「静かなるドン」伊藤健太郎は監督と“ラブラブ”、教育係の本宮泰風「自由恋愛なので」

「静かなるドン」前編の公開記念舞台挨拶が本日5月13日に東京・新宿バルト9で行われ、キャストの伊藤健太郎、本宮泰風、筧美和子、三宅弘城、坪倉由幸（我が家）、監督の山口健人が登壇した。

新田たつおのマンガを映画化した本作では、関東最大規模の暴力団・新鮮組の一人息子である近藤静也が「ヤクザなんて嫌い、カタギとして平和に生きたい」と願い、デザイン会社で働くものの、ある事件によって生活が一変するさまが描かれる。静也を演じた伊藤は、満席の観客を前に「自信を持ってお届けできる作品だと思います」と力強く口にする。静也を陰ながら支える猪首硬四郎役で出演し、本作の総合プロデュースも担当した本宮は「（『静かなるドン』は）観ていた作品だったので、かなりプレッシャーはありましたが、みんなで知恵を出し合って作りました」と述べた。

キャスト陣は「笑いの絶えない現場だった」と声をそろえ、新鮮組ナンバー4の肘方年坊を演じた坪倉は「監督は細かめに指示してくださったあとに『アドリブで適当にやってくれ』と言ってくれて、すごくやりやすかった」と回想。彼とのシーンが多い新鮮組ナンバー3・生倉新八役の三宅から「監督自身も楽しんでたのかな？」と投げかけられた山口は「観客として単純に『この2人はどういうネタを仕込んでくるんだろう』と（楽しみだった）」と明かす。そして坪倉が「何より、伊藤さんがきゃっきゃ笑ってくれるのがすごいうれしくて、彼の笑顔を作るためにがんばりました！」とチームの団結力をアピールすると、会場からはキャストやスタッフをたたえる拍手が起こった。

静也のデザイン会社の同僚・秋野明美役で出演した筧は、「（静也が正体を隠して働く）昼のシーンの撮影は平和でしたね。監督と伊藤さんが本当に仲良しで、ラブラブになっていくのを隣で見ていて『私、ヒロインなんだけどな』と思った」と語り、共演者を笑わせる。伊藤からおそろいのタンブラーをプレゼントされたという山口は「ある日突然、モニタを観ていたら、後ろから『これで温かいコーヒーでも飲みなよ』と、“すんっ”ってタンブラーが現れた。現場のみんなに自慢しました」とうれしそうに振り返った。そのタンブラーは変わった形だったそうで、伊藤は「最新すぎたのか、（服が）びっちゃびちゃだった」と山口が使いこなせていなかったことを暴露する。そんな2人のあまりの仲のよさに、劇中の静也と猪首の関係性にちなんで「教育係として由々しき事態なのでは？」とMCから質問が飛ぶと、本宮は「自由恋愛なので、仕事をきっちりやってくれれば容認はします」と冷静に答えていた。

最後に伊藤は「誰かが静也を演じたらすごく嫉妬してしまうだろうなと思うぐらい、大好きな作品になりました。今の時代に刺さるセリフもあると思うので、広めていただければ」と呼びかけ、イベントの幕を引いた。

全4話の「静かなるドン」は、前編が全国で上映中。後編は5月19日に公開される。

(c)2023「静かなるドン」製作委員会