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「岸辺露伴」高橋一生、荒木飛呂彦とは「芝居とマンガで文通している感覚だった」

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「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」先行上映会の様子。左から渡辺一貴、高橋一生。

「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」先行上映会が本日5月18日に東京・TOHOシネマズ 日比谷で開催され、キャストの高橋一生、監督の渡辺一貴が登壇した。

荒木飛呂彦のマンガ「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズのスピンオフ「岸辺露伴は動かない」のエピソードを実写化した本作。人の心や記憶を本にして読む能力を持ったマンガ家・岸辺露伴が、“この世でもっとも黒く、邪悪な絵”の謎を追い、フランスのルーヴル美術館を訪れるさまが描かれる。

露伴役の高橋は「今回とてもたくさんの方が上映会に応募してくださったそうで、皆さんは1万人ぐらいの応募から選ばれた500人です。すごいですね。公開が迫ってきて、これまでにないくらいそわそわしています」と挨拶。お気に入りのシーンについては「公開まで内緒にしておきたかった」としつつ、「“日本パート”が見どころ。強いインパクトがあると思っています」とコメントする。テレビドラマ版から監督を務めている渡辺は「2時間すべてが見どころと言ってもいい。流れに身を委ねて、ゆっくりくつろいで観ていただけたら」とアピールした。

撮影エピソードを尋ねられると、高橋は「ルーヴル美術館内での撮影は印象に残っています。名だたる絵画たちとともにお芝居ができることはなかなかないですからね」と感慨深げ。そして「ルーヴルでの撮影はなかなか許可がいただけないそうです。『飲食なんてダメですから』と言われていて、身を引き締めて美術館に入っていたんですが、2日目くらいに現地の制作スタッフの方がサンドイッチを薦めてきてくださった。『あれ? 飲食はダメなんじゃないか?」と聞いたら『OKになりました!』と。でも『僕はなんでミケランジェロの絵の横でごはん食べてるんだろうな?』と思いましたよ(笑)」となかなかない体験を明かし、「(飲食OKになったのは)僕たちの行儀がよかったからだそうで、ルーヴルのスタッフさんとも仲良くなって、和気あいあいとごはんを食べたりしました」と話す。渡辺は「ルーヴルでの撮影は一生に一度あるかないか……もうないだろうと思います。実はテレビシリーズの最初の頃から『できたらやりたいねえ』と一生さんと話していたんですが、それが3年後に実現して。一生さんと(泉京香役の)飯豊まりえさんとモナ・リザの絵の前で雑談をしているときは、すごく不思議な感じでしたね」と振り返った。

もともと原作のファンだった高橋は「荒木先生が『ジョジョ』シリーズを描かれるうえで比重を置いているのは、血脈だと思っています。『岸辺露伴』シリーズにおいてもそれは例外なくあって、今回の映画に関しては、原作以上に血脈的なものを掘り下げて補完して表現しています」と述懐。渡辺は「原作はルーヴルから依頼されたもので、フルカラー。従来のシリーズの文脈と少し違う世界です。1つひとつのコマの迫力が激しく、圧力を感じるような絵だったので、メッセージをどう読み解いて膨らませていくか、いつも以上にみんなで相談しました」と続ける。

イベントの最後には、荒木が本作のために描き下ろしたイラストの複製原画が高橋にプレゼントされた。感激した様子の高橋は「僕をイメージして描いてくださったんでしょうか。ありがたいですね……」と言い、「なかなか荒木先生とお会いできなかったので、ずっとお芝居とマンガで文通させていただいているような感覚でした。あまり言葉はいらないと思っていましたが、絵でお手紙をいただけたことにとても感動しています」と何度も絵に目をやった。渡辺も「荒木先生は本当に実在するんだと思いました」と率直な感想をこぼして高橋を笑わせる。そして高橋は「(持ち帰り用の)箱とかありますか?」とスタッフへ確認しつつ、「(セキュリティ検知の)レーザーがパンパンに張りめぐらされている場所に保管しようと思います」と大事そうに絵を眺めていた。

「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」は5月26日より全国ロードショー。

(c)2023「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」製作委員会 (c) LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社