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宝塚歌劇星組ミュージカル「1789」、礼真琴のロナンは“雑草魂”を引き継いで

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左から舞空瞳、礼真琴。

6月から8月にかけて上演される、宝塚歌劇星組「スペクタクル・ミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』」の制作発表会が本日4月18日に東京都内で行われた。

2012年にフランスで初演され、日本では2015年に宝塚歌劇団月組で初演された「1789」は、革命前夜のフランスを舞台に、運命に翻弄されながらも愛と理想を追い求める若者たちの姿を描いたミュージカル。制作発表会には宝塚歌劇団の木場健之理事長、三井住友カードの大西幸彦代表取締役社長、潤色・演出の小池修一郎、ロナン・マズリエ役の礼真琴、オランプ・デュ・ピュジェ役の舞空瞳が登壇した。

制作発表会は、礼と舞空のデュエット「この愛の先に」、ロナン(礼)が2幕で歌うソロの新曲「愛し合う自由」のパフォーマンスでスタート。礼と舞空がひと足先に作品の世界観を示した。その後、木場理事長が星組とフレンチミュージカルの縁の深さを語り、大西代表取締役社長が、前回の協賛公演である2021年上演のミュージカル「ロミオとジュリエット」を振り返りつつ、公演の成功を祈願した。

宝塚歌劇団で8年ぶりに再演されることについて小池は、「今回は(東宝版を含めると)3つ目のバージョンとなり、今までで一番、ロナンとオランプに焦点を当てた作品となります」と明かし、現在の世界情勢や日本を取り巻く環境の推移について触れ、「この物語のように“揺れる時代”の中で、人は何を求め、何を見いだし、どう生きていくのか。それを農民の青年が学び、切り拓いていく姿が、改めて命をもって感じられるはず。自分たちが生きている時代と、本作で描かれる時代との接点を感じていただけたら」と続けた。なお、今回の大きな変更点は、新曲のほか、東宝版に書き下ろされた「革命の兄弟」の追加、フランスのオリジナル版と同様に「許されぬ愛」をオランプが歌唱することで、「愛し合う自由」は、宝塚版で4重唱で歌われたナンバーが元になっているという。

本作について「いつか挑戦してみたいと夢見ていた作品」だと話す礼は、2019年の「フレンチ・ミュージカル『ロックオペラ モーツァルト』」で「1789」を手がけたドーヴ・アチアと会った際に「作品の素晴らしさを熱烈に語った」と言い、「今回こうして実現し、挑戦させていただけることに身が引き締まる思いです。個性がみなぎっている星組生全員でお客様に勇気と元気をお届けできる舞台になれば」と意気込んだ。舞空は「まだまだ課題はありますが、どんなときでも全身全霊で舞台に向かわれる礼さんに全力でついて行きたい」と微笑む。

小池は礼の成長を「歌唱力も演技力も増しているのに、不思議なことにまったく老けない(笑)。少年のようだ」と語り、「歌唱力とリズム感のあるロックテイストの曲を歌わせたら宝塚歌劇団史上、屈指。舞空も初々しさを失わずに、礼の歌唱力に拮抗する成長をしているところです。実力がありながらフレッシュさを失わないのが、このコンビの魅力」と言い表した。

本作での好きなナンバーに「この愛の先に」を挙げた礼は、「私はハモリ大好き人間なので、(舞空と)2人でずっと3度離れてハモる心地良さを感じながら歌わせていただくのが楽しみです」とコメントした。また、役作りについて「『赤と黒』では大工の息子、今回は農夫の息子。ブルジョワに対して強い思いを抱いている“雑草魂”を前回から引き継ぎつつ、パワーに変えていきたい」と答えた。一方、舞空は「(オランプは)この時代の中でたくましく生き抜いて生きている女性の1人だと感じたので、ロナンと共に生きていけるくらいのパワーを大切に演じて参りたいと思います」と思いを明かした。

公演は6月2日から7月2日まで兵庫・宝塚大劇場、22日から8月27日まで東京・東京宝塚劇場にて。チケットの販売は兵庫公演が5月13日、東京公演が6月25日にスタート。

宝塚歌劇星組「スペクタクル・ミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』」

2023年6月2日(金)~7月2日(日)
兵庫県 宝塚大劇場

2023年7月22日(土)~8月27日(日)
東京都 東京宝塚劇場

潤色・演出:小池修一郎
出演:礼真琴、舞空瞳 ほか