ジェームズ・グレイの自伝的作品「アルマゲドン・タイム」、子供時代の無礼さも再現
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「アルマゲドン・タイム ある日々の肖像」場面写真
「アルマゲドン・タイム ある日々の肖像」の監督を務めたジェームズ・グレイのインタビュー動画がYouTubeで公開された。
1980年代のニューヨークを舞台にした本作。白人の中流家庭に生まれたポールの日常が、クラス一の問題児である黒人生徒ジョニーとともに起こしたささいな悪さをきっかけに、大きく変わっていくさまが描かれる。
本作はグレイの実体験をもとにした自伝的物語。映像で「自信の経験をどれほど忠実に再現している?」という質問に対し、グレイは「できるだけ忠実に自分を描いた」「壁を作るのに疲れたんだ、自分と作品の間にね」と語る。特にリアルなのは、本編冒頭近くの食事シーンであることを明かし、「僕はよく夕食を台無しにしてた」「母が作ったものを食べず、餃子をリクエストしたりね」「よくこう言ってた、“餃子を出せ!”」と苦笑しながら述懐した。
また「80年代と現代の共通点」を問われると「僕は怖くてたまらない」と前置きしつつ、ロナルド・レーガンやドナルド・トランプといった過去の大統領の名を挙げて「この世界は個人崇拝へ向かってる」と現在の社会情勢への懸念も示す。そして最後はポールの祖父アーロンを演じたアンソニー・ホプキンスとのエピソードとして「アンソニーとよく話したのは人生がいかにはかないものかということだ。最期の瞬間にアーロンがどうなるのか、息を引き取る時どのように愛を表現するのか」と撮影中の会話を振り返っている。
「アルマゲドン・タイム ある日々の肖像」は、5月12日より東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国でロードショー。ポールの父アーヴィングをジェレミー・ストロング、母エスターをアン・ハサウェイ、ポールをバンクス・レペタ、兄テッドをライアン・セルが演じた。
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