドルの現場でも見られるが、そこはラフ×ラフ。「観客を不安にさせる影ナレ」という大喜利スタイルで影ナレを行い、開演前からラフり隊を楽しませた。オーディション開始から現在までの1年間の足跡をまとめたオープニング映像ののち、齋藤有紗、佐々木楓菜、高梨結、永松波留、夏目涼風、林未梨、日比野芽奈、藤崎未来、吉村萌南の9人は黒を基調としたデビュー曲「100億点」の衣装でステージへ。プロデューサー佐久間が過剰にフィーチャーされたミュージックビデオも話題の「100億点」を披露し、見応えのあるフォーメーションダンスでラフり隊の目を惹き付けた。9人が続けて歌い始めたのは、事前に一切の情報が出ていなかった新曲「ちょっと闇落ち」。THE SIGNALIGHTSのAkira SunsetとAPAZZIによるハードなダンスチューンで、作詞はオークラによるものだ。

「面白い、面白い、面白い、みーんな面白い! お笑いなら私たちに任せてー! せーの、ラフ×ラフです!」とお決まりのフレーズで挨拶したラフ×ラフは、ラフり隊の大歓声に大喜び。3月に東京・池袋サンシャインシティ噴水広場で行われたお披露目ライブは大勢の観客がいたものの声を出しての応援は禁じられていたため、彼女たちが歓声を浴びるのはこの日が初めてだった。1人ひとりの自己紹介を挟み、白と黄色のポップな衣装に着替えたラフ×ラフは、4月14日に配信リリースされたばかりの新曲「laughing!」をパフォーマンス。冒頭のクールな2曲とは打って変わって、軽やかなモータウンビートに乗せて満面の笑顔を振りまいた。

メンバーが「laughing!」初披露の感想を語り合っていると、ステージ上に長机と椅子が運び込まれ、唐突に「ラフ×ラフの100億点レディオ」のコーナーへ。ここではメンバーが2組に分かれ、ラジオ番組風にエピソードトークバトルを展開していく。1組目の齋藤、高梨、日比野、吉村は「傷付いた思い出」を披露し合い、お気に入りの冬物のコートを着て満員電車に乗った際、知らないおじいさんがまったく同じコートを着用しており、図らずもおそろいコーデになってしまったというエピソードを話した高梨が優勝。2組目の佐々木、永松、夏目、林、藤崎も同じく「傷ついた思い出」エピソードで競い合い、林がレッスン中に「未梨、腕が短いんだよ」「未梨、足の小指が長いね」と夏目に指摘された話が優勝をつかんだ。

そして2組目が番組を進めていると、突然ADから「次の曲のリクエストは『考える時間をください』です」と書かれたメモを渡され、9人はメモに書かれていた新曲「考える時間をください」を初披露した。この「考える時間をください」は曲中に大喜利のお題が出題され、メンバー全員が1回ずつ即興で回答するという音楽と大喜利をミックスした楽曲。解答順もその場でランダムに回ってくるため、メンバーは気が気でない表情で歌いながら、名前が呼ばれる順番を待つ。問1「このアイドル絶対売れないなと思う客煽りってどんなの?」には高梨が「脱税! 脱税! 脱税!」、永松が「そこの内気なやつらー、静まれー」、林が「苗字が佐久間の人、声出せー」、問2「全然売れなかったソロ写真集のタイトルとは?」には齋藤が「牢獄で過ごした22年間」、佐々木が「トイレットペーパー売りの私」、藤崎が「朝顔日記」と回答。最後の問3「ライブの最後にこんな重大発表は嫌だ」には吉村が「今日みんな終電ありませーん!」、夏目が「ラフ×ラフ、解散しまーす!」と順に答え、トリを任された日比野は「次回のライブはえーと、たぶん何年間後!」と答えて心を折り、エンディングと同時にステージに倒れ込んだ。なお「考える時間をください」の作詞およびお題考案はシベリア少女鉄道の土屋亮一で、大喜利のお題はパフォーマンスのたびに異なるものが用意されるという。

歌と大喜利ですっかり脱力した様子のラフ×ラフだったが、最後は「ワタシイロ光る」をさわやかな笑顔でパフォーマンス。リーダー齋藤は「新曲を3つも歌わせていただいたり、歌って踊って大喜利して、なんだろう……このライブは」。私たちにもわからない。アイドルなの……かな?という新しい感覚ではありますけど、楽しんでいただけたかな? 私たちはまだ始まったばかりでまだまだ未熟なんですけど、どんどん大きくなるために、パフォーマンス力を磨きつつ、バラエティ力も磨きつつ、大きな存在になれるようにがんばりますので、温かく見守って応援してくださったらうれしいです」と締めくくった。

初めてのアンコールを受けて再びステージに上がったラフ×ラフは、ライブの感想を語り合う。藤崎は「こんな景色が見れるなんて1年前は思ってなかったし……私は夢をバカにされたところから始まっているので、一緒の方向を目指すメンバーがいて、受け入れてくれるこの環境があるのがすごくうれしいし、生きててよかったです!」と涙ながらに思いを伝え、吉村は「ここで出会えた皆さんに、私たちがいつか大きくなったときに『私、1stワンマンライブに行ったんだよ』と自慢したくなるようなグループになれたらいいなって思います」と胸を張った。心を揺さぶるコメントに思わずメンバーも涙を浮かべる中、リーダー齋藤は突然「ここで大サプライズ発表していいですか?」と話し始める。「実は今日、会場に佐久間さんが来てくださってまーす!」という齋藤の発表に場内はどよめいたが、客席の佐久間は「サプライズでもなんでもねえだろ!」は困った様子でリアクション。メンバーはアンコールとして歌うこの日2度目の「100億点」でMVと同様のダンスをしてほしいと佐久間に要求し、ラフり隊も盛大な「佐久間!」コールで後押ししたが、佐久間はこれを頑なに断り、「めちゃくちゃ大きいステージに立ったらやってやるよ」とメンバーを煽った。「佐久間さんをステージで踊らせるために大きなステージへ」と新しい目標ができたラフ×ラフは、佐久間が作詞した「100億点」をパフォーマンス。ライブ冒頭とは違い振付を入れず自由に歌い、笑顔でライブを終えた。

なお夜公演の模様は楽天TVで生配信され、会場に足を運べなかった全国各地のラフり隊もステージの模様をリアルタイムで見届けた。楽天TVではこのアーカイブ映像を4月23日23:59まで配信中。

ラフ×ラフ 1stライブ 2023年4月16日 harevutai 昼公演セットリスト

01. 100億点
02. ちょっと闇落ち
03. laughing!
04. 考える時間をください
05. ワタシイロ光る
<アンコール>
06. 100億点

※記事初出時、発言者の表記に誤りがありました。お詫びして訂正します。