これのドラムを聞け!5秒だけでもいい Vol. 4 杉崎拓斗(帝国喫茶)がコピーしまくった5曲
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杉崎拓斗(帝国喫茶)
楽曲のリズムやノリを作り出すうえでの屋台骨として非常に重要なドラムだけど、ひと叩きで楽曲の世界観に引き込むイントロや、サビ前にアクセントを付けるフィルインも聴きどころの1つ。そこで、この連載ではドラマーとして活躍するミュージシャンに、「この部分のドラムをぜひ聴いてほしい!」と思う曲を教えてもらいます。第4回は、新人の登竜門として知られるライブツアー「スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2023」への出演も決まり、ネクストブレイクの呼び声も高いロックバンド・帝国喫茶のドラマーである杉崎拓斗さんが登場。お気に入りの楽曲を挙げてもらいました。
構成 / 丸澤嘉明
ドラムフレーズが好きな曲とその理由
Arctic Monkeys「Teddy Picker」
流れてきたときに「これだ!」となるイントロのドラムフレーズが好きです。スタジオ練習やリハーサルのときにすぐに叩いてしまうのですが、ベースのひっきーさん(疋田耀)が乗っかってきてくれて楽しいです。あと途中で使われているフィル(0:13、0:25など)も好きで、プレイの参考にしたことがあります。
andymori「CITY LIGHTS」
間奏、ギターソロの裏で叩いているドラムフレーズが好きです(1:48)。僕がよくライドシンバルのカップを叩きたくなるのは、このフレーズの影響が大きい気がします。ほかにもandymoriの曲はたくさんコピーしたので、自分のドラムプレイにはandymoriのエッセンスが詰まっていると思います。
銀杏BOYZ「エンジェルベイビー(アルバムver.)」
この曲のアルバムver.のアレンジを聴いたときに、Aメロのフィルで「ここでこんなに叩いていいんだ! カッコいい!」と驚きました(0:42、0:51など)。銀杏BOYZの曲は勢いがあってがむしゃらだけど、うるさすぎないドラムがとても好きです。そして銀杏BOYZのコピバンがめちゃくちゃ楽しくて、ライブの楽しさ、バンドの楽しさ、ドラムの楽しさを改めて教えてもらいました。
DYGL「Let It Out」
「シンプルでカッコいい」を僕に教えてくれたのはこの曲です。高校生の頃は手数が多いフレーズがなによりカッコいいと思っていたのですが、DYGLのこの曲に出会ってから自分の中で何かが変わったような気がします。一定のリズムパターンで変わったことはあまりしていないのに、キャラクターがしっかりあるというか。間奏(2:04)のタム回しも好きです。うまく言えないけど、とにかくぶっ刺さりました。この曲に出会ってからは、それ以前よりもいろんな曲を聴くようになりました。
HYUKOH「Settled Down」
イントロからAメロにかけてのドラムパターンが好きです。ハイハットとリムで刻む感じが心地よく、叩いていても楽しいです。高校生のときにこの曲をコピーしたのですが、よい修業になったような記憶があります。
自身でドラムフレーズをプレイする際に意識していること
テクニカルなことをするよりもシンプルでストレートなフレーズが好きなので、だからこそ同じようなフレーズばかり使わないように気をつけています。あとは「縁の下の力持ち」という気持ちが強いので、バンドや歌の邪魔にならないように、みんなの隙間を埋めるようにプレイしています。
自身のプレイスタイルに影響を与えたドラマー
大倉忠義(関ジャニ∞)
プレイスタイルかどうかはわからないですが、僕がドラムを始めるきっかけになったドラマーです。小さい頃から関ジャニ∞が好きで、その中でも特に大倉さんが好きでした。バンド編成のときにドラムを叩く大倉さんに憧れて、高校の軽音学部に入ってドラムを始めました。そして今に至ります。いつかお会いしてこの思いを直接伝えることが1つの目標であり、夢です。
杉崎拓斗
2020年夏に、学園祭に出るためだけに関西大学軽音楽部に在籍していたメンバーで結成されたロックバンド・帝国喫茶のドラマー。コロナ禍で学園祭は中止になったものの、手応えを感じた杉浦祐輝(G, Vo)はバンドを存続させることを決定。2022年6月に1st EP「まちあわせ」、9月に1stアルバム「帝国喫茶」をリリースした。さまざまな音楽フェスから声がかかり、2023年6月には新人の登竜門として知られ、全国5カ所で行われるライブツアー「スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2023」に参加する。また11月18日には大阪・BIGCATにてワンマンライブを開催する。
帝国喫茶
帝国喫茶 (@kiss_teikoku) / Twitter
takuto sugizaki (@_before__sunset) / Twitter