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表情に着目した人物画を紹介『瞳の奥にあるもの -表情でみる人物画展-』5月25日より開催

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廣戸絵美《冬萌》2022年

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世界でも稀な写実絵画の専門美術館として、2010年の開館以来、様々なテーマで写実絵画を紹介してきた千葉市のホキ美術館で、人物画の表情に注目した特別展が5月25日(木)から11月5日(日)まで開催される。

写実絵画とは、対象を見たままに忠実に描くことを基本とする絵画だ。リアルな表現を求め、長い時間をかけて丁寧に、また様々な技法を駆使して緻密に描かれる。人物画、肖像画、風景画、静物画と、様々な主題があるが、人物画を特集する同展では、画家がモデルと対峙するなかで引き出す表情に着目している。

人物画は、微笑みを浮かべているものばかりではない。何かを訴えているような表情、戸惑っているような不安げな表情、挑むかのようにこちらを見つめる表情、一言では言い表せないあいまいな表情……。ときに謎めいたその表情をどのように受けとめるかは、観る者にまかされている。描かれた一人ひとりの表情とじっくり向き合うことで、作品と静かに対話を交わす機会をもたらしてくれるのが今回の展覧会だ。

今回、生島浩、石黒賢一郎、塩谷亮、廣戸絵美、藤田貴也、松永瑠利子、三重野慶、本木ひかり、羅展鵬(ローチャンペン)の9名が、初展示の新作を発表する。例えば、廣戸絵美が静謐な筆致で自身の子供をとらえた作品からは、愛らしさとともに未来への思いも感じられるだろうか。石黒賢一郎の作品は、自らが創作した近未来の物語の主人公を描いたもので、フィクションの世界とリアルな表現が融合している。羅展鵬は、宗教、戦争、文化の混乱といった社会状況の考察や抽象的な概念を肖像画にこめているという。作家によって写実絵画に対する様々なアプローチがあるのがわかるのも興味深い。

緑豊かな公園「昭和の森」に面して建つホキ美術館は、壁面が計500メートルにわたる展示スペースをもつ。コレクターの故・保木将夫が収集した現代作家約60名による写実絵画約500点を収蔵しており、特別展以外にも、回廊型のギャラリーで名品約120点を常時鑑賞できる。この機会に、写実絵画の魅力を存分に味わいたい。

<開催情報>
『瞳の奥にあるもの -表情でみる人物画展-』

会期:2023年5月25日(木)~11月5日(日))
会場:ホキ美術館)
時間:10:00〜17:30、6月30日(金)は16:30まで(入場は閉館30分前まで))
休館日:火曜(8月15日は開館)、8月23日(水))
料金:一般1,830円、大高・65歳以上1,320円、中学910円、小学生以下760円)
公式サイト:
hhttps://www.hoki-museum.jp/

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