今日はどの曲聴こう? 6人目 街裏ぴんくのオススメ曲
ステージ
ニュース
街裏ぴんく
音楽好きの芸人オススメの楽曲を紹介する連載「今日はどの曲聴こう?」。好きな理由や曲にまつわる思い出などがつづられたレビューと併せてチェックしてほしい。6人目は、街裏ぴんくがセレクトしてくれた。
アイアムアイ「サンダーファイヤー」
ミュージシャンのキムアス氏と、元芸人の井上メテオ氏の同級生で結成されたアイアムアイ。僕は彼らと十年来の付き合いなんですが、彼らの肩書きは「伝説の盛り上げ師」。これを最初聞いたとき、初めて耳にする肩書きでびっくりしました。盛り上げると宣言するからには絶対に盛り上げないといけないわけだけど、アイアムアイはどんな場でもめちゃくちゃ盛り上げる。武器は耳心地の良いコミックソングと、熱量高い2人のかけ合い。世界が明るい日も、暗い日も、彼らは盛り上げ続ける。これほどポジティブなアーティストを僕はほかに知らない。繰り出す応援歌やラブソング全てに可愛さと笑いがあって、盛り下がる要素が1つもない。キムアス氏が「大人ぶりたくないからー!」、メテオ氏が「恋というのはー!」と大汗を飛ばしながら叫んだときに、揺さぶられ、こちらの心境次第では泣きそうになってそれをぐっと堪えることがある。今注目すべき盛り上げ師の生き様を、ぜひ生でくらってほしい。
片岡フグリ「ザ・サークル」
この方は歌手でありながら僕の独演会フライヤー制作を今まで数々手掛けてもらってて、ほんまにどのデザインも色のバランスが超美しくてカッコいいんです。この「ザ・サークル」を初めて聴いたときもカッコよすぎてニヤニヤしました。こんなん言うたら怒られそうですが、歌詞の意味は一切わかりません。「地球は本当は丸くはない……大きな亀の背中に乗った健康な者のための楽園……」という歌い出しからずっと意味不明で、僕は意味不明なものが大好きなのでたまらなかった。きっと初めから最後までずっとウケ狙いで、ゲラゲラ笑いながら書いたに違いないと。違うんやろけど……。意味不明やのに成立してるものってカッコいいと僕は感じる。これを聴きながら海沿いの国道を裸足で歩いたならば、それだけであなたは主人公です。「全部わかってるから俺」みたいな顔をしながら変な色のヘッドフォンで聴いてみてほしい。
スカート「ストーリーテラーになりたい」
澤部さんの透き通った歌声はいつもこちらの体内をスーッと巡ってきて、自然に外に抜けていく。その爽快感は完全に澤部さんの曲でしか味わえない感覚。でも、ふと流した「ストーリーテラーになりたい」を聴いて、僕が芸人だからか、心に強く残ったのはいつもの爽快感の中に垣間見える苦しみのようなものでした。「君にはきっと届かない歌を 僕はどうして歌っているのだろう」が、「君にはきっと届かない話を 僕はどうして話しているのだろう」へ、すぐに僕の頭の中で変換されました。そしてその答えを考えたら、「生きてる中で無意識に溢れ出る気持ちを笑い話にしたためて吐き出すことが、もはや生活になってて……」しか浮かばなかった。だから、僕もストーリーテラーになりたい! 君に届け!
街裏ぴんく
1985年2月6日生まれ、大阪府出身。体験した話、という体で繰り出すファンタジックな漫談で人気を博す。事務所の若手ナンバーワンを決める「トゥインクル1グランプリ」で2019年と2023年、芸歴11年以上のプロのみが参加できる大会「Be-1グランプリ」で2022年に優勝。トゥインクル・コーポレーション所属。
お知らせ
スカート澤部渡さんと街裏ぴんくのツーマンライブを東阪で開催!
VALE TUDO QUATRO
日時:2023年5月8日(月)18:00開場 19:00開演
会場:東京・渋谷CLUB QUATTRO
料金:前売4000円(ドリンク代別)
チケット:チケットぴあ、ローソンチケット、イープラスで販売中。
<出演者>
スカート / 街裏ぴんく
日時:2023年5月16日(火)18:00開場 19:00開演
会場:大阪・梅田CLUB QUATTRO
料金:前売4000円(ドリンク代別)
チケット:チケットぴあ、ローソンチケット、イープラスで販売中。
<出演者>
スカート / 街裏ぴんく