【彩風咲奈インタビュー】雪組新トップコンビ彩風咲奈・夢白あや、大劇場お披露目公演が開幕!
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彩風咲奈
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すべて見る宝塚歌劇団雪組の新作公演『Lilac(ライラック)の夢路』-ドロイゼン家の誇り-、レビュー『ジュエル・ド・パリ!!』-パリの宝石たち-が、兵庫・宝塚大劇場にて開幕する。トップ娘役に夢白あやを迎えての新トップコンビ大劇場お披露目公演で、第109期生の初舞台公演でもある今作。稽古中のトップスター・彩風咲奈に、公演に向けての思いを聞いた。
鉄道産業の成功を夢見て、真っ直ぐ突き進む
新トップ娘役・夢白あやを迎えての大劇場公演。その第一作となる今作の舞台は、イギリス産業革命の影響を受けて目まぐるしく変化する19世紀初頭のドイツ。彩風は、騎士道精神を受け継ぐドロイゼン家5人兄弟の長兄で、鉄道産業を発展させることを夢見る青年ハインドリヒを演じる。「ポスターのビジュアルから、ゆめゆめしいお話をご想像される方も多いかもしれませんが、今回のお話は、宝塚らしい恋愛模様もありつつ、軸となるのは、5人兄弟が「鉄道を作る」という夢を叶えていくこと。ハインドリヒは、向こう見ずで、ひたすら、鉄道産業を成功させることに真っ直ぐ突き進んでいる人。その中で、兄弟たち、鉄道産業を通して出会う人たち、夢白演じるエリーゼなど、いろんな人たちとの交流によって、ハインドリヒが少しずつ成長していく姿が描かれます。真っ直ぐ突き進むことで見逃がしてしまった思いとか、忘れていた小さな気持ちとか。演じていてもふと気付かされることがあります」。
彩風が役作りの参考にしているのは、作・演出・振付を手掛ける謝珠栄。その稽古場での姿が、ハインドリヒの理想像だと話す。「ハインドリヒは、鉄道を作るために、次々と周りを巻き込みながら進んでいく。稽古場では、謝先生がものすごいスピードでお芝居と振付を同時進行しながら情熱を持って次々といろんなことを提示してくださっていて、まさにハインドリヒのよう。役の理想像として、先生のお姿を参考にさせていただいています」。
パリをテーマにした美しいレビュー。109期初舞台生もお披露目!
第2幕は、パリの名所をテーマにしたドラマチックなレビュー作品。「パリと宝塚が融合したような」華やかなステージに仕上がっているという。「全体を通して、宝塚らしいレビューになっていると思います。近年、雪組はダンシングショーのような作品が多かったのですが、今作では、プロローグから大階段を使用していて、男役は黒燕尾にシルクハット、娘役さんはムーランルージュのようなドレスを着て踊ります。
宝塚の男役ならやってみたかったと思うような、優雅で美しい男役の姿を表現できるプロローグになっています。主題歌も、おそらく一度聴いただけで覚えていただけるのではと思います」。さらに、本公演で第109期初舞台生がお披露目する。「集合日に初舞台生と対面して、自分たちもここから始まったんだと改めて感じました。ロケット(ラインダンス)を観るのが本当に楽しみです。今回の『Lilacの夢路』が、「みんなで協力してひとつのものを作る」、「これから先に向かっていく」というのがテーマなので、初舞台生にとっても、心に残る作品になってもらえたらうれしいですね」。
組のトップスターとして、「最高に美しくいいものをお届けしたい」という思いを常に持つ。トップ娘役に就任した夢白ともその思いを共有し、日々研鑽を重ねている。「(夢白)あやちゃんは、すごく明るくて、度胸があって。学年差はありますが、それを感じさせないくらいいつも体当たりでぶつかってきてくれる。稽古場ではとことんふたりで話し合って、実践して、修正していくことを繰り返しています。何よりも、雪組の作品を一番いいものにしたい、最高のものにしたい、そのためにふたりで頑張っていこうという気持ちをしっかり共有して進んでいきたいです」。
取材・文:黒石悦子
<公演情報>
宝塚歌劇団雪組
『Lilac(ライラック)の夢路』-ドロイゼン家の誇り-/ファッシネイト・レビュー『ジュエル・ド・パリ!!』-パリの宝石たち-
【兵庫公演】
2023年4月22日(土)〜5月28日(日)
会場:宝塚大劇場
【東京公演】
2023年6月17日(土)〜7月16日(日)
会場:東京宝塚劇場
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