Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 厳選した古代メキシコの至宝約140件を公開 特別展『古代メキシコ』6月16日より開催

厳選した古代メキシコの至宝約140件を公開 特別展『古代メキシコ』6月16日より開催

アート

ニュース

ぴあ

《赤の女王のマスク・冠・首飾り》マヤ文明、7世紀後半 パレンケ、13号神殿出土 アルベルト・ルス・ルイリエ パレンケ遺跡博物館蔵 ©Secretaría de Cultura-INAH-MEX. Foto: Michel Zabé

16世紀にスペインから侵攻を受けるまで、3000年以上にわたって独自の文明を花開かせてきたメキシコ。なかでも代表的な3つの文明「マヤ」「アステカ」「テオティワカン」に焦点をあてた大規模な古代メキシコ展が、上野の東京国立博物館で、6月16日(金)から9月3日(日)まで開催される。

マヤ文明は、紀元前1200年頃から広範な地域に栄え、暦や文字など高度な知識を有する王や貴族が中心となって、交易と戦争を繰り広げてきた文明だ。一方、テオティワカン文明は、紀元前1世紀から後6世紀まで、メキシコ中央高原に栄え、大ピラミッドを擁する巨大な計画都市を築いた文明である。この中央高原では、のちの1325年にアステカ文明が首都テノチティトラン(現メキシコシティ)を築き、軍事力と貢納制度を背景に繁栄を謳歌した。

いずれの文明の人々も、火山の噴火や地震、干ばつなど厳しい自然環境のなか、神に深い信仰を捧げ、ときには畏怖しながら、大神殿や墳墓などの壮大なモニュメントを築いてきた。同展は、人々が神と自然に捧げた祈りに注目し、多様な環境から生み出された独自の世界観と造形美を紹介することで、古代メキシコ文明の奥深さと魅力に迫る試みである。

今回は、メキシコ国立人類学博物館をはじめとした主要博物館から、厳選した古代メキシコの至宝約140件が集結する貴重な機会であると同時に、近年の発掘調査や研究成果の紹介によって、新たな知見と出会える機会ともなっている。

なかでも特に注目されるのが、マヤの王朝美術の傑作《赤の女王》の墓の出土品が、本国内とアメリカ以外で初めて公開されることだ。都市国家パレンケの黄金時代を築いたパカル王の妃とされるが、赤い辰砂(しんしゃ)で覆われて埋葬されていたことから、この通称がつけられた。同展では、子孫に関連する遺物も合わせ、200年にわたる王朝一族の物語が浮き彫りにされる。

広大な展示空間をもつ同館の大型展は、ダイナミックな展示も楽しみなところだ。今回は、パカル王と王妃(赤の女王)の墓、アステカの大神殿、テオティワカンの三大ピラミッドなどが、映像と臨場感あふれる再現展示で紹介される。世界遺産の古代遺跡の魅力を存分に体感したい。

<開催情報>
特別展『古代メキシコ ーマヤ、アステカ、テオティワカン』

会期:6月16日(金)~9月3日(日)
会場:東京国立博物館 平成館
時間:9:30~17:00 、土曜は19:00まで、6月30日(金)~7月2日(日)、7月7日(金)~9日(日)はメキシコウィークのため20:00まで(入場は閉館30分前まで
※総合文化展は17:00まで
休館日:月曜(7月17日、8月14日は開館)、7月18日(火)
料金:一般2,200円、大学1,400円、高校1,000円
公式サイト:
https://mexico2023.exhibit.jp/

フォトギャラリー(14件)

すべて見る