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松岡茉優と窪田正孝のW主演作「愛にイナズマ」今秋公開、監督・脚本は石井裕也

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左上から時計回りに松岡茉優、窪田正孝、若葉竜也、佐藤浩市、池松壮亮。

松岡茉優と窪田正孝がダブル主演を務めた「愛にイナズマ」が今秋に全国で公開される。

「舟を編む」「茜色に焼かれる」の石井裕也によるオリジナル脚本で描かれる本作。26歳の折村花子は、幼い頃からの夢であった映画監督デビューを目前に、卑劣なプロデューサーにだまされて企画を奪われてしまう。失意の底にいた花子は、空気がまったく読めない男・舘正夫の励ましをきっかけに、10年以上音信不通だった父と2人の兄を巻き込み、理不尽な社会への反撃を始める。花子を松岡、正夫を窪田が演じ、佐藤浩市が花子の父・治、池松壮亮と若葉竜也が花子の兄・誠一と雄二に扮した。

脚本とともに監督も担当した石井は「コロナ禍を経験したからこそ作れた、愛と希望に満ち溢れた映画になったと思います」と述べ、撮影時については「家族がみんなで集まるシーンは、一流の俳優たちの凄みに圧倒され、撮りながら笑い転げ、本当に幸せでした」とコメント。松岡は「花子の全身全霊を、私が止めてなるものかと挑みました」、窪田は「人は愚かで醜いけど、命は尊く等しく重い。監督の愛と敬意と皮肉が詰まった作品になっていると思います」とつづっている。監督・キャストのコメント全文は下記に掲載した。

石井裕也 コメント

この映画の英語タイトルは“Masked Hearts”です。
「マスクで覆われた心」という意味です。
コロナ禍になって3年、私たちはずっとマスクという仮面を被って生きてきました。
それが当たり前の世界だったのです。程度の差があったとしても、みんな本音や嘘を
いくつもいくつも仮面の下に隠していたと思います。
それをひとつひとつひっぺがして、人が隠し持っている本当のものを見つめていくような、そんな映画を作りたいと思いました。
コロナ禍を経験したからこそ作れた、愛と希望に満ち溢れた映画になったと思います。
超豪華な俳優たちが時にマスクをし、時に素顔で、全篇いきいきと最高の芝居をしています。特に家族がみんなで集まるシーンは、一流の俳優たちの凄みに圧倒され、撮りながら笑い転げ、本当に幸せでした。

松岡茉優 コメント

「選択肢の連続への疲労」「正しさって何なのかわからない」
世界の状況が変わる前から生きやすくはなかったのに
もっと大変になってしまった世の中で、
勝ち上がってやるんだ、という花子の全身全霊を、
私が止めてなるものかと挑みました。
花子と同じく、みんなにめちゃめちゃ愛してもらって、出来上がった作品です。
あなたに届きますように。

窪田正孝 コメント

ぜんぶ世の中が悪い。仕方がない。
人も自分も嘘と言い訳でごまかして
都合の悪いこともぜんぶ無かったことにする。
そんな理不尽に抗う、とある家族の物語です。
人は愚かで醜いけど、命は尊く等しく重い。
監督の愛と敬意と皮肉が詰まった作品になっていると思います。
是非劇場でご覧ください。

佐藤浩市 コメント

創造をすること、人を愛することは、流れも深さも判らない川を泳ぎ続ける様なものです。
石井裕也監督はその2つを同じ高さの目線で語ってくれます。
決して泳ぎを止めてはならないと。

池松壮亮 コメント

布に覆われた哀しみを、悔しさを、やるせなさを、怒りを今この主人公は、あらゆる欺瞞を越えて剥がしていく。
社会に隠蔽された心を、消えゆく尊厳を、証明できない存在や愛を、イナズマが照らす。
それでも人でありたいと願う憎まれっ娘が、恋人や家族を巻き込んで世にはばかる、明日への逆転反逆ファミリーラブコメディです。
どうか、コロナを共に経験し共に生きる誰かの、逆境だらけの誰かの、破れた心にイナズマを。

若葉竜也 コメント

この映画の「愛にイナズマ」というタイトルに敵う文章がないので、コメントを書くのが恥ずかしくなります。
この映画に映るイナズマが嘘みたいに軽薄でヘラヘラした時代にヒビをいれてくれたらいい。
この映画に映るイナズマが誰かの一縷の希望になればいい。
そんな事を考えながら現場にいました。

(c)2023「愛にイナズマ」製作委員会